2019.06.24
ハタチの経済学 vol.14前編配当金狙いのまったり投資とは?
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それならプロに聞くのが一番!
身近なお金の仕組みや疑問について、平成生まれのお金の専門家・楓先生に1から教えてもらう人気連載「ハタチの経済学」。株式をガツガツ売買して稼ぐだけが投資じゃない! 株を持っているだけでお金が入ってくる「配当金」に注目してみよう。
【配当金を狙ってまったり儲けよう!】前編
株を持っているだけで
貰える「配当」って?
前回まで株で儲ける仕組みについてざっくりお話ししてきましたが、もうちょっと具体的に利益の出し方
を考えてみましょう。
まずは「配当」についてです。そもそも「配当」っていう言葉、日常生活であまりなじみがないですよね。株式投資でいう配当とは、会社の利益の一部を、株を持っている人に配るという仕組み。つまり、株を持っているだけで、一定のお金を貰うことができるというわけなんです。配当金は毎月貰えるわけではなく、年1、2回貰えるのが一般的。「権利確定日」という日に、その会社の株を持っている必要があります。中には配当がない会社もあるので、配当目当てで株を買うのであれば、ちゃんと配当があるのか確認するようにしてくださいね。
ちなみに、すごく利益がでたら、その分たくさん配当金が貰えるのか!?というと、答えはノーです。どのくらいの配当金が貰えるのかは、会社ごとの「配当利回り」に注目する必要があります。この配当利回りは、計算式でいうと【予想配当金(円)÷現在の株価(円)×100=配当利回り(%)】という式に。でも、いちいち計算するのってちょっとめんどくさいですよね。「配当利回り」とググるだけで、ヤフー!ファイナンスや日経など大手の利回り予想ランキングがいくつも出てくるので、ご安心を。
買う株を見極めれば
貯金よりオイシイんです
何となく聞いたことがあるかもしれませんが、今、銀行にお金を預けているだけで貰える金利は0.001%。10万円預けて1円と、正直めちゃくちゃ低いのですが、株の配当の利回りを高い順に見てみると、約7%ほど。これは、たとえば配当利回りが7%の株を権利確定日に10万円分持っていたとしたら、7千円の配当金を貰えるということです。同じ金額を銀行に預けていたら増えるお金はたったの1円ですから、そう考えるとかなり多いですよね。
ただ、高い利回りにすぐ飛びつくのはダメです。配当利回りの平均は大体2%くらい。利回りが高いものは、その分大幅に利回りが減る可能性もありますし、いい話にはだいたい裏があるもの。平均よりかなり上というのは、何かよくない事態が控えている可能性もあります。
配当を貰えるときに、期待していた利回りを貰えないなんてことがないように気をつけなければなりません。
〈vol.14後編に続く〉
プロフィール/よこかわ・かえで。明治大学法学部卒業後、同大学院へ進学、24歳で経営学修士(MBA)を取得。 地下アイドルという異色の経験を持ち、現在はとくに若い世代やお金のことをあまり知らない世代へお金の知識の啓蒙を行い、唯一のミレニアル世代のお金の専門家/経済評論家として活動中。「お金のことを誰よりも等身大の目線でわかりやすく」がモットー。初の著書となる「ミレニアル世代のお金のリアル」(フォレスト出版)が好評発売中。
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撮影/榎本洋輔