2018.04.13
服でも小物でも自分らしいこだわりがある人はすてきですね!市川美織 ファッション&映画『放課後戦記』インタビュー
“フレッシュレモン”の愛称で活動していたNMB48を5月1日の公演をもって卒業し、女優業を中心に新たな道を歩み始めた市川美織さん。主演を務めた映画『放課後戦記』についてや、気になるファッション観について聞きました。
■気になるファッション観に直撃!
――普段の私服はどんな感じですか?
「最近はジャンルを問わずいろんな服を着ることを楽しんでいます。黒一色にしてみたり、白一色にしてみたり、配色はシンプルなものが多くなってきました。とくに髪を切ってから、似合う洋服もガラッと変わりました。前はピンクとかパステル系のガーリーな色が多く、いつもスカートばかりでした。今はヒールよりもスニーカーやブーツが好き。服装もオーバーサイズなものが今の気分です」
――好きなメンズのファッションは?
「昔はずっとチノパンって言い続けてた気がするんですけど……(笑)。カッチリとキメている人よりは、ファッションにおいても自分をちゃんと持っている人がいいです。シンプルなんだけど帽子とかメガネとか小物にこだわりがあるとか。そういうさりげないおしゃれができる人がいいな。自分に似合うファッションがちゃんとわかってるって感じがして魅力的だと思います」
■初主演映画『放課後戦記』に関するアレコレ
――舞台版に続いて今作でも主人公・門脇瀬名ちゃんを演じていますが、撮影に向けてあらためて役作りはしましたか?
「多重人格やいじめに関する本を監督からいただいて勉強しました。でも実際は、一人の女のコが成長するストーリーでもあるので、“役に寄せていく”というよりは自分が本当に瀬名ちゃんになりきったつもりで、自分の感情のままに演じようと心がけました」
――舞台と映画では、演じ方に変化があったのでしょうか?
「舞台では、観ている人にしっかり伝わるように感情よりも動きをメインに意識していたんですけど、映画では感情作りに力を入れるようにしました。映像となると、画面を通してストーリーを伝えなきゃいけないので、ひとつひとつの表情の違いでだいぶ観ている方への伝わり方が変わると思ったんです」
――撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
「同世代の女のコばかりだったので、和気藹々と楽しい現場でした。最初は主演ってこともあって自分が”みんなを引っ張っていかなきゃ”というプレッシャーに苦しめられていたんですが、監督さんから“一人の時間を作ったほうがいいかもしれない。まわりを気にせず自分のことだけを考えていれば、おのずとまわりはついてくるから”とアドバイスをいただいて。それからは一人の時間も作りつつ、徐々にプレッシャーから開放されて自分が思うように過ごすことができました」
――主人公に共感する部分は?
「争いごとを避けて、人に嫌われないよう生活しているという部分は似ているかなと思います(笑)。そういった弱い部分に共感できたので、最初は演じやすかったですね。ただ、物語が進むにつれてそれじゃダメだなっていうことに気づいて。自分自身もいつまでたってもまわりと合わせて笑っているだけじゃいけないって。この物語を通して、私自身も人間として自立することの大切さを改めて感じさせられました」
――『放課後戦記』のストーリーはとても難解な内容ですよね
「私も台本を一度読んだだけではすぐには理解ができなくて。舞台版のときも2~3回観てようやくこの物語が伝えたいことがわかったっていうお客さんも多かったみたいです。演じている側の私たちでさえも、何度もなんどもリハーサルを重ねていくうちに役を掴み始めて……現場に入って徐々に噛み砕いては撮影していくって流れでした。登場人物も情報量もすごく多いから主人公の成長物語だと思って観ていただければわかりやすいと思います。瀬名ちゃんを追ってもらって、2回目観ていただける機会があれば、ほかの登場人物に付随するストーリーにも注目してもらいたいです」
――ずばり映画の見どころは?
「激しい戦闘シーンが目立ちますけど、門脇瀬名ちゃんっていう一人の女の子の成長物語。その中でいろんなキャラクターが出てくるので、その背景も感じ取っていただきたいな。あと、人生初のキスシーンもあるので(笑)。そこもぜひ注目して観てください!」
■アイドルを卒業、市川美織の新たな展望
――今後、挑戦してみたいことや目標は?
「幼いころから女優になることがずっと目標でしたが、アイドルになれたからこそ、こうして今、舞台や映画を少しずつやらせていただいていると思います。ただ、今までは自分のパブリックイメージにあったキャラクターしか演じてこなかったんです。なので今回の映画では今までイメージとは違う新しい市川美織を感じていただけると思いますし、自分自身でも、いい意味で“化けの皮”がはがれたような感覚です(笑)。アイドルっていう肩書きはなくなりましたが、これからは市川美織として女優業はもちろん、いろいろな方面で活躍できるようにがんばっていきたいです」
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©2018「放課後戦記」製作委員会
『放課後戦記』
公開中
【ストーリー】壊れればいい、世界なんて。少女たちの殺し合いがはじまる…。ある日の放課後、門脇瀬名(市川美織)はハンカチを返すため屋上で憑対弓立(りりか)を待っている間に居眠りをしてしまう。目を覚ますと暗くなった学校に閉じ込められていた。電波が届かず電話も通じない外部からシャットアウトされた校内で、瀬名の目に映ったのは手を切断されて苦しんでいる女の子だった。巨大な光や世界が赤く染まっていく不思議な出来事が起こる中、少女たちの史上最悪の殺し合いがはじまる…。いったい少女たちの戦いを煽っているのは誰なのか?殺しに追いかけて来る女子生徒たちから瀬名は自ら命を守ることができるのか? 残り4日、残り3日、残り2日、残り1日、少女たちの殺戮のカウントダウン、最後に生き残るのは誰か?
監督・脚本/土田準平、原作/オクショウ(2018年・日本・115分) 配給/アイエス・フィールド 出演/市川美織、秋月成美、りりか、小宮有紗、遠藤新菜、青島心、窪田美沙、井上美那、大野未来、小泉萌香、片岡沙耶、新田祐里子、加藤美紅、野々宮ミカ、三橋栄香、ほか
プロフィール/1994年2月12日生まれ。埼玉県出身。5月1日の公演をもってアイドルグループ・NMB48を卒業。現在、初主演を務めた映画『放課後戦記』が公開中。また、今夏開催の舞台「ダンガンロンパ3」に塔和モナカ役での出演が決定している。
Twitter
@miorin_lemon212
Instagram
@miori_ichikawa/
撮影/田中利幸