2020.08.11
ユーロビンテージの基礎知識!今かなり人気上昇中です
ユーロ系の古着店が絶好調! この勢いはユーチューブでも見られ、ユーロの魅力を配信するチャンネルも伸びている。ビンテージ=おじさんカルチャーという構図はもう古く、ユーロビンテージの台頭により、ユース世代が確実に参入している。出遅れることのないようにその魅力をひも解こう!
【目次】
ユーロビンテージとは?
ユーロビンテージで人気の「M-47」の実態
警察や消防隊などの特殊服も注目されてる⁉
大人からも支持が高い上品ワーク
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ユーロビンテージとは……
古いことが正義ではなく、今後も残るモノという感覚!
人気店、バール バイヤー古賀光歩さんに詳しく話を聞いた
「US古着みたく成熟してないからかもしれませんが、僕ら界隈では年代で区別するということはしていません。極端な話、’00年のものでも逸品であればビンテージと考えることもあるし、近いうちにそう呼ばれだすモノもあるかも。ただし、ユーロもワークとミリタリーが人気。中でもフランスと英国モノが多く、ファンも増えています。だから、ロイヤルネイビーなど、マニアがいて相対的に古いもののほうが価格は高いといったことはあります」
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ユーロビンテージで今、服好きたちに人気なのが「M-47」
ワイドパンツの定着により人気が飛び火。今や探しても「ちょうど全部売れてしまいました」とか「次の仕入れまでお待ちを」といったスタッフの返答は少なくない。そんな魅惑のパンツからご紹介! 貴重な前期モデルのデッドストックでゴールデンサイズ。探せばまだ3万円台もあり。裾にストラップも付く。古着のパンツ3万4800円(バール中目黒店)
M-47の魅力をご紹介!
1、フランス軍のミリタリーパンツである
モデル名のとおり’47年に誕生したというフィールドパンツ。大きくは2つに分かれ、’40年代から’50年代のものを「前期モデル」、’60年代のものを「後期モデル」という。前期は極太ストレートで分厚いコットンツイルを使用する。一方、後期はヘリンボーン地のコットン100%で、テイパードが入り今どきのモダンなデザインとなっている。前期は2連のフロントボタン。
2、傑作と世界的に称されるデザイン
M-47は仕立てがよくシルエットがキレイな名品とよく耳にする。それを裏付けることとして、ラルフ・ローレンがサンプリングしたという話があったり、マルタン・マルジェラがコレクションで使用したという事実がある。ちなみに、マルジェラはショーで裏地をひっくり返し、それを表にしてモデルに着用させた。見えない細部も美しいことを彼女は伝えたかったという逸話もある。裏地はスレーキ(ポケットの裏地)や補強が2トーンで仕立てられている。
3、約1~5万円の相場は今後高騰する!?
エイジングものからデッドストックまで、相場は約5万円以内。前期のほうが高いが、後期も合わせやすく高騰中。ゴールデンサイズ、たとえば「31」〈レングスが3、ウエストが1(約31インチ)と読む〉などもより値上がりするはず。股の当て布も世界的に珍しい。
ほかにも鉄板のユーロミリタリーを押さえておこう!
スプリングコートになるメディカルガウン!
’50年代のスウェーデン軍衛生兵の着ていたモノ。薄手のコットン地が軽やかな印象。内側にスタンプされたトリプルクラウンがあればスウェーデン軍の証し。古着のガウン1万1800円(オルゴー)
多くのデザイナーたちが元ネタにした世界的な逸品
フランス軍。’30年代から採用されたモーターサイクル部隊用。防風性を備えたラウンド状の前立てが秀逸。ハンドウォーマーや脇下にベンチレーションなどが付く。古着のジャケット8万円(トールフリー)
ゆるいシルエットでグルカパンツも大人気!
出自は英国軍の傭兵として山岳グルカ(ネパール)兵が着用。2タック入りで、ウエストベルトやアジャスターが付く。この色は貴重。’50s。古着のパンツ2万9800円(フィフス ジェネラル ストア)
オーバーオールも密かに売れている!
ドイツ軍、’60年代頃のもの。カーゴポケットや腰部分にスライドポケットがあり機能性も高い。フロントのボタンフライは胸から股下まで続く。あせた黒にも惚れる。古着のオーバーオール1万2800円(トールフリー)
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警察や消防隊などの特殊服も流行中!
ユーロビンテージの注目株といえば、ミリタリー同様に警察や消防隊といった特殊任務職業のユニフォーム。機能性を重視した素材やデザインがファッションにおいて新鮮さをもたらす!
レスキューらしい機能美あふれるデザイン
スペインの’90年代レスキューパンツ。ヒザのパッドや裾部分のリフレクターなど随所に機能的なディテールが見られる。古着のパンツ1万800円(フィフス ジェネラル ストア)
ネオンカラーの当て布がコーデのアクセントに
出自はイタリアのセキュリティー。’00年のイタリアのプルオーバーフリース。鮮やかなブルーをベースにネオンイエローの当て布が目を引く。古着のフリース1万1800円(フィフス ジェネラル ストア)
気鋭のデザイナーがサンプリングした一品
’00年イギリスのポリス。ベストは両胸のパーツが取り外し可能でカスタム可能。重厚なルックスは警察ならでは。古着のベスト1万3000円、パンツ1万6000円(ともにティーンエイジャー)
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ユーロならではの 〝上品〞ワーク は大人からも支持が高い!
ユーロビンテージといえば、アメリカ古着とはまたひとアジ違ったワークも外せない。とくにフランス、イギリスのアイテムは人気が高く、常時チェックしておきたい!
上品さもたっぷりな英国らしいワークジャケット
イギリスの黒デニムジャケット。ラペルのデザインが特徴の’60年代アイテム。ブルーのコットン生地はよく見られるが、こちらはブラックデニムの珍しい一品。古着のジャケット2万9800円(ブラケット)
さわやかストライプが特徴の海香るシャツ
ドイツのフィッシャーマンシャツ。漁師などの漁業関係者が使っていた’60sのもの。コットン生地のプルオーバーデザイン、ゆったりとしたシルエットは旬なコーデにもマッチ。古着のシャツ7980円(オルゴー)
エイジングも楽しめるフランス版デニム
フランスのモールスキンジャケット。モールスキンとはモグラの毛皮の意。織りの工程が緻密で大量生産が難しいため貴重な存在に。黒と金のタグも価値を高めている。古着のジャケット2万4800円(バール中目黒店)
服好きたちの間で人気上昇中のユーロビンテージ。コーデに取り入れるだけで、鮮度の高い見た目に着用する。いち早く取り入れて、友達より1歩リードできる。
バール中目黒店
@barr_tokyo
オルゴー
03・3463・0509
トールフリー
03・3715・9278
フィフス ジェネラル ストア
03・6303・0465
ティーンエイジャー
03・6804・7390
ブラケット
03・6416・8079
※FINEBOYS2020年8月号掲載商品の為、売り切れの場合があります