2018.10.26
注目女優・白石 聖 「20代はお仕事もファッションも”自分らしさ”を大切にしたい」
時として人の死と向き合わなければならない医療の現場で、自らの生き方を模索する理学療法士の姿を描いた映画「栞」。今作で三浦貴大が演じる主人公・雅哉の妹役を演じる白石 聖に作品の見どころから製作中の話などを直撃。プライベートやお気に入りのファッションについても聞いたのでお見逃しなく!
■20歳になってファッション観にも変化があった
――ご自身の好きなファッションについて教えてください。
「古着が好きですね。最近、古着屋さんに行ったらすっかり秋冬モードだったんですけど、特にチェック柄のアイテムが可愛くて気になりました。これからワードローブに取り入れていきたいなって思います!」
――白石さんにとっての定番アイテムは何ですか?
「黒のアイテムが多いですね。とくに意識はしていないんですけどどんどん増えちゃって。最近では、お買い物して家に帰ると母に『そういうの持ってるじゃん』っていつも言われちゃいます(笑)。あと、帽子を集めるのが楽しいなって思うようになりました。趣味でヨガをやっていて、帰りに髪がグシャグシャになるのでいつも帽子をかぶるんですけど、それがきっかけですね。すごく便利なので、今では仕事の行き帰りにもすごく重宝しています」
――男の子にはどんなファッションをして欲しいですか?
「本人に似合っていれば、それが一番いいのかなって思います。だけど強いて言えば、古着を上手に着こなしている人はおしゃれだなって思いますね。私自身もボーイズライクなファッションが好きなので、おしゃれな男のコを参考にすることもありますよ!」
――20歳になってファッションに対する考え方に変化はありましたか?
「シンプルで上質なものを着たいって思うようになりました。言い換えると、そういうものを選べる眼を持ちたいっていうか。だから、これから服一枚買うのにも吟味して選びたいと思ってます。
――女優としては20歳になって挑戦してみたいことは?
「20歳になったばかりですけど、まだ制服を着られる機会があれば元気ではっちゃけたギャルの役!(笑)。あとは少し影のある役もやってみたいと思います。役を通して自分がどれだけ振り切れるのかって興味があります」
――始まったばかりの20代、どう過ごしていきたいですか?
「シンプルですけど、自分らしさを大事にしてきたいです」
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最新出演映画について
■辛い現実の中にも微かな光や希望が感じられる作品
――映画『栞』は病院でのリハビリの現場で働く理学療法士を描いたシリアスな作品ですね。
「完成したものを観たときは正直、一番初めのシーンから目を背けたくなりました……。演じてた自分が観てそうなるくらいだから、初めて観る方は衝撃を受けると思うんですが、監督の榊原有佑さんご自身が理学療法士だったこともあり、この作品に一切の嘘がないし、世の中にはこういう世界、こういう現実もあるっていうことを知ることができると思います。決して幸せな内容じゃないし、とても重厚な作品ですけど、そういう中でも未来へ向かっていくために必要な何かを感じ取れると思うので、いろんな方に観て欲しいです」
――父親の死と向き合う難しい役どころでしたが、役作りや気持ちの持ち方など苦労はありましたか?
「とにかく台本を読み込みましたし、クランクイン前にワークショップ的なものを開いてもらったりして、自分なりに内容は理解して臨みました。ただ、監督からはとくに役作りはいらないって言われていたので、その瞬間に感じたことを演技にぶつけていきました。だから難しいとか考える前に終わっちゃいました」
――そんな自分をスクリーンで観てどういう印象を持ちましたか?
「泣いているシーンが多いなって思いました。実際に観てて、『また泣いてる』って(笑)。でも演じた遥はまだ高校生だし、泣くことでしか悲しみや心の葛藤などの気持ちの整理のつけようがないんだろうなって。スクリーンを通して俯瞰して観ることで改めて思いました」
――この作品に出演して気持ちの部分で変化はありましたか?
「まわりの家族や友達とか、身近にいる人たちを今まで以上に大切にしよう、しなきゃいけないなって思いました」
――最後に読者にメッセージをお願いします!
「わかりやすい作品ではないし、きれいごとも描かれていない。リアルさを追求して『人生甘くないぞ』ってことが凝縮された作品ですが、いろんな世代の方が見ていい影響が得られると思うし、勇気ももらえると思います。将来医療現場を目指している方はもちろん、私と同世代のFINEBOYS読者の皆さんにもぜひ観て欲しいと思います」
『栞』
公開中
Ⓒ映画『栞』製作委員会
STORY
まじめな性格で、献身的に患者のサポートに取り組む理学療法士の高野雅哉(三浦貴大)。 幼いころに母親を亡くし、現在は父親の稔(鶴見辰吾)、妹の遥(白石 聖)と離れて暮らしている。そんなある日、雅哉が働く病院にしばらく会っていなかった父・稔が入院してくる。日に日に弱っていく稔の姿、担当患者の病状が悪化するなど理学療法士として何ができるのか自問自答の毎日で無力感にさいなまれる。しかし、そんなとき、ラグビーの試合中にケガをした新たな入院患者を担当することになった雅哉。その入院患者の懸命に生きようとする姿に感化され、徐々に仕事への熱意を取り戻していく雅哉だったが……。病院という身近な人の死を経験する場所で理学療法士として、雅哉の選択していく生き方とは…。
STAFF/CAST
監督/榊原有佑
脚本/眞武泰徳 共同脚本/岡本丈嗣
音楽:上野耕路
配給/NexTone
出演/三浦貴大、阿部進之介、白石聖、池端レイナ、福本清三、鶴見辰吾
HP
shiori-movie.com
プロフィール/しらいし・せい 1998年8月10日生まれ。神奈川県出身。高校生のときにスカウトがきっかけで芸能界デビュー。現在放送中のドラマ「プリンス オブ レジェンド」(日本テレビ・毎週水曜24:59〜)にヒロインの成瀬果音役で出演中。
文/橋本裕一 撮影/田中利幸 スタイリング/北川沙耶香 ヘア&メイク/鷲塚明寿美