• X
  • instagram
SEARCH

GIRLS- ガール -

2018.10.12

【吉岡里帆】「"お前、まだ本気出してねーだろ"って言われた気がしたんです」

数々のドラマにCMに……。テレビで姿を見ない日はないと言っても過言ではない、2018年を代表する売れっ子女優・吉岡里帆。10月12日(金)公開の映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』でもヒロインを務める彼女に、ファッション観や仕事観についてインタビュー。

■メンズのファッションはサイズ感が大事だと思います

――男性にはどんなファッションをしてほしいですか?

「カッチリした服装が好きというわけではないんですが、スラックスを自然にはきこなせる人は素敵だなって思いますね。ウールとかツイードとか、素材感で秋冬っぽさを取り入れてほしいです。でもどんな服でも、自分の似合う服装を知って、肩肘張らずにサラッと着てくれるのが一番かなと思います」

――ついついここを見てしまう、というポイントはありますか?

「サイズ感のバランスがいいと"おっ"と思ってしまいますね。さっきの話と重なる部分もあるんですが、自分の似合うサイズ感をきちんと知っている感じがしますし、そういうちょっとした部分に気を配れるのはおしゃれだな、って感じます!」

 

NEXT

2/3PAGE

 
■大人たちが全力でバカなことに打ち込めた三木組の撮影現場

――ヒロインを演じた映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』をご自身で観た感想を聞かせてください。

「三木(聡)さん帰ってきた! って思いました。三木さんが長編映画を撮られたのは5年ぶりだったので、純粋に三木作品のファンとしてはうれしいなって思って。と、同時に、監督がやりたいことって、誰にも想像つかないなとも感じました」

――声の小さい女の子という設定はどう感じました?

「私にとっては新しい試みでしたね。いつも普通の声量でお芝居をしてきたんですけど、“ふうか”は基本的に全編、小さな声で話してて。声が小さいのに伝わるのかなとか、はじめは心配でした。でも監督から『声は小さくてよろしい』と。むしろ監督と録音部さんとの戦いがあったというか。録音部さんに、こっそりと小さな声で『もう少し声量をあげて』って言われたことがあったんですよ。そうすると、監督が『あれ? ちょっと声量上がってない? もっと小さくていいんだけど』って(笑)。そんなやりとりはありましたね」

――吉岡さん演じた‶明日葉ふうか"はどんな女のコでしょう。

「自信がないから声が小さいんですけど、ただ弱い女のコではなく、飄々としていて自由奔放な、開き直ったような面白みのあるコなんだと思います。演じてるときも、不安や悲しいっていう気持ちがほぼなかったんですね(笑)。ずっとおもしろおかしいっていう気持ちで現場にいました。三木さんの作ったキャラクターなので、ときどき謎な行動をしたりして、本当にキャラ作りは濃かったんですけど……そこは深く考えてはいけないんです。三木さんには『ここで学んだことは外では何も生かされないから』って言われました(笑)」

――三木監督はそう言っていても、学ぶことはあったのでは?

「そうですね。まず、1番に、“おかしみ”を持って取り組むっていうことを教えられた気がします。おもしろがってやる、おもしろがらせようとしてやること。今まで私がお芝居でやるべきことは、台本を丁寧に読み解き、感情を生々しく表現することだって思ってたんですね。でも、それが一気に覆された感じがして。あと、準備することの大事さも教わりました。三木さんは自由奔放で、面白おかしいものを作られてるから、その場のテンションとか、その場の化学反応で生まれてるものが多いと思うかもしれないんですけど、全然、真逆なんです。台本は一語一句間違えてはいけないし、リハーサルに1カ月かけて、1個1個のシーンを丁寧に構成していくんです。また、私が感動したのは、阿部(サダヲ)さん演じるシンとふうかがバイクに乗って逃亡するシーンを自分でジオラマを作って、粘土で人形を作って、コマ撮りで作った映像を見せてくれたことがあって。それって、すごい愛だなと思って。準備も含め、作品を作るっていうことを楽しんでる姿勢にはたくさんの学びがありましたね」

 

NEXT

3/3PAGE

 

――撮影で特に楽しかったのはどのシーンですか?

「岩松 了さんとのオーディションシーンですね。私、準備にとても時間をかけてたので、自分で言うのもあれなんですけど、本番はほとんど数回でOKか、一発でOKが多かったんです。そのくらい集中して現場に臨んでたんですけど、あのシーンだけは、何回やっても笑っちゃうんですよ。どうしても笑いが我慢できなくて、NGを連発しました」

――“ロック・コメディ”の“ロック”の部分に関してはどう感じました?

「シンの冒頭の歌はHyde(ハイド/L'Arc~en~Ciel)さんが提供されてますけど、ずっと聴いてられる気持ち良さもあり、カッコいいな〜と思いました。他にも、私が橋本(絵莉子/元チャットモンチー)さんに書いてもらった、小さな声で歌う曲だったりとか、個性的な歌もたくさん出てきて。全部、そのシーンを彩る、そのシーンの面白さがより伝わるように作られているので、ミュージシャンのパワーをすごく感じました。物語がより楽しく観られるように、曲や詞を作ってくださってるんだなって改めて思いました。とくに私が歌ってる歌は、歌詞とその時の心情がリンクしているので、見どころの1つだと思います」

――共演の阿部サダヲさんにはどんな印象を持ってますか?

「すごい役者さんでした。真面目だし、ストイックなはずなのに、それを感じさせないタフさと面白さがあって。その2つの面が行ったり来たりしてる。見てても面白いし、どんなシーンも阿部さんと一緒なら大丈夫っていうような安心感がありましたし、いつも頼りにしてました。そして、悪ガキの性分を持たれているので、一挙手一投足に私はびっくりして。『阿部さんたらまたあんなことして』みたいな(笑)」

――シンとふうかはどんな関係と言えばいいんですかね。

「バディなんですけど、師弟関係のような絶妙な距離感があるんですよね。なんか不思議な友情みたいなものを劇中で描けたのは、阿部さんとのコンビだったからだなって思います。ただ、一度、阿部さんって本当にやばい人だって思ったことがあって。ふうかの思い出のギターがトラックに踏み潰されるシーン。私はそのギターを見た時に、悲しくて、切なくて、本当に泣きそうになったんですけど、ふと横を見たら阿部さんがモニターを見ながら爆笑してて。『こんなひどい人いるんだ』って思いましたね(笑)」

――そんな阿部さん演じるシンからふうかは「やらない理由を探すんじゃねぇ!」って叱責されてますよね。映画のタイトルも含めて、本作のテーマになってると思います。

「いいテーマですよね。怖がったり、自分なんかにはできないって自信を失ったりすることがたくさんあるんですけど、やらない理由を見つけないっていうのが一番かっこいいんじゃないかって思います。今作のお話をいただいたときも、まずタイトルに目がいって。『お前、まだ本気出してねーだろ!』って言われてる感じがしたんです。それって、どの時間軸にいても、言われて届くメッセージかなと思うんですよね。私が40代、50代になっても、同じ重みを持って響く言葉だと思うし、いいテーマだなと思いました」

――最後に読者にメッセージをお願いします。

「スタッフ、共演者一同、大真面目にバカなことをしています。毎日、なんか笑えないな、つまんないなって思ってる方がいらっしゃったら、こんなにバカバカしいことを全力でやってる私たちを笑いにきてください。一緒にテンション上がっちゃいましょう!」

『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』
10月12日(金)公開

ⓒ2018「音量を上げろタコ!」製作委員会

STORY
驚異の歌声をもつ世界的ロックスター・シン(阿部サダヲ)。その存在がカリスマであり、熱狂的な人気を誇っているが、実は彼には決して人に知られてはいけない秘密があった。万人を魅了するその歌声は“声帯ドーピング”というオキテ破りの方法によって作られたものだったのだ。さらに長年にわたる声帯ドーピングのやりすぎによって、シンの喉は崩壊寸前に……!
そんなシンと出会ってしまったのは、異様に声が小さすぎるストリートミュージシャン・ふうか(吉岡里帆)。何事にも自信がなく内気なふうかは、彼女の歌を聴いたシンから「心が燃えない、心の不燃ゴミ」「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」と一刀両断されてしまう。普通の会話もままならないほど正反対な2人は、お互いの存在が目ざわりで仕方がない。
シンの言葉でミュージシャンとしての未来にすっかり自信を失ったふうか。吉祥寺で「13アイスクリーム」を営む、強烈な個性をもつザッパおじさん(松尾スズキ)とデビルおばさん(ふせえり)の家に下宿している彼女のもとに、ある日突然シンがおしかけてきた。「やらない理由を探すな!」と家に引きこもるふうかをシンは強引にオーディション会場へと連れていくのだった。
うんざりしながらも、シンの圧倒的エネルギーに触れたふうかは偶然、シンの“声帯ドーピング”の秘密を知ってしまう! さらにシンの過去を知ることによって、次第に心を開いていく。しかし、シンに“声帯ドーピング”を施したプロダクションの社長(田中哲司)がシンの最後の歌声を利用しようと迫り、レコード会社のシン担当・坂口(千葉雄大)も気弱な表の顔とは別に裏である計画を企てていた。坂口の陰謀によって、“声帯ドーピング”の秘密がマスコミに漏れたシンは、謎の組織から追われるハメになる。そして、ふうかはシンの声を守るために、シンと一緒に逃げることを決意するが……リミット迫る“声の争奪戦”が今、はじまる!!!

STAFF/CAST
監督・脚本:三木 聡 
音楽:上野耕路
製作:映画「音量を上げろタコ!」製作委員会(アスミック・エース、GYAO、WOWOW、ポニーキャニオン、ニッポン放送、ローソンエンタテインメント)
制作プロダクション:パイプライン
配給・制作:アスミック・エース
出演:阿部サダヲ、吉岡里帆、千葉雄大、麻生久美子、小峠英二(バイきんぐ)、片山友希、中村優子、池津祥子、森下能幸、岩松 了、ふせえり、田中哲司、松尾スズキ

onryoagero-tako.com

INFORMATION

プロフィール/1993年1月15日生まれ。京都府出身。映画・TV・CMに引っ張りだこの大人気女優。10月12日(金)公開の映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』では、ヒロインで“声が小さすぎる”ストリートミュージシャンのふうかを演じる。

文/永堀アツオ 撮影/杉江拓哉(TRON) スタイリング/圓子槙生 ヘア&メイク/渡邊良美

今年もやります!リアル目線のベスト時計BEST WATCH 2024 Supported by THE CLOCK HOUSE & TiCTAC
PR

今年もやります!リアル目線のベスト時計
BEST WATCH 2024 Supported by THE CLOCK HOUSE & TiCTAC

恒例のベストウオッチアワードを2024年も開催! 今年は〈ザ・クロックハウス〉だけでなく〈チックタック〉も加わって、ますますパワーアップ。日本全国のショップから得た調査結果をもとに、全11部門のベストウオッチをお披露目します!

〈ウィル トーキョー〉のヘアオイルは、自分用にもギフトにもピッタリ!
PR

〈ウィル トーキョー〉のヘアオイルは、自分用にもギフトにもピッタリ!

今、ヘアオイル界で大きな注目を浴びている〈ウィル トーキョー〉のヘアオイル。一度見たら絶対に(!?)忘れないこのビジュアル、見たことあるよね!? なんとな〜くの使命感で使っていたヘアオイルだけど、どうやらカッコいい人たちはこだわりを持って選んでいるらしい。ってことは、こだわりを持って選べばカッコよくなれるってことじゃん!?

【寒い冬も清潔感あふれるメンズに!】冬のオススメ美容アイテム7選
PR

【寒い冬も清潔感あふれるメンズに!】冬のオススメ美容アイテム7選

スキンケア、ムダ毛ケア、シャンプー……気をつけたい美容のコトって、本当にたくさんある。そのぶん商品数も莫大だから、自分のお気に入りを見つけるのも難しい。そんなキミに、今こそ使うべきオススメ美容アイテムを厳選してお届け。美容好きたちも推すこの7アイテムなら失敗する心配もない!

REGULAR- 連載 -

MAGAZINE- 別冊 -

FINEBOYS FINEBOYS+plus 時計 Vol.26
FINEBOYS おしゃれヘアカタログ 24-25ベスト版
FINEBOYS FINEBOYS+plus FACE
FINEBOYS FINEBOYS+plus BEAUTY vol.9
FINEBOYS おしゃれヘアカタログ 2024春夏
FINEBOYS FINEBOYS+plus 時計 Vol.25
FINEBOYS FINEBOYS+plus BEAUTY vol.8 付録付き版
FINEBOYS FINEBOYS+plus BEAUTY vol.8
FINEBOYS FINEBOYS+plus 靴 vol.21
FINEBOYS FINEBOYS+plus SUIT vol.40

ページトップへ