2018.06.26
どうして人はスニーカーや革靴を愛してしまうのか? Vol.2靴に魅せられた男たち。<ビームス プレス 前田太志さん>の場合
スニーカー市場の活況が続くシューズシーン。90年代スニーカーブーム世代から若者まで、あらゆる世代の興味を惹いてきたはず。そこで激レアやビンテージ、ドレスシューズなど足元に情熱を傾け続けるシューズフリークたちに熱すぎるまでの想いを語っていただきました。これを読んだら購買&収集意欲に火が付くはず!
先進的なデザインを持つ
未来感あるシューズに魅了
BEAMS(ビームス)プレス
前田太志さん
シューズ収集歴/18年
好きなジャンル/スニーカー(未来的デザイン)
総足数/約250足
Profile/老舗セレクトショップ、ビームスのメンズ カジュアル部門のプレスを担当。ショップスタッフ時代に培った豊富な洋服知識と陽気な性格が持ち味。ファッション=スニーカー世代。
我が道をひたすら進む
圧倒的な足数への憧れ
人気セレクトショップ、ビームスでプレスを担当する前田さんもまた、スニーカーフリーク。洋服から足を踏み入れたかと思いきや、スニーカーに目覚めたきっかけは意外にもそれより前だったようだ。「中学生の頃だったと思いますが、ファッションを知ろうとして雑誌を読むと、スニーカーの特集ばかりだったんです。エア マックス95、インスタ ポンプフューリー、ノースウェーブとかスニーカーにまつわる企画が必ずメインでした。なので、ファッションといえばスニーカーなんだなという解釈で自然と興味を持つようになりました。コレクター企画もよく読んでいましたよ。レアなモデルを所持することにも憧れましたが、自分にとっては尋常じゃない量のスニーカーを持つ人へ強烈に憧れました。なので、履かないスニーカーも多いのですが、絶対に手放しませんね。プレミア品かというと、とくにそういうモデルばかりではありませんが」量にこだわることが、今の職業にも生かされているようだ。「物のよさを的確に伝えるプレス業にとって経験に勝るものはありません。実際に履くこと、手にすることが大切だと思います。量への憧れを基にまだまだ集めていきたいし、実際にプレス業にも生かされていると思います」。好きなスニーカーはスペーシーなデザイン。「勝手なんですが、僕はそういうデザインを“間違った未来感”として捉えています。リフレクターや万歩計、エアのフィット機能など正直、なくてもいいような気がするんです。でもスニーカーにそれらを搭載することで、ワクワク感が増して無性に集めたくなる。シルバーや蛍光カラーもデザインのおもしろさがツボなんです。実用的なオモチャを集める感覚というか、なんと言えばいいのか……。まぁ、確実にやめられない感覚があるんですよね(笑)」。
FUTOSHI'S SHOES COLLECTION
adidas Originals/MICROPACER
2000年代初頭に発売されたUSAシリアルナンバー入りのマイクロペーサー。スペーシーな靴を好きになったきっかけがコレです。数年前の復刻版ももちろん持っています」
Reebok CLASSIC /ALIEN STOMPER MID
「ブランドを代表する名作だと思います。近未来感があって、こういうデザインがツボです。ファッションとしてはまだ、履いたことはありませんが、もう1足持ってます」
文/斎藤暢保 撮影/伊藤恵一