2020.05.21
【困っている学生へ】大学独自のコロナ支援制度を利用しよう
新型コロナウイルスの影響で、家計が急変したりアルバイトができなくなり経済的に厳しい学生が増えている。そんな状況を踏まえて、各大学が独自で給付金を支給するなどの動きが広がっていることは知っているだろうか？ キミの通っている大学でも、支援策を実施しているかもしれない。ここでは、大学が独自で行っているコロナ支援策をピックアップして紹介する。
【目次】
1.全国で広がる大学独自のコロナ支援制度
2.＜関東圏＞主な大学のコロナ支援制度
3.＜その他エリア＞主な大学のコロナ支援制度
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全国で広がる大学独自のコロナ支援制度
大学独自のコロナ支援制度が全国で広まっている
新型コロナウイルスの影響で、家計が困窮したりアルバイトができなくなり経済的に厳しい状況の学生が増えている。そんな中、大学が独自の給付金を支給するなど学生を支援する動きが広がっている。傾向としては全生徒を対象に支援金を「一律給付」する制度を設ける大学が多く、主にオンライン授業の環境整備や、生活費を支援するのが目的。金額は10万円から1万円まで、各校によりバラつきがある。
一方で、一律給付を行っていない大学でも、経済的困難とされる学生などに対して「条件付き給付」の制度を設けている。コロナウイルスの影響で経済的に困難な状況であることや、親元を離れた一人暮らしであることなどが主な条件として挙げられてる。条件は大学によってさまざまなので、自分が当てはまっているか自信がなくてもHPの概要をみたり大学窓口に問い合わせるといいだろう。
また、各大学の支援策は給付金を支給するという方法に限らずさまざま。オンライン授業のためのノートパソコン・Wi-Fiルーターの無料貸し出しや、現在立ち入り不可となっている大学図書館の書物宅配サービスなど、独自の取り組みが実施されている大学も。
次のページからは、主な大学が独自に実施する学生向けのコロナ支援策をピックアップする。
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関東圏の主な大学ではどんな制度が？
＜関東圏＞
主な大学のコロナ支援制度
東京大学
「東京大学緊急給付型奨学金」として、新型コロナウイルスの影響により経済的困難に陥った生徒を対象に支援金を給付。支給額は申請者の状況に応じて大学が判断するとのこと。また、同じくコロナウイルスの影響を受けた学生の授業料・入学料延納申請も受け付けている。詳細：東京大学HP
慶應義塾大学
「オンライン授業受講開始支援補助制度」として、受給希望者の中から採用された生徒に1万5000円を支給。その他、一人あたり最大40万円を支給する「慶應義塾大学修学支援奨学金」の設置や学費の延納制度などが設けられている。詳細：慶應義塾大学HP
早稲田大学
新型コロナウィルスの影響で、住居費や生活費などで経済的に困窮している学生に10万円を支給。また、この制度に採用された学生のうち、オンライン授業の受講に必要な機器（PC、Wi-Fi機器等）が準備できない生徒への貸出も追加で実施する。詳細：早稲田大学HP
青山学院大学
「オンライン（遠隔）授業の環境整備支援」として、5万円を全生徒に一律で支給。また、2020年度前期の学費の延納措置や、既存の独自奨学金制度を拡充させる予定。詳細：青山学院大学HP
立教大学
オンライン受講を含めた学修環境を整えるため、「学修環境整備奨学金」制度を設置。全生徒に5万円が支給される。今後は大学独自の奨学金制度を見直し、拡大させる予定とのこと。詳細：立教大学HP
明治大学
新型コロナウイルスによる退学者を出さないことを目標に、「緊急学生支援金」制度を設置。新型コロナウイルスの影響により家計が急変し、今後の学業生活に影響を受ける学生5000人以内を対象に、一人あたり10万円を給付する。また、春学期の学費延納措置のほか、オンライン授業のためのノートパソコン・Wi-Fiルーターの貸し出しも行っている。詳細：明治大学HP
明治学院大学
オンライン授業を受講するための準備資金として、5万円を生徒に一律で支援。また、コロナの影響で生活が困窮している学生を対象に、奨学金40万円を給付する独自制度を新設している。詳細：明治学院大学HP
獨協大学
「遠隔授業支援特別奨学金」として、オンライン授業に使用する電子機器の購入費用に10万円を一律で支援。また、今年度中に修士論文を提出予定の大学院生・本年9月卒業予定で卒業論文を提出予定の学部生などを対象に、大学図書館の書物の宅配サービスを行う。貸し出しは1回限り5冊までとし、送料は大学側が負担する。詳細：獨協大学HP
日本大学
学修環境を整えるための「学修環境補助費」を一律で3万円支給。その他、条件を満たした対象者には大学独自の給付奨学金「日本大学創立１３０周年記念奨学金10万円の支給や、パソコンやタブレット端末の無償貸与を行っている。詳細：日本大学HP
また、文理学部はコロナウイルスの影響で大学への入構が禁止されている状況を踏まえ、大学図書館の貸し出しサービスを実施。卒論，修論等を控えた最終学年の学生が対象となる。貸し出しは1人10冊まで。貸し出し期間は1カ月とし、返却は入構禁止解除後まで待ってもらえる。詳細：日本大学文理学部HP
芝浦工業大学
学生のための新たな経済的支援策「コロナ対策学生支援プロジェクト募金」がスタート。「退学者を一人も出さない」を合言葉に、広く募金活動を進めている。これにより集まった資金をコロナの影響で困窮している学生への奨学金に充てるとのこと。対象者には最大で50万円が給付される。また、オンライン授業におけるPC環境整備費及びネット通信費の補助として、全員の学生に対し一律6万円の臨時奨学金も給付されることが決まっている。詳細：芝浦工業大学HP
大正大学
オンライン授業の環境全般を整える支援として、5万円を全学生に支給。また、コロナウイルスにより家計が急変した学生の授業料免除（最大30万円）や、アルバイト収入が激減した学生への貸し付け（最大20万円）も実施される予定。詳細：大正大学HP
その他、関東圏の大学では主に中央大学、学習院大学、法政大学、成蹊大学、専修大学、國學院大学、駒澤大学、東洋大学、多摩美術大学、東海大学、東京農業大学、東洋大学、武蔵大学、武蔵野大学、日本体育大学などが独自のコロナ支援制度を設置している。
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その他エリアの主な大学ではどんな制度が？
＜その他のエリア＞
主な大学のコロナ支援制度
関西大学
一人暮らしの学生へ5万円を給付する支援制度を実施。下宿生・寮生、外国人留学生・留学生別科生が対象だ。また、その他にも全学生を対象にオンライン授業のためのWi-Fiルーター、ノートパソコンの貸し出しを行う。独自の奨学金制度や学費延納制度も充実している。詳細：関西大学
近畿大学
学生全員に対して、オンライン授業等の学修環境整備を含めた自宅学修支援金として一律5万円を支給。さらに、従来の奨学金制度に加えて「コロナ対策緊急奨学金」を新設し、経済的に苦しい学生に対し20万円を貸与する。また、授業料納付期限の延長も決定した。詳細：近畿大学HP
また、東大阪キャンパス内の学生・教職員を対象に、近畿大学メディカルサポートセンターによるオンライン診療を開始。新型コロナウイルスに感染したかもしれないとの不安を感じる場合や、その他の体調不良についてオンラインで診療が受けられる。また、帰省自粛による一人暮らしの不安や就職活動の遅れなど、精神的不安を抱える学生へカウンセラーによるオンラインカウンセリングも実施する。詳細：近畿大学メディカルサポートセンター
立命館大学
Web授業のための受講環境整備支援策として、全学生に一律で3万円を支給。必要な学生にはパソコン、Wi-Fiルーターなどを無償で貸し出す。また、コロナウイルスの影響によりアルバイトができなくなる、家計が急変したなど、学生生活が困難となる学生に対して最大9万円(月額3万円×3ヵ月)を支給する。詳細：立命館大学HP
京都芸術大学
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、学生が大学施設を利用できないことを受けて学費を一部返金することが決定。大学の施設を利用するのに必要な施設・設備費について、4〜5月分の約8割を返金する。返金額は所属する学科により異なり、1万4000円～4万6000円となる予定。また、経済的事情等やむを得ない理由により、どうしてもオンライン授業に必要なインターネット環境が準備できない学生に向けて学内施設の利用を一部許可。指定された場所のみの立ち入りの上、マスク・アルコール消毒・検温など感染防止措置を徹底するという。詳細：京都芸術大学HP
名古屋大学
新型コロナウイルス感染症緊急対策プロジェクト「学生支援プラン～夢をあきらめるな～」として、保護者等の元を離れて生活する自宅外学生を対象に3万円を給付。家計急変やアルバイトなどの収入が激減して、家賃の支払い等に困っている学生の応急支援策となる。また、オンライン授業を受けるためのWi-Fiルーター貸し出しも行っているとのこと。詳細：名古屋大学HP
中京大学
オンライン授業受講に伴う環境維持と修学支援を目的に、学生全員に対し一律5万円の「修学支援金」を給付。さらに、3・4 年次生と大学院生を対象にしたパソコン等の環境整備費を無利子で貸し出す制度も設けている。その他、家計急変により修学の継続が困難になった学生を対象とした特別な「修学支援奨学金給付制度」、秋学期の学費の納付期限延長など対策を進めている。詳細：中京大学HP
北海学園大学
オンライン授業を整えるための支援として、全学生に一律5万円の給付金を支給。加えて学費の延納制度や、従来は対面で行っていた学生カウンセリングの電話対応をスタートしている。詳細：北海学園大学HP
福岡大学
新型コロナウイルスの影響を受けて、家計が急変した学生を対象に「福岡大学奨学金」貸与。貸し付け額などは学生課と相談の上で決定される。また、大学独自の授業料減免制度などを設けている。オンライン授業のための環境整備が困難とされた学生に対しても、パソコン・Wi-Fiモバイルルータを無償で貸与する。詳細：福岡大学HP
九州大学
新型コロナウイルスの影響を受けて、生活に大きな影響が生じている学生を対象に「緊急学生支援金」の申請を受付。対象者には一人当たり3万円が給付される。加えて、同じく経済的に困難な学生に向けて「緊急授業料免除」を実施。前期授業料の3つの段階に応じた額（全額・半額・4分の1の額）の免除を申請者の中から選考して行うとのこと。詳細：九州大学HP
その他にも、大阪大学、京都大学、同志社大学、神戸大学、関西学院大学、甲南大学、南山大学、北海道大学、西南学院大学などで大学独自のコロナ支援が進んでいる。
オンライン授業に必要な費用や自粛要請によるアルバイト代の減少など、生活が苦しくなっている学生は少なくない。多くの大学が生徒に向けて独自の支援策を立てているので、一度自分の大学の制度も確認してみよう。
