2022.03.18
アパレル未経験から古着屋を出店。大阪の大学生が夢を叶えるまで
学生ライターのコバヤシです!今回はアパレル未経験にもかかわらず、古着屋を開業させた大学生“チャンキーさん”にインタビュー!未経験のチャンキーさんが一体なぜ古着屋をすることになったのか?古着屋を始めた経緯から、そこでの取り組みなど、おもしろい内容がたくさん詰まっています!
チャンキーさんとは何者!?
近畿大学に通う現役大学4年生(2022年3月)。本名は鍜治泰成さん。アルバイト時代から呼ばれていた、あだ名の”チャンキー”で活動をはじめ、今やSNSでも多くのファンを抱えるアイコン的な存在に。学生に向けた古着のイベントを開催するなど、服好き学生の間で話題の人物であることは間違いないでしょう。
そんなチャンキーさんは、同じ大学で知り合った今さんと澤田さんと古着屋olfe(オルフェ)を運営している。3人ともアパレルで働いた経験がない中、古着屋を出店させた背景には何があったのでしょうか。そこでチャンキーさんご本人にインタビューしてきました!
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■事業開始から2年経たずに店舗を開業
――どのようなきっかけで古着屋を始めることになったのですか?
「コロナもあって時間に余裕ができて、漠然と3人で何かしたいな~って思ってたんですよ。バイトも休みばっかになってしまって(笑)。そのときに、メンバーの澤田が小遣い稼ぎでメルカリで洋服を売ってみたら、意外と簡単に売れちゃって。あれ、古着屋とかやってみる?みたいな(笑)!今思ったらけっこうノリで決めたかなって思います」
――実店舗開業までに、綿密な計画や目標を立てていたのですか?
「実店舗というものは、はじめの段階ではあまり考えてはいなかったですね。うまく軌道に乗り始めた中で決めていったって感じです。僕たちベースでおもしろいことをやるためにどうしたら良いのかって考えた結果、お店作りたいねって話になりました。”目標は卒業までに!””でもお金ないから、どうしよう?””それならクラウドファンディングやるか!”って次々にこなしていって今の形になっていますね」
――古着屋を始めたのは、元から古着が好きだったからですか?
「じつは、3人とも古着がそれほど好きじゃなかったんですよ(笑) 。当時は、古着屋よりもYouTubeにしようかと話し合っていたくらいです」
――古着屋をやっていく中で、古着を好きになれたんですか?
「もちろんファッションは好きなので、触れるにつれてより好きになりました!古着の知識も特別にあったわけではないので、モノを見て、調べての繰り返しでした。それは今も続けていますよ」
――実際店舗(2021年12月オープン)を作ってみて、反響や感じていることなどはありますか?
「アパレルをみんなやった事がなかったので、分からない事だらけで楽しいです!”Tik Tok見ました!””インスタ見ました!”とかで来てくれたお客さんたちと、直接会って話すことが出来たのは店舗を作ったからだと感じております」
3人が運営する古着屋olfeの前。右から澤田さん、チャンキーさん、今さん
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■古着屋をオープンさせるための3つの挑戦
1/資金調達のためのクラウドファンディング
――ここからはより具体的にお話を聞かせてください。クラウドファンディングでの資金調達に不安はありましたか?
「友人にクラウドファンディングの経験がある人がいて、その方にアドバイスもらいながらやっていました。なので、不安はあまりなかったですね。クラウドファンディングはリターン内容が重要だとも聞いていたので、自分たちのアカウントでインスタライブをして、ファンの人たちから”どんなリターンが欲しい?”などと聞いていました。そういったリアルな声を参考にしていましたね」
―クラウドファンディングをやって良かったなって思えることはありますか?
「資金面はもちろんなのですが、クラウドファンディングで人とのつながりを強く感じました。というのも、クラウンドファンディングの中で有名な古着屋のオーナーの方に声をかけてもらい、自分たち名義で古着のイベントに参加することができました。そのイベントから古着界隈の人たちとも繋がりを持てたので、人との繋がりという面でもクラウドファンディングをして良かったと思いましたね」
ポップアップイベントを開催したときの1枚。オープン前には行列ができていたそうだ。
2/宣伝のためのインスタ&TikTok
――SNS(総フォロワー数7万人)の運用で意識したことはありますか?
「大阪では認知してくれる方も多くなってきたんですけど、もともとインスタのフォロワーは身内しかいなかったんです。それで僕たちのファンを増やすためには、Tik Tokが1番効率的だろうってことで始めたんです。だけど、やっぱり始めた当初は、まったく伸びなくて悩んでいました。そこで、”大阪の古着屋を巡って紹介する”という企画をしたら、結果それがバスることに。それのおかげで、多いときは1ヶ月で1万人以上もフォロワーが増えましたね」
――ほかのお店の宣伝をして、自分たちの事業に影響はなかったのですか?
「よく言われます。でも僕らはそこまで抵抗なかったんですよね。紹介したお店に人が集まっても、”自分たちのことも知ってもらえた!”という感覚でやっていました。最初は飛び込みでやっていましたが、今や古着屋から頼まれることも多くなりましたね」
――インスタグラムの運用で大事にしていることは何ですか?
「コンテンツごとの保存数は注意して見ています。保存数で、古着の好きな人たちが何を求めているのかが分かるので、それが日々の投稿に反映されています。多いものだと保存数が8000いく投稿もありました」
インスタライブ配信中の様子。こういった繋がりの場を大事にすることで、コアなお客さんなどを獲得することに成功した。
3/学業との両立
――事業をする上で、大学の授業などに影響はありましたか?
「事業を始めた当初は、コロナの影響でオンライン授業が多かったんです。それもあってか、それほど影響はなかったです。あとは、もともと3年生のときから、学校の近くに事務所みたいな形でアパートを借りていたんですよ。大学と仕事場を行き来するような生活が続いていましたけど、この往復の距離があんまりなかったので気持ちの面では楽だったと思います。あと、始めたころは毎日ではなくて、週に3日という形でやっていたので、学業との両立も問題ありませんでした」
――就職か古着屋かを決断する中で、不安などはありませんでしたか?
「ちょうど3年生だったので、まわりは就活ムードでした。僕も事業をやりながら、一応就職活動もしていて、内定ももらってたんですよね。でも、就活するか古着屋をするかって考えたときに、”古着屋は今しか出来ない!”って思いが強かったので、こっちの道を選びました!自分のやりたいことをやろうっていう思いを大切にしていたので、不安もとくになかったですね」
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■つねに新しいことへの挑戦
――学生の中にはチャンキーさんたちのように色んなことに挑戦したい人も多いかと思います。そんな学生に必要なことってなんだと思いますか?
「続けることですね。”ブランド作りました”っていう人は僕のまわりにもいるんですけど、結局続いていない人が多いんですよね。最初売れなくても、我慢して続けることが大切だと思います。続けていれば、頑張って試行錯誤している最中に形になっていくものだと考えています。僕らもお金をもらえない状態でずっとやっていました。行動し、粘り強く頑張っていくことが大切だと事業をやってみて痛感しましたね」
――お店の将来の展望についてお聞きしたいです。
「店舗拡大や東京でのイベントなどはやりたいと考えています。またその他に新しいことにはつねに挑戦していきたいと思っています。同じことをずっとやるのも良いんですけど、僕らは新しいことにチャレンジすることを大切にしています。古着屋は続けてやっていきますが、もしかしたら数年後には違うモノも売っている可能性もあるかもしれません。僕だけじゃなくほかの2人も新しいことへ挑戦したり、つねにおもしろいことが出来ないかと念頭に考えています」
チャンキーさんがどのように古着屋をオープンさせたのか、詳しく聞くことができました。気になった人は、お店に足を運んでみるのも良いかもしれません!そこで次回はそんなチャンキーさん達が運営する古着屋olfeについて詳しく書いていきます!近日中にアップします。それではお楽しみに!
●チャンキー
Instagram
@chankky.official
TikTok
chankky
●古着屋オルフェ
大阪府大阪市北区中崎3丁目2-8 Siete中崎町1階
@olfe.vintage