2025.02.17
美しくて尊くて冬が似合う人。 その透明感は、松村北斗
2023年6月号の表紙から1年8カ月−−−再び会った松村北斗は、透明感健在!……どころか増している!?インタビュー中、「北斗くんの肌がキレイすぎる!」と伝えたところ、差し入れのプリンを食べながら「そう?」といった感じ(笑)。ズルいわ~やっぱりズルい。でもこの自然体なところがまた尊い(笑)。ホント松村北斗って人は、ずーっと素敵なんだよなぁ。
北斗くんの、狙っていないその〝フンイキ〞がカッコいい。
北斗くんとの撮影で、僕らが楽しみにしていること、それは彼の〝着こなし方〞を見ること。たとえば同じ衣装でも、着る人によっておしゃれは180度変わる。北斗くんはいつも、その服がおしゃれに見える最適解をカメラの前に……いや着替えた瞬間に導き出すのかもしれない。さらに衣装に合わせて変わるキャラクターもよき。この〝北斗LIVE〞を皆さんと共有したい!と思ったら、いつもより写真が多くなっちゃうのはしかたがないこと(笑)。
Q. 北斗くんは「喜怒哀楽」のうちどれを一番表に出しますか?
実感としては、全部出しているつもりなんですけど、「あまり出ないね」ってよく言われます。〝照れ〞は、強く出ているみたいですね。もじもじ……みたいな(笑)。
あと僕は〝喜〞を出してるつもりでも、メンバーから見るとぽや~っとしてるだけみたいで
「陰キャすんなって!」ってよく言われます(笑)。
Q. 演技では「喜怒哀楽」でどれが難しいんですか?
すべて、同じように難しいです。
ごまかせばできそうなものもあるけど、それをやり始めたら〝別にお芝居をやらなくてもいいお前が、なんでやってるの?〞ってことになるじゃないですか。専門的なお芝居の訓練を受けてきていないぶん、自分で考えて練習することで埋め合わせしなければならないと思っています。
こう言ってしまうと身も蓋もないけど、本人は別にうれしくないのに(笑)、喜ぶ演技をするのって本当に難しいです。意外と何も考えずフラットな状態でいたほうが、その役の感情になれる気がします。
Q. 今、注目の後輩はいますか?
HiHi Jetsの作間(龍斗)くん。
初めて彼を認識したときからビジュアルがタイプで、雰囲気もいいんですよね。本人が聞いたら喜びそう?ずっと言い続けているから「また言ってる」くらいにしか思わないんじゃないかな(笑)。
Q. 今、プレッシャーは何ですか?
仕事においては、責任を果たさなきゃいけないので、割とすべてプレッシャーを感じています。
まさに「今」というなら、明日のドラマ撮影です。でも、ドラマ撮影に限らず、ライブでも音楽番組でも準備段階でのプレッシャーは、よりがんばろうとすることに繋がるので、感じたほうがいい。本番直前に、そのプレッシャーを忘れられるのが最高です。
Q. 今、ハッピーなことは何ですか?
推し活!
芸人さんが3人集まってルームシェアをしている「板橋ハウス」はラジオのイベントに行ったり、オリジナルグッズを買ったりしています。推し活をできるというのは、幸せな精神状態だと僕は思っていて。
せっかく目の前にときめくものがあるなら、推せるときに推したい!
Q. 今の自分の性格を3つの単語で表すと?
末っ子、やっかい……。3つもなかったです、僕を説明する言葉(笑)。
〝末っ子〞は、甘えん坊というか、皆さんが想像する末っ子っぽさが強いです。うちのグループは実生活ではジェシー以外真ん中っ子、末っ子、一人っ子なので、長男のジェシーに頼りがち。
〝やっかい〞は、我ながら、話す内容や考え方がそうだと思います。そういう性格なんだとだんだん自覚するようになってきて、抑えたほうがいいなと思って気をつけるようにはしています。
Q. SixTONESのメンバーとして大事にしていることは?
うちにはちゃんとセンターがいますし、できるだけ味わいのあるサブキャラになろうと思っているかな。
個人のお仕事で賞をいただいて、グループに戻ったらサブキャラって、ちょっとおもしろいかなと。
Q. 1年の中で、大切にしている記念日は?
自分の中ではグループの結成日への想いが強いかもしれないです。
2025年は結成10周年で、その次の’26年はデビュー6周年。SixTONESは〝6〞を大事にしていて、今はそこに向けての助走のような時間になっているんですけど、いよいよ結成10周年イヤーが始まったら、ファンの人たちといい思い出をたくさん作りたいです。
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Q. 今日が休みなら何をしていましたか?
これまで何となく避けてきたことをやろうと、いろんなことをリストアップしているんです。なのできっとそのうちの1つをやってましたね。本気でやろうとしているので、具体的なことは言えないんですけど、たとえばバスツアーとか。
体験したこともないのに、おもしろいわけないじゃんって決めつけてることってありません?実際に観光バスに乗って東京を見たらおもしろいかもしれないし、そうでもないかもしれない。たとえ後者だったとしても、体験した上であれば心から〝なんだこれ〞って思えるでしょ。今は、斜に構えず、何でも体験して楽しみたい気分なんです。
Q. 北斗くんの透明感はどうやったら手に入るのでしょうか?
難しい!透明感があるという自覚がないから……。
目立たないことじゃないですか(笑)。
Q. 北斗くんが自分にもう1つあるとうれしいものって?
センス。
この仕事をしていて、歌、ダンス、お芝居……それぞれの分野でセンスがある人を見ると、そうなりたいなって憧れます。
Q. この人の雰囲気好きだな~って誰?
大泉洋さんを経てリリー・フランキーさんのような雰囲気の大人に行き着きたいです。
大泉さんについてはファン歴が長すぎて、まだ近づけてもないので、もう無理かもってうっすら思ってきています(笑)。
Q. 前回の撮影で編集部が一番驚いたのが、北斗くんの肌。すごくキレイで、白くて、透明感があって感動しました。どんなお手入れしてるんですか!?
え~!そこまで言われると答えるのが難しいな(笑)。
洗顔はやっぱり大事だと思います。
僕は、朝と夜の2回洗うのが合っているみたいです。ガスが入っていて泡で出てくるタイプの洗顔料を使っていて、顔に手が触れないように気をつけています。でも、作品によってはすごくさっぱりしたものにして、肌の質感を変えることもあります。
それと、根本的なことだけど、食生活と睡眠は本当に大事!栄養不足と疲れは肌にすぐ出ますから。僕の場合ですけど血液検査をして鉄分が足りないことがわかって、意識して摂るようになりました。
睡眠は自分に合うスタイルを見つけるために、交感神経と副交感神経の働きとか、いろいろと研究しました。そうした一つひとつが積み重なって、ようやく眠れるようになってきた感じです。
Q. 透明人間になったら何をしたいですか?
ちょっと前に、この話題が撮影現場で出たんですよ。いたずらをするとか、いくつか案が出たんですけど、そこまでしたくないというか(笑)。
透明人間になったとて、とくにやりたいことってないねという結論になりました。
その話題になったのは、アンケートに「どんな魔法が使いたい?」という質問があったから。それには「雨で一切影響を受けないように、(体を)撥水加工したい」と答えました。「空を飛ぶ」はどうか?そりゃ飛べたらいいですけど、この仕事をしていて「どんな魔法を使いたい?」の答えが「空を飛ぶ」は、答えていないのとほぼ同じなんですよ。「ドラえもんの道具で何が欲しい?」に「どこでもドア」と答えるみたいな(笑)。
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Q. この冬に着たいアウターは?
結局、丈の短いアウターを着ちゃう自分がいそうですが、ちょっと前に買ったレザーのコートを着たい。
買って1年以上経っているんですけど、全然着てなくてもったいないな~って思ってたんです。黒とグレーのちょうど中間くらいの色です。
Q. クローゼットの中で多い色は?
白Tがものすごく多いので、ダントツで白です。
ロックTが好きで、けっこう衝動買いしちゃいます。中でも古着っぽいデザインが多いですかね。
あとは最近だとグリーンの洋服が増えてきていると思います。クローゼットの中は色分けしていますし、整理できているほうだと思います。
Q. 「おしゃれだな」と思うのはどんな人?
スウェットの下からちょっとだけカットソーが出ている人!
ただ出せばいいんじゃなくて、ちゃんと計算してチラッと見せてるのがおしゃれなんですよね。僕はそれに気づいたときから、やらせてもらってます(笑)。
Q. 最近気づいた、俺この洋服似合うじゃんって何?
新しい発見みたいなことは正直あんまりなくて……、逆にもう着られないと思うアイテムのほうが多いです。年を重ねるにつれどんどんミニマルな格好になっているので
奇抜なものほど着なくなりました。
Q. この人の着こなし好きだな~って誰?
慎太郎かな。
無頓着そうに見えて、すごい洋服にこだわりがあるんですよ。普通におしゃれだし、たまにぶっ飛んだ服を着てたりもするのでおもしろいんです。
僕と好きなブランドも同じで、最近仕事の合間に一緒に買い物にも行きました。好きなテイストが似ているからか、不思議と同じ商品を見てたり、これいいね!ってかぶるんですよね。
Q. 小物でよく使うアイテムは?
アイウエアです。
今は30本くらい持っていると思います。ライブに出るときも自分のサングラスを掛けているんですよ。なので、次のライブでこれを掛けたいな~とか、よく考えたりしています。
Q. 先輩との食事会には何を着ていく?
ラフなスラックスに無地Tを着て、一応シャツはおってますくらいにします。なんか、カチッとしたところだったら、シャツのボタンをちゃんと留めればいいし。おしゃれすぎる格好ってかわいげないかなと思っちゃうので、
〝おしゃれすぎない〞を目指してます。
Q. ハマってた着こなしテクとかある?
トラックジャケットの上にTシャツを重ねるとか。
トラックジャケットばっかり着ていた時期があったんですけど、その日のテンションを上げるためにもお気に入りのTシャツを上に重ねてたんですよ。まわりから好評で、組み合わせをいろいろと変えて、毎日のようにやっていました。
Q. 20歳の頃と比べてファッションの変化は?
奇抜さが減りましたね。
20歳の頃は奇抜なら奇抜なほどイイと思っていたので(笑)。私服でだぼだぼの振り袖とか着ていましたから。メンバーもそんな僕に慣れすぎて、当時は何もツッコまなかったです。
──リーガルドラマ「アンサンブル」が1月18日(土)から放送中!演じる新人弁護士の真戸原優はどんなキャラクター?
「柔らかい性格で、ちょっと不思議ちゃんなところもあります(笑)。悪気はないんだけどKYで、そこが人を引っ張っていく力になっているのかな」
──今年2月から、映画『ファーストキス 1STKISS』も公開中。結婚15年目の夫婦の妻が15年前にタイムトラベルで、事故で亡くなった夫と再会する物語は、『FINEBOYS』読者には少し大人すぎる……?
「まったくそんなことないですよ。僕は台本を読んで、〝もっと早くこの物語に出合いたかった〞と思いました。この作品で描かれている愛と人生は、誰しもが何かを感じるはずのテーマですし、年齢関係なくハッとさせられるメッセージが隠れています」
──15年前の北斗くんはどうだった?
「14歳の僕は仕事を始めたばかりで、ずっと憧れていた場所にいられるものだから、ふわふわ夢見心地でした。夢に埋もれてしまいそうで、全然地に足がついてなかったです。脳の処理が追いつかず、毎日家でうわ~ってなってましたね」
──その頃の自分に言葉を掛けるなら?
「〝挫折の世界へ行ってらっしゃい〞かな(笑)。運だけで駆け上っていくんだけど、やっぱりツケはまわってくるもの。でも、挫折はしておかないと。ほんと僕、運はいいんですよ。だからまたツケがまわってくるんでしょうね。その繰り返しの人生のような気がします」
──SixTONESとしては、1月15日(水)にニューアルバム『GOLD』をリリース。どんなアルバムに仕上がった?
「だいぶ攻めたアルバムになりましたね。前作『THE VIBES』はダークさが強かったんだけど、『GOLD』はアグレッシブで、1枚をとおして走り抜ける感じ。これは毎回なんだけど、とにかくたくさんレコーディングするから『ちゃんと全曲収まってます……?って心配になっちゃう(笑)。あ、今回のユニット曲が渋くて、すごくいいんですよ!邦楽ロックが好きな人にはとくに刺さるんじゃないかな。慎太郎と2人で何をやろうと思ったときに、無理するよりも、引き算したほうがいいんじゃないかって話になって。2人がリラックスしてできる曲が見つかってよかったです」
──今年のツアー名『YOUNG OLD』に込めた想いは?
「ツアーはアルバムベースではあるけど、ライブ自体をいいものにしたくて、うちはけっこう新旧の曲をごちゃ混ぜにして作るんです。だから、今回ならツアー名も『GOLD』にするとアルバムのためのツアーになってしまうところを、もうちょっとSixTONESのためのツアーにしたいから、アルバム名とは違うものにするという流れがあって。『YOUNG OLD』は造語ですね。若かった頃と年を重ねた未来との間に今はいて、ここから周年イヤーに向かって繋がっていくとか、老いも若きも集まることでライブ会場がGOLDに輝くなど、いろんな意味を込めました。老若男女誰一人不必要な人はいなくて、全員がいるから最高なんだと言えるライブを作りたい、僕らのスローガンでもあります」
──SixTONESのライブ会場は男子が多い印象があるんだけど、どんなところが刺さっているんだと思う?
「自分たちもよくわかってないですけど、男子校ノリ……?そこに参加したいって思ってくれてるんじゃないかな。でも正直、男子ウケとか考えてないです。一人でも多くの人に楽しんでほしいから、冒険はするけれどできるだけ間口は広げていきたいし、老若男女全方位を喜ばせたい。SixTONESのライブはそこが主軸なんです」
──ライブはどうやって作っていくの?
「楽しいステージにするために、僕らは理想主義でいないと、アイデアは膨らんでいかないんです。だから、『100m5秒で走れるならできるよ』みたいな演出や、費用面とか機材が押さえられるのか現実的なことは考えず、空想みたいなことも、どんどん言っちゃいます(笑)」
──では、今回の5大ドームはどんなツアーになりそう?
「初の5大ドームツアーというと間違いのないものをやりたくなるけど、挑戦するところはきちんと挑戦したいですね。去年のドームツアーでやった360度ステージみたいな。最初はびっくりしたけど、やってみたら一生360度がいいとまで思ったんです。すごく大変なんだけど、すごく楽しくて!あれ以上の演出はもう思い浮かばないんじゃないかっていうくらいまで思えたライブを『YOUNG OLD』で更新しないと。それ以降も、毎年来てくれているお客さんが、この年のライブが生涯1位だと思うものにしていきます」
HOKUTO MATSUMURA
まつむら・ほくと。1995年6月18日生まれ。SixTONESのメンバー。グループとしては1月15日(水)にニューアルバム『GOLD』が発売。CMソングとして放送中の話題曲「BORDERLESS」「Focus」などを収録。個人としては、1月18日(土)から放送中のドラマ「アンサンブル」(日本テレビ系毎週土曜22:00~)に新人弁護土役として出演。また2月7日(金)公開の映画『ファーストキス1ST KISS」では、タイムトラベルで未来から来た妻と出会う、硯駈(すずりかける)役を熱演。
●インタビュー/小泉咲子