2023.06.13
僕らのちょうどいい名品 25パタゴニアのメンズ・バギーズ・ショーツ 5インチ
今年の夏もひどく暑そう……ってことで、着こなしの核として絶対不可欠なショーツ。カッコイイものを選びたいのは当然だけど、そこそこ歳を経てきたら、その背景にも注目して選んでほしい。そこで、推したいのがパタゴニアの「メンズ・バギーズ・ショーツ 5インチ」。合わせやすいシンプルさと機能性、サステナビリティも備えている傑作だ。
暑い夏に必須のワードローブといえばショーツだろう。特にアウトドアアクティビティを楽しむことが多いなんて人は、フィールドにハマる機能的なものを探したいところ。たとえば、海や川遊びが好きな人なら、水陸両用ショーツなんてどう? ようは街から海に出かけて、そのままドボンといけるタイプのこと。そんなアイテムの中でも、名品と呼び声が高いのが、1982年に誕生して、今やスタンダードとなっているパタゴニアの「メンズ・バギーズ・ショーツ 5インチ」。メッシュライナー付きで、素肌にはいていれば水中でも問題なく使える仕様。シンプルなルックスだから、気負うことなくはけるデイリーウエアとしても浸透している。現在はリサイクル・ナイロン100%の生地で作られていて、サステナビリティ性も備えた1着だ。街着としてだけでなく、パフォーマンスを求めるサーファーやキャンパーたちに愛されているのも、やっぱりそんな背景から。地球環境に配慮したもので、自分たちが遊ぶフィールドを守っていきたいと思うのは当然のことだもんね。
環境保護に貢献できる
マスターピース
さて、パタゴニアといえば、いち早く地球環境に配慮したものづくりで知られている。1965年からクライミングギアを作り始め、1970年には、アメリカ最大のクライミングギアメーカーになっていたわけだけど、創業者のイヴォン・シュイナードが自分たちの作るギアで、岩壁がどんどん傷んでいく様子を見て、岩に打ち込まずにすむギアを開発。その頃から、すでに環境保護に目を向けていた。その真剣さは今、パタゴニアのコットン製品がすべてオーガニックコットンで作られているほどで、さまざまな環境保護の取り組みも行なっている。この「メンズ・バギーズ・ショーツ 5インチ」も、製造する工場の従業員にプレミアム賃金が支払われる「フェアトレード・サーティファイド」の縫製を採用。しかも、イヴォン・シュイナードとブルー・リボン・フライズ社の創設者、クレイグ・マシューズが2002年に創設し、売上の一部を環境保護に関わる非営利団体に寄付する「1% フォー・ザ・プラネット」の対象なのだ。
まさに水陸両用で使える
シンプルな1着!
縦型ポケットで水の抵抗を少なくしたうえ、内側にキーループを装備。バックにはスナップボタンのフラップポケットを配して物が落ちにくい仕様と、水中で役立つ機能が満載。主張しすぎないミニマルなデザインだから、どんな着こなしにもハマる、街着としての優秀さも魅力。
パタゴニアのショーツ8250円(パタゴニア日本支社 カスタマーサービス)
カラフルなアウトドアウエアの
元祖は「パタゴニア」
サステナビリティを追求する姿勢だけでなく、アウトドアウエアがアース系の渋い色ばかりだった1980年代に、カラフルで華やかなカラーのアイテムを投入したのもパタゴニアだ。機能性が整った使い勝手のいいアウトドアウエアを、コーディネートとしても楽しめるようにしたというわけ。このパープルのショーツも、そんなパタゴニアらしい1着。目立ちめで明るい色味が夏気分を盛り上げてくれそうで、ハッピーなフェスなんかにも似合いそう。山で開催される天気が不安定なフェスで突然雨が降ってきても、水陸両用だから問題ないし、速乾性を備えているから復帰も早いよね。普段のコーディネートで取り入れるなら、色味を抑えたウエアにアクセントとして使うのが有効だ。
パタゴニアのショーツ8250円(パタゴニア日本支社 カスタマーサービス)
ウエア選びには、作れられた
背景を知ることも欠かせない!
こちらのブラックは都会的な雰囲気で、デイリーウエアとして合わせるアイテムの色を問わないところがいい。色は無難でも、短めの丈感でコーデ全体にリズムを作ることができて、さりげなく個性を出すことができる。「メンズ・バギーズ・ショーツ 5インチ」を選ぶことで、少なからず環境保護に貢献できるのは説明したとおり。シンプルなデザインだからこそ、なぜ選んだか、その背景にあるストーリーは大切。いい歳の大人になったら、もの選びの基準はカッコイイということだけではないはず。ちゃんと語れるウエアを持っておきたいところだよね。
パタゴニアのショーツ8250円(パタゴニア日本支社 カスタマーサービス)
パタゴニア日本支社 カスタマーサービス
☎︎045-435-6100
文/池上隆太 撮影/松尾 修(STUH)