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LIFE STYLE- ライフスタイル -

2025.12.28

Spotify On Stage -Year-End Special-をレポート!

12月12日、東京ガーデンシアター。年末らしい空気が街に広がるなか、この日はSpotifyによる年末スペシャルイベント「Spotify On Stage -Year-End Special-」が開催された。

羊文学、m-flo、HANA、Creepy Nuts、ちゃんみな、サカナクション。2025年を象徴する6組が一堂に会するラインナップに、会場には早い時間から独特の高揚感が漂っていた。ジャンルも世代もバラバラなのに、同じ方向を向いて見えるのは、選ばれ方が“今”だったから。約8000人規模の熱気が、最初から「今年の答え合わせ」を待っていた。

MCはkemioと堀井美香。会場を煽るというより、聴く側の体温に寄り添って、場を“編集”していくタイプの進行がこのイベントの性格に合っていた。

この日の転換は、いわゆる“待ち時間”じゃない。スクリーンでは「Spotifyまとめ2025」の話題が挟まれ、さらにSpotify限定のスペシャルパフォーマンスビデオが先行上映される。Number_i「i-mode」やShowMinorSavage「Ocean」、DOMOTO「愛のかたまり」など、配信サービスが得意な“映像×音楽”の出し方を、ライヴの体験設計に組み込んでいた。

つまり、ステージ上だけが主役じゃない。「聴く」から「観る」へ、「ひとり」から「みんな」へ。Spotifyがやる意義は、ここで一段クリアになる。 

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羊文学:静けさで空気を塗り替えるオープニング
トップバッターが羊文学という時点で、このイベントは“派手な正解”を選んでいない。「声」から入って、会場のざわめきを一枚ずつ剥がしていく。続く「Burning」でバンドの輪郭が太くなり、「more than words」では、今年の象徴みたいに歓声が走る。最後は「Addiction」。軽くまとめず、ロックバンドとしての強度を置いていった。

m-flo:時間を味方にする“今”のポップ
“懐かしい”で片づけるには、ここ数年の空気にm-floは刺さりすぎている。「come again」で会場をダンスフロアにして、Crystal Kay「REEEWIND!」で一気に熱量を上げる。そこから「let go」「miss you」へ落としていく流れが上手い。キラキラの裏にメロウを置けるのが、この人たちのポップの強さ。ステージ後のトークでも、曲順や一体感の作り方に触れていて、作り手の視点がちゃんとライヴに返ってくる。

HANA:“発見”が現場で確信に変わる瞬間
HANAは、Spotifyの「国内で最も発見されたアーティスト」1位という肩書が、当日いちばん似合っていたグループかもしれない。アカペラ的な導入が効いた「Tiger」から、空気がスッと張る。新曲「NON STOP」をライヴ初披露して、今のモードを更新する。勢いだけで押し切らず、声とラップの個性を“聴かせる”余白もある。最後に「ROSE」。ここまでの流れが、デビュー年の総決算としてちゃんと美しい。

Creepy Nuts:再生されるほど“生き返る”というリアル
R-指定の言葉が刺さる。「俺らのステージはみんながパフォーマー」「普段の自分を忘れていい」。そのまま「doppelgänger」へ繋ぐ潔さ。DJ松永の手捌きが場を持っていくのも含めて、ヒップホップの“自由”がここにある。さらに「Bling-Bang-Bang-Born」で跳ねさせて、最後は「オトノケ」。本人が語った“再生されることで何回でも生き返る”は、ストリーミング時代の成功譚じゃなくて、現場で叫ばれると急に現実味を帯びる。

ちゃんみな:言葉が身体を持つ、ということ
ちゃんみなの凄さは、メッセージが“説明”じゃなく“動き”として届くところにある。寝転がって「ハレンチ」から始めて、バンドのタイトさで輪郭を出す。「NG」では怒りもユーモアも混ぜて突っ込んでくるし、「SAD SONG」は会場の手の動きごと感情をまとめ上げる。共感を求めるというより、共感が生まれる状況をつくるタイプの表現。終盤の「WORK HARD」は、生き様がそのままビートになる。

サカナクション:CMの曲が“代表曲”になる瞬間を見せた
トリにサカナクション。まず「新宝島」で祝祭を爆発させて、会場を完全に“同じ方向”へ揃える。そこから「怪獣」。Spotifyの新ブランドCMに起用され、配信初日再生回数の国内歴代1位を記録したという背景込みで、この曲はもう“今年の顔”として鳴る。

そして最後に「忘れられないの」。終演に向けての言葉選びも含めて、このイベントのタイトルを回収するような締めだった。「来年もよろしく」と言って銀テープが舞う。年末のライヴに欲しいのは、こういう軽やかな約束だ。

Spotifyでやる意義は、「まとめ」より先に“共有”を起こすこと
「Spotifyまとめ」は、ひとりの一年を整理する機能だ。でも、このイベントが面白かったのは、その“ひとりの履歴”を、会場で一気に“みんなの体験”へ転換した点にある。転換中の映像、ポッドキャスト的な会話、ストリーミングならではの先行公開。全部が、ライヴの興奮を削らずに、むしろ補強していた。

2025年の音楽が、画面の中から飛び出して、東京ガーデンシアターに着地する。あの夜の価値は、豪華ラインナップの足し算じゃない。「聴いてきた一年」を、確信に変える場所を作ったこと。その一点で、Spotifyが“年末”にこの企画を立ち上げた意味は、ちゃんと残った。

 

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