2018.12.10
ハタチの経済学 vol.9前編“普通の人生”を送るために必要なお金っていくらなんだ?
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それなら専門家に聞くのが一番! 身近なお金の仕組みや疑問について、ファイナンシャルプランナー・楓先生に1から教えてもらいましょう。生きるためにお金は必要。具体的にいくらあれば幸せに生きていけるのかを、1度考えてみませんか?
【大人になったら必要なお金はいくらでしょう?】前編
「お金は大事だよ」を
具体的に考えてみよう
洋服も欲しいし、好きなコにカッコつけるのに高めのレストランに行ったりもしたいし、海外旅行にも行きたいし……。あればあるほどお金を使ってしまう人も多いのでは?
今回お話しするのは”将来必要なお金”について。私もそうだったのですが、みなさんくらいの年齢だと、漠然とお金は欲しいな、と思いつつ、先のお金をどうするかなんてなかなか考えられないですよね。結婚、子育て、実家暮らしの人は1人暮らし、家を建てるだとか、何となく将来こういうことがあるんだろうな~というのは想像できますか?
みなさんにはこれからいろいろなライフイベントが待ち受けていて、そのそれぞれに、そのときの自分自身のお金、経済状況がとても密接に関わってくるのです。
社会人の自由なお金は
意外と少ない……?
まず、初任給についてお話ししておきます。大卒の場合が約20万円。学生時代と比べると、月20万円というのはすごい大金をゲットできるような感じがしますが、ここから税金や保険料などいろいろ引かれ、手元に残るのは約16万円くらい。それでも多いな~! と思う人もいるかと思います。ですが、社会人になると、奨学金の返済が始まったり、携帯代を自分で払ったり、実家暮らしから1人暮らしになったり、社会人ならではのちょっと高めの飲み会(合コンとかも男子のおごりなら出費も多くなっちゃったり……)だったり、何だかんだ出費も多くなり、しっかり意識していないと意外と手元にお金が残らないんです。
とくに1人暮らしの場合は大変です。学生時代から生活費を自分で払っている人もいるかもしれませんが、親が払ってくれているという人も多いですよね。とくに家賃と光熱費が厄介。都会に住むなら、下手したら家賃だけで手取りの半分くらいの金額になることも。光熱費も大体1万円くらいかかるとすると、家賃+光熱費含めた生活費だけで月に13万円ぐらいの固定出費があります。これは少し多めに見積もった額ですが、趣味などに使うならもっと膨らむ可能性も。そう考えると結
構カツカツじゃありませんか?
〈vol.9に続く〉
プロフィール/よこかわ・かえで。ファイナンシャルプランナー。明治大学法学部、同大学院出身。24歳で経営学修士(MBA)と取得。「お金のことを誰よりも等身大でわかりやすく」をモットーに、平成生まれの経済評論家として活動中。地下アイドル経験があり、アイドルが大好き。
Twitter/@yokokawakaede
撮影/榎本洋輔