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INTERVIEW- インタビュー -

2025.07.11

FANTASTICS・中島颯太が語る、映画「おっパン」への想いと英才教育で育ったお笑い愛

「一番リスペクトしている職業がお笑い芸人さん」と語るだけあって、あふれんばかりの“お笑い愛”を披露してくれた、FANTASTICSの中島颯太。学生の頃に完コピするほど好きだったネタや、今激推ししている芸人、普段取り入れている意外なルーティンまで、お笑いについて語り尽くす! また、出演した『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』が現在公開中。見どころや制作秘話などをたっぷり聞いてきた!

■大人気ドラマシリーズが待望の映画化!

──出演された『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』が公開されます。“おっパン”が映画で帰ってきますね!

「お話を聞いたときは、もうドキドキしましたね。ドラマを踏まえたオリジナルストーリーということで、『誰を軸に描かれているんだろう? 誠さんかな? もしかして大地くん?』って、ワクワクしながら脚本を読ませてもらいました。読んでいて思ったのは『やっぱり“おっパン”だなぁ』ということ。物語の世界観もそうだし、新しいキャストが加わっても、そのキャラクターたちもとにかく魅力的でした。読んだ後には自然と拍手してました(笑)。同時に「『これから演じられるの楽しみ!』って思いましたね」

──ドラマが好評だったことを受けての今回の映画化だと思います。中島さんはドラマの反響がここまで大きかった要因をどのように考えてますか?

「FANTASTICSのファンの若い方たちから、『お父さんやお母さんと一緒に観てます』とか『“おっパン”観てから親がすごく理解してくれるようになった』とかそういう声をたくさん聞きました。なので、いろんな世代の方に刺さってくれたんだと思います。あとはタイトルも大きかったと思いますね」

──たしかに独特だし、インパクトもありますよね。

「それこそ“おっパン”という愛称で呼ばれるようになったことも大きかったと思います。クランクイン前にお祓いをやったんです。お坊さんがタイトルも読み上げてくれるじゃないですか。『おっさんのパンツがなんだって~』って。そのときに練馬ジムさんが肩を震わせて笑っていたのがおもしろかったです(笑)」

──オフィシャルHPのインタビューで「“おっパン”はご自身にとって今後の軸になる」とコメントされていましたが、それはどういう意味でしょうか?

「五十嵐大地くんは、人間としても役者としても、たくさん学ばせてもらえる役でした。セリフの一つひとつを頭の中で何周も考えながら演じていくことで、気づいたらそれが自分の“軸”になっていました。初心にかえるって言葉があると思うんですけど、もし自分が5年後、10年後に演技で壁にぶつかったときに戻るべきところが、この五十嵐大地という役だと思うし、逆に今頑張ったことが今後にすごく活きてくると思います。大地くんは役者としての自分の原点と言える、とても大事な存在です」

──オフィシャルHPの映画化決定コメント動画で「チーム感がいい」とおっしゃってましたが、具体的にそういうことが感じられたエピソードがあれば教えてください。

「クランクインの日に監督も含めたスタッフの皆さんが『おかえり!』って言ってくださったんです。自分としても『帰ってきたなぁ』と思って。ドラマの撮影からちょうど1年後位だったんですが、2、3日しか経ってないような気持ちで作品に入れたことがすごく素敵なことだったなぁと思いましたね」

──映画版の大地くんは、演じるにあたってなにか変化を加えたりしましたか?

「明るくてみんなが頼りにできる太陽みたいな存在の大地くんが、映画では円(まどか)先輩との遠距離結婚で悩む姿が描かれていて、そこはドラマにはなかった新しい一面だったと思います。そこは二宮監督とも『守ってあげたくなるような大地でいこう』って話して、表情とかトーンを自分の中で調整しました」

──その大地くんの新しい一面に共演者のみなさんから反応はありましたか?

「原田泰造さんは『今回の大地くんは人間らしさが出てて可愛かった』と言ってくれました。松下由樹さんからも『本当になんか寂しくなるんだよ、大地くんの表情見てると。どんだけ円さんが好きなの?』ってカットした後に言われて。ちゃんと伝わってたんだなと思って、うれしかったです」

──作中で中島さんご自身がシーンやキャラクターに共感することはありましたか?

「萌ちゃんですね。絵が上手でも評価されないっていう葛藤、それでもきっかけをつかんで前に進む姿に、自分の経験がすこし重なりました。僕もEXPGのオーディションに落ちて『ダメなんだ』って思ったこともあるけど、それでもLDHに入りたくて諦めずに挑戦したら1年後に合格できたんです。そういう過去があるので、今作の萌ちゃんを見ていてジーンとくるものがありましたね」

■絶対に笑えるし、感動もできるし、勇気ももらえる。それが“おっパン”の世界観

──中島さんご自身が「おっパン」を通して成長できたと感じる部分はありますか?

「もう成長だらけですよ。泰造さんや松下さんをはじめ、共演者の皆さんが本当にすごすぎて、現場では『うわ、お芝居うまっ!』とか『うわぁ、すげぇ!』って、心の中でずっと思ってました。そういう中で大地くんというキャラクターを作っていけたので、すごく成長できたと思っています」

──「おっパン」に出演したことで、FANTASTICSの活動でいい影響はありますか?

「相手の立場に立つということをすごく学びましたね。メンバーとの関係性だけでなく、MCやSNSでの発言でも受け手のことを考えるようになりました」

──具体的にどういうところで活かされていますか?

「ライブであれば、『奥の席の人までどうやって巻き込もうか』とかよく考えてます。『自分が奥の席に座ってたらどうして欲しいかな?』とつねに思いを巡らせながらパフォーマスしています。SNSでも『今日のライブ楽しかったです!』とだけ書いても、その日に来られなかった人もたくさんいるわけだから、『また必ずライブしますね!』って一言を添えるだけでもファンの方に伝わる想いがあると思うんです。そういう気づきは『おっパン』からもらった大きな学びですね」

──改めて完成品をご覧になった感想は?

「くすっと笑えるシーンを散りばめながら「好きなことは好きって言っていい」というメッセージをしっかり込められるというのはすごいなと思いました。それこそが“おっパン”の世界観なんだなと改めて思いましたね」

──改めて“おっパン”を好きだなって思うところはどんなところですか?

「絶対に笑えるし、感動もできるし、勇気ももらえる。しかも、それがいろんな人に届けられるというところです。自分の“好き”を堂々と言っていいんだと気づけて、見終わったあとに「“おっパン”っていいな」って、自然に口に出せるのもこの作品の素敵なところだと思います。この作品を見た後に「一歩踏み出してみよう」と思ってもらえたら本当に役者冥利に尽きるし、とてもうれしいです」

■中島颯太のお笑い愛は、英才教育?!

──話題を変えますが、今、ハマっていることはありますか?

「お笑いが大好きです!」

──お笑いが好きなったきっかけは?

「お笑いって、大阪出身の自分にとってはごく自然なもので、物心つく前から当たり前のようにあったんですよね。もちろん小学生の頃は、テレビで吉本新喜劇が流れていたし、例えば、夏休みに車で家族旅行に出掛けるときなんかは、ずっと“ドリフ大爆笑”か“ごっつええ感じ”のDVDを観ていました。本当に意識することなく目と耳に入ってきて笑っていたので、そういう意味で今のお笑い愛は英才教育だったのかもしれません」

──生まれながらのお笑いがそばにあったんですね。今はお笑いはどのように観ていますか?

「でもじつはオタクと言えるくらいになったのは東京に来てからで、こっちに来てからお笑いの世界にどんどんハマっていったんです。今は、YouTubeでほとんどの芸人さんのチャンネルを観ているし、ラジオも欠かさず聴いているし、一人で劇場にも行ったりもしますよ」

──あらゆる媒体を完全に制覇してますね! 特定の好きな芸人を追っている感じなんですか?

「自分の中に、いろんな“推し方”があるんですけど、ネタで言うと、ずっと好きなのはジャルジャルさんと金魚番長さん。YouTubeだと、さらば青春の光さんとラランドさんのチャンネル。ラジオなら、ダイアンさんとダブルヒガシさんの番組を聴いていて、あと、マユリカさんの『うなげろりん!!』もずっと聴いていますね」

──この中でとくに好きな芸人さんはいますか?

「ジャルジャルさんは、学生時代にネタを完コピしてたくらい大好きでした。ネタで言うと『ピザ』とか……、もう挙げ出したらキリがないくらい。セリフを丸覚えして、“お笑い好き”の友達と再現してたくらい。もちろん後藤さんでも福徳さんでも、どっちもできましたよ(笑)。じつは、ジャルジャルさんは中学と高校の先輩なんですけど、サプライズで母校訪問してくださったことがあったんです。そのときは、『うわっ! 本物や!!!』って心が震えましたね」

──メンバーの中で笑いのツボが合う人っていますか?

「とくにメンバーの中でもツボが合うのは佐藤大樹くんですね。でも彼は、関西弁が羨ましいっていつも言ってくるんです。「関西弁は何言ってもオチがつくからセコい!」って。あとは、イベントをご一緒したRAMPAGEの陣さん。同じ大阪出身で、トークの波長がすごく合うんですよね」

■ライブ前もお笑いを見てスイッチを入れる! 

──バラエティー番組の出演も多いと思いますが、間近で見る芸人さんはやっぱりすごいですか?

「本当にリスペクトです。いろんな芸人さんとご一緒するたびに『なんでこの人たち、こんなにおもしろいんだろう?』って、改めて思いますね。だから、自分が追っている芸人さんとご一緒させていただくときは『この前のラジオの回、めっちゃ笑いました!』とか伝えたくなっちゃって。完全にファン目線です(笑)」

──ちょっと気が早いんですが、次のM-1グランプリの優勝は?

「今、予想するのはちょっと難しいんですが、今、一番推しているのはエバースさん。劇場でも応援していて、去年のM-1もすごくおもしろかったので、今年もぜひとも“かまして”もらって、優勝してほしいです!」

──改めてお笑いが中島さんにあたえてくれるものってなんですか?

「お笑いって、本当に自分をハッピーにしてくれるし、疲れとか悩みとかもあっても吹き飛ばしてくれる力がある。音楽を聴いてメンタルを整える人がいると思うんですけど、僕は、お笑いの動画を観てスイッチを入れるタイプなんです。笑って『よし、いける』って気持ちを整えてステージに立つ。それくらいお笑いは自分にとって大事な存在なんです」

PROFILE
なかじま・そうた/1999年8月18日生まれ。大阪府出身。2017年にFANTASTICS に加入。2024年放送のドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか』が話題を呼ぶトそして、『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか』が現在公開中。

INSTAGRAM
@sotanakajima_official

『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』

出演:原田泰造 中島颯太(FANTASTICS) 城桧吏 大原梓 東啓介 渡辺哲 曽田陵介
トータス松本/松下由樹/富田靖子
主題歌:「青春」ウルフルズ(Getting Better / Victor Entertainment)
オープニング:「アプデライフ」 FANTASTICS(rhythm zone)
挿入歌:「おっさんのダンスが変だっていいじゃないか!」ウルフルズ(Getting Better / Victor Entertainment)
原作:「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」練馬ジム(「LINEマンガ」連載)
監督:二宮崇 
脚本:藤井清美 
音楽:鈴木ヤスヨシ 
製作:映画「おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!」製作委員会
制作:東海テレビ放送 The icon 
制作協力:ヒューマックスエンタテインメント 
製作幹事・配給:ギャガ
コピーライト:©練馬ジム | LINEマンガ・2025 映画「おっパン」製作委員会

INFORMATION

衣装はシャツ4万6200円(ヒステリックグラマー)、その他スタイリスト私物

・ヒステリックグラマー
TEL:03-3478-8471

●文/橋本裕一 撮影/瀬田秀行 スタイリング/中瀬拓外 ヘア&メイク/朴映宣(Luana)

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