2019.04.19
最旬女優・岸井ゆきのが考える“愛ってなんだ?”
4月19日(金)公開の映画『愛がなんだ』で主演を務める岸井ゆきの。出演オファーが絶えない今もっとも旬な彼女に、作品についてはもちろんお気に入りのファッションや理想の恋愛に至るまで、大いに語ってもらった!
■春は鮮やかな色が着たい!
―――映画「愛がなんだ」の主人公・テルコの衣装がかわいくて印象的でしたが、普段はどんなファッションですか?
「最近までは太めのパンツをはくことが多かったです。まだまだ寒い日が多かったので、その下に暖かいタイツを履いて、しっかりと寒さ対策をしていました(笑)。ようやく暖かくなってきたので、春らしい服が着られると思うとうれしいです。とくに今着ているようなリネン素材の服が好きですね」
―――素材以外にファッションのこだわりはありますか?
「ポケットがついている服が好きで、たくさん持っています。あまりに便利なので、財布とか音楽プレイヤー、ときにはポーチまで、なんでも入れちゃうんです。たまに気づいたら荷物全部が服に入っていて、カバンが空ってときがあるくらい(笑)」
―――これから着たい服や欲しいアイテムはありますか?
「春は鮮やかな色が着たいです。ブルーとか黄色とか。普段は季節に関係なく暗めのトーンの服に落ち着いてしまうので、今年こそは挑戦したいと思っています」
―――男の子にはどんなファッションをしてほしいですか?
「シンプルなほうが好きです。あまり主張のしていない感じ。言い換えると背伸びをしていない感じがいいですね。そのときの自分に似合う服をちゃんと知っていて、それを着こなしている人は魅力的に見えます。だからFINEBOYSの読者のみなさんには『無理しないで! 等身大で!』って伝えたい(笑)」
―――「これを着ていたら無条件で好感度アップ!」みたいな服ってありますか?
「靴がきれいな人! たとえば古着の靴でも、いつもきれいにして履いているとか。ファッションにそこまで神経が行き届いていたら、その人は絶対に素敵なはず。なので、とくにこのアイテムというよりは、おしゃれをする姿勢みたいなものがきちんとしている人に惹かれます」
■恋に全力疾走の女の子を熱演!
―――映画『愛がなんだ』がいよいよ公開されます!
「最初に原作を読ませていただいて、すごくおもしろいと思いました。同時に主人公のテルコを演じることができるなんて、すごく幸せなことだと思いました」
―――そのテルコは恋に全力疾走の女の子。演じてみて、どんな印象でしたか?
「いざ、テルコを演じることになって原作を読み返すと『自分はテルコでは恋愛観がまったく違う』という意識が出てきてしまって、最初は迷うこともありました。でも、テルコの主観でもう一度読み進めるうちに、人を好きになる気持ちは私もテルコも同じだと思って、そこからはテルコの目線で役に入っていくことができました。そこからは、脚本がきて、言葉がセリフになって、さらにそれが掛け合いになって、という具合にどんどん立体的になっていくプロセスを、演じながら楽しむことができました」
―――演じる上でとくに意識したことはありますか?
「とにかくマモちゃんに近づきすぎないようにということですね。だから撮影の期間中は、マモちゃんを演じた成田 凌さんとの距離感にすごく神経を使いました。2人はすごく仲良く一緒にいた期間もあるけど、あるときを境にうまく行かなくなってしまう。でも、テルコは楽しかった時期の思い出をずっと持っているんです。しかも、またうまくいく日が来るって本気で思っている。その絶妙な空気感って、話し合ったりしてできるものじゃないと思ったので」
―――メンタル的にストイックな役作りですね。
「そうですね(笑)。やっぱり仲良い雰囲気ってにじみ出ちゃうと思うんです。だから撮影期間は、手に入りそうで入らないというか、存在を大事にとっておくというか、ずっと希望でいてほしいというか。成田さんとはそういう距離感を保っていようと思っていました。だから、撮影期間中の自分の精神状態はテルコそのものだったと思います」
―――作品を観る人には、どんなことを感じてほしいですか?
「観た人がいろんなことを感じて、それを観た人同士で話すこともこの作品の一部というか……そういう風にしてこの映画が完結するみたいな、そんな作品になってくれたらいいなと思います。たとえば、テルコのマモちゃんへの気持ちを愛じゃないって思う人もいるし、愛だって思う人もいると思います。作品を通じて私自身は愛には形も答えも存在しない分、自分が愛だと思えばそれが愛なんだと思ったし、テルコの気持ちはこの時点で出したその答えなんだと思って、それを愛として受け入れることができました。それ以外にも、この映画には共感できる要素がたくさんあると思っています。自分を重ねていろんなことを考えながら、この作品を大事にしてもらえたらうれしいです」
■二人でいることに意味がある関係が理想
―――では、岸井さん自身とって理想の恋愛とは?
「私はあまり人に寄りかかりたくないし、寄りかかられたくもないので、『1人でも生きていけるけど、2人でいることに意味がある』っていう関係性が理想です」
―――最後にFINEBOYS読者に恋愛のアドバイスをお願いします!
「FINEBOYSの読者の方って、大学生が多いんですよね。私は大学に通った経験がないので、キャンパスライフのなかで恋愛ができるなんて憧れです。すごく楽しそう! でも、ファッションのところでも言いましたけど、やっぱり背伸びをしないことが大切かな。自分が素敵だなって思う女の子には、素直に気持ちを伝えてほしいです。今、好きな人がいる方は、がんばってください!』
★発売中のFINEBOYS5月号では愛用のカバンとその中身を公開中!
映画『愛がなんだ』
4月19日(金)より全国にて公開!
STORY
猫背でひょろひょろのマモちゃんに出会い、恋に落ちた。その時から、テルコの世界はマモちゃん一色に染まり始める。会社の電話はとらないのに、マモちゃんからの着信には秒速で対応、呼び出されると残業もせずにさっさと退社。友達の助言も聞き流し、どこにいようと電話一本で駆け付け(あくまでさりげなく)、平日デートに誘われれば余裕で会社をぶっちぎり、クビ寸前。大好きだし、超幸せ。マモちゃん優しいし。だけど。マモちゃんは、テルコのことが好きじゃない…。
CAST/STAFF
出演/岸井ゆきの、成田凌、深川麻衣、若葉竜也、江口のりこ、筒井真理子、片岡礼子、穂志もえか、中島歩
監督・脚本/今泉力哉
原作/角田光代
HP
http://aigananda.com/
プロフィール/1992年2月11日生まれ。神奈川県出身。2009年に女優デビュー。2018年のNHK連続テレビ小説「まんぷく」では、登場時に14歳の役を演じて話題に。映画『愛がなんだ』公開以降も、夏公開の映画『いちごの唄』が控えている。
文/橋本裕一 撮影/田中利幸 スタイリスト/岡本純子(アフェリア) ヘアメイク/星野加奈子