2022.03.25
二死満塁からの一発逆転。板垣瑞生に映画『ツーアウトフルベース』の制作秘話を聞いた
映画『ツーアウトフルベース』が公開スタート。本作で元高校球児で墜落したハチを演じる板垣瑞生に直撃。見どころや制作秘話など、作品の魅力に迫った。そして、今ハマっていることについてもじっくりと聞いたので、お見逃しなく!
■出掛ける目的になるくらいのラーメン好き
ーー今、一番好きなモノやコトってなんですか?
「今は、ラーメンにハマっています。好きなものって言われて、パッと思い浮かびました」
ーーいつころからハマっているんですか?
「とくに”この時から”という記憶はないのですが、ラーメンマップのアプリを知ってからよく調べて食べにいくようになりましたね。」
ーーラーメンって、どんなときに食べたくなりますか?
「もういつでもです。ドラマや映画のロケで地方に足を運ぶことがあれば『その土地のラーメンが食べたい!』と思いますし、ちょっと近所に出かけただけでも美味しそうな店を探しています。『この街に行けば、このラーメン屋がある』みたいに、ラーメンが目的になっていることもありますよ」
ーー結構なハマりっぷりですね。ちなみに板垣さん一人でも食べに行ったりするんですか?
「もちろんです! 一人でも食べにいきますし、お目当てのお店に行列ができていても普通に並びます」
ーー最近食べたベスト1のラーメンは?
「牡蠣のラーメンです!」
ーーラーメンで牡蠣って珍しいですね!
「これが本当においしいんですよ。牡蠣から出汁をとった濃厚なスープにソテーした大ぶりの牡蠣が3つも乗っている贅沢なラーメンです。実は長期間ロケを行なっていたところの近くにあって、ロケ中はほぼ毎日行っていました」
■ラーメンって身も心も満たされる
ーー板垣さんにとってのラーメンの魅力ってなんですか?
「一杯のラーメンを食べてどう感じるかはその人の自由というところですかね。そこにおもしろさというか、本質があると思うんです」
ーー具体的にいうと?
「すごく人気店だけど、僕には濃いかな?とか。人それぞれに尺度があるところですね。本やウェブサイトで「おいしい」ってアナウンスされてても、やっぱり自分で食べてみないとわからないですよね。あと、やっぱりラーメンって身も心も満たされるんです」
ーーどんなところに満たされるんですか?
「まず食べたらお腹は満たされますよね。あと、カウンターが好きなんです。カウンター越しに作っているところが見えたり、カウンターは距離感が近いから店員さんとすぐに顔馴染みになれたり、常連通しで言葉を交わしたりできて。心も満たされますよね。そういうところにもラーメンの醍醐味があると思ってます」
ブルゾン6万3800円、Tシャツ1万6500円、パンツ9万3500円、シューズ3万7400円(すべてメゾン ミハラヤスヒロ)、20/80のリング1万6500円(ヘムトPR)
■“二死満塁”状態からの一発逆転をかけた青春エンターテインメント
ーー映画『ツーアウトフルベース』がついに公開します。まずはお仕事が来たときの気持ち、作品の印象は?
「もともと大好きなテイストの脚本でしたし、こういう作品でお芝居をしたいと漠然と求めていた部分もあったので、”サイコー!”って思いました」
ーーテンポも速くて、とにかくエネルギーに満ちた作品ですが、現場はどんな雰囲気でしたか?
「爆上げでした。もうバチバチです。あ、ケンカをしていたわけではないですよ(笑)。監督をはじめ、役者陣もスタッフさんたちも、現場でそれぞれの熱がぶつかり合っていましたね。すごい勢いでした。ただ、ずっと張り詰めていたわけではなくて、演じている以外のところではゆるい感じで、すごくいい雰囲気でした」
ーーハチを演じ、主人公・イチ役の阿部顕嵐さんとは息ぴったりでしたが、もともとお友達だったんですか?
「ほぼ初対面で、撮影が進む中でどんどん仲良くなっていって。でも、そう言っていただけるのはうれしいですね。自分でも最後の方はイチとハチみたいに昔から友達だったんじゃないかって錯覚するくらいだったんで(笑)」
ーーでは、二人で綿密に話し合って作り上げていった感じですか?
「話し合ってどうこうというよりも、現場でお互いにすべてを出し合ってって感じでした。あとは監督もそうですし、渋川さんたちが”オレたちがいるんだから思い切ってやってこい”みたいな空気を作ってくださったんで、とにかく現場で起こる化学反応みたいなものに、どれだけ前のめりについていけるかだけを考えていました」
■起死回生の一発は必ずある!
ーー突っ走るように演じ切ったって感じですね!そこで得られた発見とか刺激ってありましたか?
「藤澤監督とご一緒できたことに尽きますね。すべてが刺激的で発見の連続でした。とにかく本気でぶつかっていって、その都度、監督がスパイス的なアイデアを出してくださって。それでお芝居が変わったとしても、現場の熱から生まれたものならそれでよし!みたいな。こういうのが息が合うってことなのかなって思いました」
ーー最後に作品の見どころを教えてください!
「作品と同じく、僕も人生において起死回生の一発ってあると思うんです。ただそれをモノにするには、それがいつなのかを自分でちゃんと捉える必要があると思います。この作品は、そういうことを考えるきっかけになるのではないかなと思います。ただ、自分としては劇場で観ていただいて”この映画すごく好き!”って思ってくれたら一番うれしいです(笑)」
PROFILE
2000年10月25日生まれ。東京都出身。2015年に出演の映画『ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判』にて、第25回日本映画批評家大賞・新人男優賞を受賞。その後、映画やドラマなど数々の話題作に出演。そして、3月25日(金)に全国公開される映画『ツーアウトフルベース』で阿部顕嵐の相棒を務める。
映画『ツーアウトフルベース』3月25日(金)全国公開
観るものすべてを巻き込む、ハイテンポ&ハイテンションのセカンドチャンス物語。かつてはプロ入りが期待されるほどの高校球児だった「イチ」と「ハチ」。甲子園出場が決まり、明るい未来が待っているはずだった。しかし、部内の不祥事により出場が取り消されてしまい、彼らの転落人生がはじまった――。
文/橋本裕一 撮影/榎本洋輔 スタイリング/石橋修一 ヘア&メイク/奥山信次(Barrel)