2021.07.09
山田裕貴が映画『100日間生きたワニ』で演じる新キャラ、カエルとは!?
話題となっているドラマや映画に数多く出演し、存在感を発揮している俳優、山田裕貴。彼の次なる出演作は、大ブームを巻き起こした4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」を映画化した『100日間生きたワニ』。映画オリジナルの重要なキャラクター”カエル”を声で演じるが、そこから感じたアレコレを話してもらいました。
山田裕貴「ファッションは自分らしくありたい!」
——まずは、ファッションについて教えてください。どんなスタイルが好きですか?
「去年、コム・デ・ギャルソンを知ったくらいファッションに疎くて。ただ好きな服を着ているだけなんです。こだわりがめちゃくちゃある訳じゃないんですよね」
——最近はどんな服を買いましたか?
「友達がヨウジヤマモトのデザイナーで、”これ絶対に似合うと思う”とオススメされてジャンプスーツを買いました。世界に6着しかなくて、日本には3着しかないらしいです。それを着ると、”なんだ、このオーラは!?”って思うくらい、不思議な魅力がある。アクション映画を観たあと、自分も強くなったような感覚(笑)」
——中にはメッセージTを着ていて、目を引きます。
「いろんなアニメのセリフが書かれたTシャツを持っています。秋葉原に買いに行くこともあるんです。ファッションも自分らしくありたいですね。今年は、かっこよくハズしてみたいです」
「生きることを改めて考えさせられる映画!」
——映画『100日間生きたワニ』では、映画オリジナルのキャラクター、カエルに抜擢されました。かなり重要な役ですが、出演が決まった感想はいかがでしたか?
「最初に聞いたほかの出演は、神木(隆之介)くんと(中村)倫也さん。”こんな人たちと一緒にやれるんですか!?”って驚きました。しかも、こんなに重要な役。でもじつは、ツイッターで話題になった『100日後に死ぬワニ』は、リアルタイムで読んでいなかったんですよ。流行りものに乗っからない、ひねくれた性格なので(笑)。でも、こんなにすごいお話をいただいたからには、読まなきゃって思って、改めて読ませていただきました」
——読んでみてどうでした?
「流行るもの、人に愛されるものって、人の心を掴む魅力があります。なにげない日常を送っていても、明日死ぬかもしれないという視点を最初にあたえられていて、いわゆる神様の視点でワニを見守っていく。明日死ぬなんて、普通に考えられることだけど、それを4コマ漫画にして分かりやすく、子供が読んでも伝わるように表現されているのが素敵でした」
——当たり前のことを改めて気づかせる作品ですよね。
「倫也さんが言っていたんですけど、『流行ったから映画になったんじゃない。そこにはちゃんとメッセージがある』と。適当に生きるなよって言われたような気がして。『100日後に死ぬワニ』は、ワニが死んでしまって終わりますけど、時代も世界も変わって、残された人たちのことを描くために『100日間生きたワニ』にタイトルが変わりました。そういった経緯も全部説明していただいてから原作を読めたので、いろいろと感じることが多かったです」
——演じたカエルについては、どういう印象でしたか?
「ワニがいなくなってから現れる緑色の動物だけど、すごくうざいやつで。そういう役作りをしましたけど、倫也さんには『そのままじゃん』って言われて(笑)。自分にも通じる部分を感じて、新しい風を吹かせるキャラクターだと感じて、思い返すと僕も養成所時代、新しい風を吹かせるって言っていたなぁって思い出しました」
——この映画から感じたことは?
「失う悲しみはあって、出会いもあって、それでも生きていかなきゃいけないって後押しをしてくれる作品だと思います。原作を読んだだけで、これだけのことを考えられる作品だから、映画を観てもらえれば、もっといろんなことを感じられると思います」
「自分の意思を大事にしていきたい!」
——声優のお仕事は2回目ですよね。『100日間生きたワニ』は人間ドラマが描かれていますが、それをアニメで表現するのは難しかったのではないでしょうか?
「前に声優をやらせていただいた作品は、キャラクターを意識して演じていましたが、今回は聞こえ方が一番重要。思っていることが思っているように伝わらない聞こえ方だと、伝わっていないのと一緒なんです。声色の作り方は、一音一音センシティブにしましたけど、普段から意識していることでもあるので、どんなに悲しいシーンでも、本物の声が出ていないと、悲しんでいるのが伝わらない。そういう本物の声が、嘘なく自分から出る部分を探しました。あと、今回は実写じゃないので、マイクに声を乗せるという作業もあって。距離感も音量で変えることもしましたが難しくて、その場で探りながらやっていきました」
——カエルは新しい環境に引っ越してきました。山田さんは新しい環境に身を置いた場合、人との距離の取り方で気を遣っていることはありますか?
「役者は人のことを考える職業。カエルのことを考え、新しく始まるドラマの役ことを考えて。自分のことを考えて話す時間が少ないんです。だから、笑顔で明るく、元気で現場にいれば、いい人になれる。自分を押さえ込んじゃう場面が多かったんですよ。でも、ある人に『自分のことをまったく分かっていないよ』って言われました。そこから気づいて、自分が嫌だと思ったら、嫌と言いたいです。自分が幸せじゃないと、人のことを幸せにできないと思います」
——この映画は死生観がテーマにありますが、それが変わった部分はありますか?
「自己犠牲こそ、より良く生きる方法だと思っていました。スポットライトに当たりたいから俳優をやっているわけじゃなく、人の心を知りたいと思ってやっているんです。まわりの人たちは忙しいね、頑張っているねって言ってくれますが、僕としてはまだまだと思っています。ちゃんと自分の心が躍っているかを判断して生きていったほうがいいと思いますし、『死ぬときに楽しかった!』って思いながら死んでいきたい。僕の夢は、遺影でふざけているおじいちゃん。それは死ぬまで叶わないから、たくさんの人を愛して、愛された人間であり、俳優でありたいです」
レッドイヤーのジャンプスーツ7万7000円(ポール・スミス リミテッド)、ホワイトハウス3000のカットソー1万3200円(ジェットン ショールーム)、カンペールのシューズ2万5300円(カンペールジャパン)、Tシャツとサングラスは本人私物、その他はスタイリスト私物
YouTubeチャンネルではオフショットムービーを公開!
PROFILE
やまだ・ゆうき/1990年9月18日生まれ。愛知県出身。2011年『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイブルー/ジョー・ギブケン役で俳優デビューを果たす。2018年には映画『あの頃、君を追いかけた』で主演を務め、それ以降、大ヒットした映画やドラマに数多く出演。7月9日(金)から公開されるアニメ映画『100日間生きたワニ』では、オリジナルキャラクターのカエル役を演じる。
アニメ映画『100日巻生きたワニ』
STORY
桜が満開の3月、みんなで約束したお花見の場に、ワニの姿はない。 親友のネズミが心配してバイクで迎えに行く途中、満開の桜を撮影した写真を仲間たちに送るが、それを受け取ったワニのスマホは、画面が割れた状態で道に転がっていた。
100日前―――入院中のネズミを見舞い、大好きな一発ギャグで笑わせるワニ。毎年みかんを送ってくれる母親との電話。バイト先のセンパイとの淡い恋。仲間と行くラーメン屋。大好きなゲーム、バスケ、映画...ワニの毎日は平凡でありふれたものだった。
お花見から100日後――桜の木には緑が茂り、あの時舞い落ちていた花びらは雨に変わっていた。仲間たちはそれぞれワニとの思い出と向き合えず、お互いに連絡を取ることも減っていた。
そんな中、みんなの暮らす街に新たな出会いが訪れる。引っ越ししてきたばかりで積極的なカエルに、ネズミたちは戶惑いを隠せず……
変わってしまった日常、続いていく毎日。 これは、誰にでも起こりうる物語。
声の出演:神木隆之介 中村倫也 木村昴
新木優子 / ファーストサマーウイカ 清水くるみ Kaito 池谷のぶえ 杉田智和 / 山田裕貴
原作:きくちゆうき「100日後に死ぬワニ」
監督・脚本:上田慎一郎 ふくだみゆき
音楽:⻲田誠治
主題歌:いきものがかり「TSUZUKU」(Sony Music Labels)
製作:市川南 大田圭二
共同製作:藤川克平 中尾恭太 春山ゆきお 辻野学 五老剛
エグゼクティブプロデューサー :山内章弘 上田太地
プロデューサー:臼井真之介 山中一孝
コンテ・アニメーションディレクト:湖川友謙 美術監督:徳田俊之
色彩設計:池田ひとみ
撮影監督:簡佳瑩
製作:「100日間生きたワニ
製作委員会 アニメーション制作:TIA
配給:東宝 ©2021「100日間生きたワニ」製作委員会
●カンペールジャパン
TEL:03-5412-1844
●ジェットン ショールーム
TEL:03-6804-1970
●ポール・スミス リミテッド
URL:paulsmith.co.jp
●文/コマツショウゴ 撮影/榎本洋輔 スタイリング/森田晃嘉 ヘア&メイク/星野智子