2019.04.08
ハタチの経済学 vol.11後編投資信託は気長にコツコツ育てるべし!
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それならプロに聞くのが一番!
身近なお金の仕組みや疑問について、平成生まれのお金の専門家・楓先生に1から教えてもらう人気連載「ハタチの経済学」。今回は株式の詰め合わせを買う”投資信託”について、デメリットも踏まえてどう付き合うか考えてみましょう。
【初心者におすすめな”投資信託”の実態】後編
気長にゆっくり、が
投資信託のコツ
前回は投資信託のメリットを説明しましたが、デメリットは、プロに頼む分手数料がかかること。ですが、お金を増やす作業をお任せするのですから、しょうがない部分でもあります。
また投資信託は、いきなり大金をかけたり、手放すタイミングをつねに見計らって利益を得るものでもなく、基本的には少しずつお金を投資して、長期間手元に残しておくことで徐々にお金を増やしていく性質のもの。短期間でドカッと儲かるわけではないのが注意しなくてはならないポイント。
また、もちろん1 00%利益が出るわけではありません。元金からマイナスになる可能性があることも忘れないでくださいね。
国が作ったシステムも
賢く利用しよう
そして、国が作った「つみたてNISA」という制度もぜひ利用してもらいたいものの一つ。
毎月決まった金額で投資信託を購入する買い方で、少額から始められるのはもちろん、普通は引かれてしまう税金も投資をした年から20年間かかりません。さらに手数料の一部が無料、一部が低く設定されているなど、国がリストアップした中から選んで投資信託を始めることができ、普通の投資信託よりもさらに初心者が始めやすい制度なんです。
みなさん世代から少額でも毎月積み立てで投資していけば、子育てなどで出費が増える10数年後にはきっと利益が出ているはず。とくに長い時間をかけてお金を増やしていく性質の投資信託は、若いうちに始めることに大きな意味があるんですよ。いずれ他の投資をするにせよ、証券口座を使ってみたり、投資ってこんなものなのか~と実感する"体験"という意味でも、超少額から始められる投資信託は投資の第一歩としておすすめですよ!
〈vol.12に続く〉
プロフィール/よこかわ・かえで。明治大学法学部卒業後、同大学院へ進学、24歳で経営学修士(MBA)を取得。 地下アイドルという異色の経験を持ち、現在はとくに若い世代やお金のことをあまり知らない世代へお金の知識の啓蒙を行い、唯一のミレニアル世代のお金の専門家/経済評論家として活動中。「お金のことを誰よりも等身大の目線でわかりやすく」がモットー。初の著書となる「ミレニアル世代のお金のリアル」(フォレスト出版)が好評発売中。
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撮影/榎本洋輔