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INTERVIEW- インタビュー -

2022.08.08

Novel Coreがハマっている”絵”とその新たな可能性

ニューアルバム『No Pressure』を8月3日(水)にリリースしたNovel Core(ノベル コア)。ラッパーとしてはもちろん、新世代のアイコンとしても注目を集める彼に、最新作に込めた想いを聞いた。さらに、今ハマっていることを直撃。彼の好きなことの話から、プライベートを少しだけのぞき見しちゃおう!

■とにかく無心に、自分が思うままに

ーー今、一番好きなハマっていることを教えてください。

「絵を描くことです」

ーーどんな経緯で描き始めたんですか?

「音にできない、言葉にもならない感情が心のなかに沈殿していって苦しくなったことがあって、それをアウトプットする手段として絵を描いてみたんです」

ーー絵によって気持ちをうまく吐き出せたという感じですか?

「はい。溜まっていた感情が美しく変換されていくようですっきりしたんですよね。それ以来、自分の新しい表現方法の一つになりました」

ーー絵はどんなときに描いてるんですか?

「そのときの感情や湧き出した衝動を大事にしたいので、描きたくなったらすぐに筆をとります。この前は、突然3時に起きて”描きたい”って思いたって、床にブルーシートを敷いて描き始めてました(笑)」

ーーそうやって描いているときって、どんなことを考えているんですか?

「もうとにかく無心です。自分の思うがままに自由に描いています」

ーー自由だから無心になれるっていうのもあるのでしょうか?

「そうだと思います。絵にも細かくいえばルールとか理論みたいなものがあると思うんですが、そういうのはまったく気にしていないです。唯一決めていることは、入った筆が正解って思うことです」

ーーまさに筆を媒介して感情を描いているって感じが伝わってきます!

「昔からクラシックが好きなんですが、オーケストラって音楽の理論の上で成り立ってるけど、指揮者の手の動きひとつで演奏が変わるんです。あの衝動に身を任せている感じがすごく好きなんですよね。僕の絵もまさにそういうイメージ。自分の中にある感情や衝動をそのまま筆に宿しているって感じですね」

■音楽と絵の相乗効果で自分の世界を広げる

ーー絵を描くことで発見したことや得られたことってありますか?

「ありますよ! 描き続けていると、絵の中にもいろんな気づきがあって、視覚から曲作りのヒントを得るようにもなりました。たとえば、となり合う色の間に名前のないような色が生まれたり、鮮やかな色でも重ねていくと黒くなったりとか、そういう色のニュアンスから着想を得たりすることもあります」

ーーまさに相乗効果! すでにお仕事に繋がっているんですね!

「あと、『THANKS, ALL MY TEARS』という楽曲があって、(メジャー1stアルバム『A GREAT FOOL』に収録)そのMVの衣装にペインティングをさせてもらったんです。自分の絵と音楽がインタラクティブに作用しあうことで、新しいものが生まれた初めての経験だったので、今までの楽曲の中でも、とくに印象に残る作品になりました。自分の絵に新しい可能性を感じた機会でもありましたね」

ーー今後も音楽と絵のコラボって見られそうですか?

「絵を通してチャレンジしてみたいことが、アイデアとしてどんどん頭の中に湧いている状態です!」

ーー具体的にはどんなことにチャレンジしてみたいですか?

「たとえば、自分でCDのジャケットに絵を描いたり、アルバムに収録した曲をすべて絵でも表現してみたいです。楽曲に合わせてライブドローイングをするイベントなんかも楽しそう。音楽の表現の幅が広がるような活動ももちろんですけど、小さくてもいいから自分で個展も開いてみたいし、ファッションやデザインの分野にも興味を持っています」

ーー今、ちょっと伺っただけでも、ワクワクしてきますね!

「あらゆる分野のクリエイティブなものと絵がコラボすることで自分の世界が広がっていくと思うと、欲は尽きないですね。でも、描くこと自体は楽しみながらゆっくり続けていければと思ってます。心情を形にしているから、歳を重ねれば絵もきっと変わるはずですよね? そういう変化のプロセスがどのように絵に表れていくか、今からすごく楽しみにしています」

■このタイミングだからこそできたアルバム

ーーメジャー2作目のアルバムですが、前作からかなり短いスパンでのリリースですね。

「前回のアルバムを作り終えたときに、まだまだやりたいことがたくさん頭の中にあったんですよね。で、ちょうど同じ時期に今後2~3年に向けたプランについてスタッフさんたちとミーティングをして、そのときにこのタイミングでアルバム1枚出すことが必要だなって話になったんです」

ーー蓄積したイメージと今後のプランがちょうど合致した感じ?

「そうですね。今年はまずこのアルバムをどうにかこの時期に出そうってことでスタートを切りました」

ーー今年もかなり精力的に活動されていたと思いますが、製作は大変でしたか?

「そうですね。今年初めて7都市をまわる全国ツアーやバンドを入れたライブなど、新しいことに挑戦することが多く多忙でした。そういった中でたしかに作詞に割ける時間は少なくて不安になるときもありました。でも、ギリギリのスケジュールと精神状態だったからこそ素直な言葉がたくさん出てきたっていうのもあって。だから今作は、このタイミングだからできた1枚だと思いますね」

ーー前作と今作とでは、作る際に心境やスタンスの変化はありましたか?

「作り終わってから改めて聴き比べてみたんですが、今作はより説得力が増したと思っています」

ーー具体的にはどんなところですか?

「前作は、ネガティブなことに対して反発していたんですが、今作を制作するに至るまでにネガティブなことを受け入れられるようになった自分がいて。その違いは大きいと思うし、曲に深みが生まれていると思います。また不自由さを知っているからこそ、一歩踏み出した時の自由さがわかる。そういうことも歌えるようになったと思います」

ーー大きな変化ですね。

「自分を疑っていた時期があるんです。『本当に音楽が好きなのか?』とか『ちゃんと本音で歌えているか』とか。でも、このアルバムで自分は音楽が好きだし、音楽の上で生きているって再確認できましたね。ちゃんと答え合わせができてうれしかったです」

■このアルバムから人生に寄り添える1曲に出会えることを祈っている

ーーSKI-HIさんからはなにかアドバイスはありましたか?

「前作が『自分らしくあることを諦めないで』というメッセージを込めた作品。それで今作は『諦めることの美しさに気づくフェーズになったらもっと良くなるかも』って言われたんです。そのときは意味が分からなかったんですが、作っている中でなんとなく分かってきました。諦めるってことは、今ある状況を受け入れるってこと、つまり肯定と同義なんだなって思ったんです」

ーー多くの人が共感する考えだと思います。

「たとえば、波長の合わない人や自分とは違う正解を持っている人とは、やっぱりなかなかうまく付き合えないと思うんです。でも『そういう人もいる』、『そういう考え方もある』って受け入れることも一種の諦めなのかなと。であれば、諦めるってことも美しいことだと思うんです。僕は過去の自分に向けて歌っている感覚が強いので、そういうことに気づかなかった自分と同じ境遇の人には共感してもらえると思います」

ーー最後に読者にメッセージをお願いします!

「メジャー2作目は、改めて音楽が好きだって思える曲が詰まっているアルバムになりました。自分の中のいろんな気持ちを愛せる曲が多いので、ネガティブな状況に向き合ってしんどくなっている人に刺さる曲が多いと思います。みなさんの人生に寄り添える1曲に出会えることを祈ってますので、是非たくさん聴いてください!」

PROFILE
のべるこあ/2001年1月18日生まれ。東京都出身。メジャー1stアルバム『A GREAT FOOL』が、各チャートで日本1位を獲得。8月3日(水)に発売したメジャー2ndアルバム『No Pressure』も前作に続き日本1位を獲得した。

◆Instagram
@iamnovelcore

◆Twitter
@iamnovelcore

◆TikTok
@iamnovelcore

ニューアルバム『No Pressure』(発売中)

待望のメジャーセカンドアルバム!
“幸せとは何か” に焦点を当てた、ギターのリフとオルタナティブな質感が印象的な表題曲「No Pressure」をはじめ、同じBMSG所属の親友 “Aile The Shota” と制作した「HAPPY TEARS feat. Aile The Shota」、風刺的な表現の裏に強い決意を感じる「TROUBLE」など、ジャンルレスに制作された楽曲が収録され、Novel Coreの幅広いクリエイティビティが感じられる作品。

INFORMATION

●衣装はすべて本人私物

●文/橋本裕一 撮影/榎本洋輔 ヘア&メイク/原野麻美

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