2025.06.11
マンチェスター・シティのガチオタ・萩原利久が語るクラブ愛と新作ドラマの見どころ
バスケ愛が強いでも有名な俳優・萩原利久。今、同じくらいの熱量で応援しているのがイングランド・プレミアリーグのサッカーチーム、マンチェスター・シティだ。「新参者」とは本人の弁だが、とにかく“シティ愛”にあふれたトークに! さらに最新出演作のWOWOWのドラマ『殺した夫が帰ってきました』の見どころについてもたっぷり話してくれました。
■「“殺した夫が帰ってきた”…って、どんな世界観?と思いました」
──出演されるドラマ『殺した夫が帰ってきました』がいよいよスタートします。タイトルからしてすごくインパクトありますよね。出演が決まったときの気持ちはいかがでしたか?
「タイトルはたしかにインパクト強いですよね。正直、“どういうこと!?”って思いました。まずは、原作を読ませていただいたんですが、本当に一晩で読み切っちゃうくらいおもしろくて。タイトル通りの衝撃展開で始まるんですけど、ミステリーだけにとどまらず、どこかいびつな世界観というか。“殺したはずの夫が普通に帰ってきて、会話してる”という設定が、あまりにも普通にストーリーが展開されるんです。でもふと、“いや、これおかしくない?”って違和感に戻る瞬間があって、その繰り返しがすごくおもしろかったです」
──主演の山下美月さんとは、『電影少女』以来の再共演ですね。
「そうなんです。『電影少女』は個人的にも特に記憶に残っている作品。あのときはお互い初主演作で、いろいろと大変だったからこそ印象にも残ってるし、それを一緒に乗り越えた戦友みたいな存在なんです。今回も再び共演できると聞いて、すごく嬉しかったです」
──実際に山下さんと再び共演していかがでしたか?
「前回の共演がとてもいい形だったので、クランクイン前から信頼してできる気がしてました。実際に現場に入ってからも『これどうする?』って当時と同じように相談しながら作っていける感じが初日からあって、“変わってないな”と感じて、嬉しかったです」
──萩原さんご自身の山下さんの印象は?
「プロフェッショナル中のプロフェッショナルですよね。芝居だろうと他の仕事だろうと、どこまでもプロというものを体現している方だと思います。現場にすごくエネルギーをもたらしてくれましたし、なにより楽しみながら作品作りができました。久々にご一緒してそこは変わらないなと思いました」
■“怪しくていい”って、逆に演じるのが難しいんです
──今回の役、かなり掴みどころのないキャラクターですよね。演じる上で難しさはありましたか?
「めちゃくちゃ難しかったです。というのも、撮影が順撮りじゃないので、話の展開上“後で効いてくるシーン”を先に撮らなきゃいけなかったりして、自分の中でも整理だったり、気持ちの切り替えが必要でした。さらにこの作品って、“怪しさ”がすでに前提になってるので、普通に立っているだけでも怪しく見えちゃうんです」
──たしかに“怪しくないようにする”のがミステリーの常套ですが、今回は最初から怪しい。
「そうなんですよ。だから、“隠す演技”じゃなくて、“すでに違和感がある状態”をどう自然に存在させるかが問われる。加えて、自分が意図していない形で変にミスリードになってしまわないように、演出や相手役との兼ね合いでニュアンスをすごく細かくコントロールしました。難しいけど、すごくやりがいのある役でした」
──改めてこのドラマの見どころを教えてください。
「間違いなくミステリー作品なんですが、真相にたどり着くことだけが目的ではなくて、“その過程”だったり“登場人物たちの心の動き”にも注目してほしいです。すべての出来事がつながっていて、見終わったときに“そういうことだったのか”ってなるはずなので、できれば1話から集中して観てもらえるとうれしいです」
──では、視聴者へメッセージをお願いします。
「とにかく深い作品です。1話を観たら絶対に先が気になっちゃうので、一気見するのもアリだと思いますけど、毎話丁寧に観ていくと、より作品の魅力が伝わるはずです。自分の中でも新しい挑戦になった作品なので、ぜひ楽しみにしていてください!」
◾️5連覇が夢と消えた今シーズン。でも、来年は優勝してリベンジしたい!
──萩原さんが今、ハマっているものを教えてください。
「サッカーなんですけど、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティを応援しています!」
──マンチェスター・シティを応援するようになったきっかけは?
「ゲームでウイイレをやっていたのでチームの存在自体は知ってはいたんです。あとは弟がずっとサッカーをやっていて、その影響で自然と試合を観るようになりました。実は応援し始めたのはペップ(・グアルディオラ監督)期以降なんですけど、今ではすっかりハマってしまって」
──試合を観るのは主に自宅ですか?
「はい。試合のときはその日の期待している選手のユニフォームを着て、サッカー好きの友達とボイスチャットしながら観戦しています。でも、その友達はマンチェスター・ユナイテッドサポーターやリバプールサポーターなんですけどね」
──プレミアリーグの試合時間は深夜帯が多いと思うんですが、どうしてますか?
「基本はリアタイです! 観られなかった日はSNSもすべて遮断して、ネタバレを防ぎながら配信をリアタイ気分で観ます」
──今シーズンのチームについてはどう感じてますか?
「5連覇を目指していたけど、まさかの無冠で…。なかなか勝てない試合が続いて、逆に“4連覇って本当にすごかったんだな”って実感しました」
──4連覇したシーズンと今季の違いは?
「シティって相手ポケットに侵入するのがうまいチームで、それで得点を量産していたと思うんですが、今季はそれができなかったと思います。シティに対して守りを固めるチームが多い中、それでもその守備をこじ開けてゴールを奪うことが今まではできていた、今季はできなかった」
──主力の負傷離脱も大きかった?
「めちゃくちゃ大きかったです。特にロドリはチームの心臓みたいな存在なので…彼の不在は大きな痛手でした。でも、やっぱりどんなチームも常にスカッドを強化し続けること、さらには世代交代は避けられないんだなって、今回すごく痛感しました」
──その点で言えば、有望な若手も加入していますよね。
「そうなんですよ。マルムシュやクサノフみたいな新しい力が入ってきたし、下部組織出身の若手も台頭してきました。ここからのペップの巻き返しが楽しみです! ペップなら絶対やってくれるって信じてます!」
──今、ちょうど監督の名前が出てきたので、ペップについてはどう思いますか?
「今季はとにかく良くないことが重なりすぎて気の毒ではありました。世界屈指のビッグクラブなので、今季中盤くらいの不調は、途中解任されてもおかしくないくらいだったと思うんですが、自分としても見切りをつけるのは早いと思っていたし、選択肢も思いつかないですよね。終盤になんとか持ち直したのは、やはりペップの力だと思いますし。個人的には今でも世界でもっとも影響力のある監督の1人だと思っています」
──もし萩原さんがチームのGMやスポーツディレクターだったとしたら、来季は誰を補強したいですか?
「シーズン通して足りないなと思ったのは右サイドバック。パッとは思いつかないんですが、“次のカイル・ウォーカー”が欲しいです」
──マンチェスター・シティで見てみたい日本人選手はいますか?
「古橋亨梧選手です。前線で複数のポジションができると思うので見てみたいです。やっぱりシティだと複数のポジションをこなせる選手も多いので」
■「マンチェスター・ダービーを現地で観るのが夢!」
──話していても、本当にマンチェスター・シティ愛が伝わってきます。
「ただの趣味を超えて、今ではライフスタイルの一部っていうか。NBAのウォリアーズも好きなんですが、ウォリアーズが負けてもシティが勝てば気持ちが救われたり、その逆もあったりして。完全にスポーツでメンタルを保ってます」
──『プレチャン』にも出演されてましたよね。
「そうなんです! いつも観ていたサッカーチャンネルだったので、出演できたのはすごくうれしかったです。シティを好きになってから、活動の幅も広がっていて、“好き”の力ってすごいなって感じています」
──今後の夢はありますか?
「本拠地のエティハド・スタジアムで観戦することです。できれば“マンチェスター・ダービー”を生で観たい!」
──永遠のライバル、ユナイテッドとの一戦ですね!
「はい! ケヴィン・デ・ブライネ選手が24-25シーズンで退団してしまいましたし、やっぱり『好きな選手がいるうちに観なきゃ!』って気持ちが強くなりました。後回しにしていられないなって」
──これからも応援は続きそうですね。
「もちろんです! 勝ったら喜んで、負けたら悔しんで、仲間とサッカー談義して…。これからもたくさんの思い出を積み重ねていきたいです!」
PROFILE
はぎわら・りく/1999年2月28日生まれ。埼玉県出身。2019年に『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』でドラマ初主演。ドラマ『美しい彼』では、シーズン1、2どちらの作品もギャラクシー賞を受賞。7月11日(金)23時より放送・配信スタートの連続ドラマW-30『殺した夫が帰ってきました』にて主人公・茉菜の夫、和希役で出演。また、7月放送のTBS火曜ドラマ「初恋DOGs」に出演する。
WOWOW
連続ドラマW-30
『殺した夫が帰ってきました』(放送中!)
桜井美奈の衝撃タイトルをWOWOWで初の連続ドラマ化!
DV夫を殺した妻、やっと手にした平穏な日々
夢をつかみかけた矢先、殺したはずの夫が目の前に現れて…
壮絶な過去に隠された痛く切ない“愛”と“罪”を追う
サスペンスミステリー!
出演:山下美月、萩原利久、田鍋梨々花 土居志央梨 櫻井佑樹/望海風斗 笠原秀幸 川西賢志郎 菅原大吉/大塚寧々ほか
原作/桜井美奈「殺した夫が帰ってきました」(小学館文庫刊)
監督:加藤綾佳 脚本:浜田秀哉 一戸慶乃 音楽:西村大介/DUNK
プロデューサー:廣瀬眞子、中山ケイ子、長部聡介、溝口道勇
製作著作:WOWOW FCC
衣装はシャツ5万2800円、パンツ7万7000円(ともにバウルズ)、アデューのシューズ11万1000 円(バウ インク)、IVXLCDMのブレスレット3万8500円(IVXLCDM六本木ヒルズ店)、その他スタイリスト私物
●IVXLCDM六本木ヒルズ
TEL:03-6455-5965
●バウ インク
TEL:070-9199-0913
●バウルズ
info@vowles.com
文/橋本裕一 撮影/榎本洋輔 スタイリング/鴇田晋哉 ヘア&メイク/カスヤユウスケ(addict_case)