2024.05.06
ウチの大学のスゴい人。〜僕がココにいる理由〜上智大学の山下晃平くん
今回紹介するウチの大学のスゴい人は、上智大学理工学研究科 理工学専攻情報学領域 博士前期課程2年の山下晃平くん。論文「物流倉庫における分散配置された商品の保管場所割当問題における解の特性分析」で、日本経営工学会「Best Presentation Award」とAPIEMS 2023「Outstanding Paper Award」を受賞。日々積み重ねた研究が日本と世界で認められた山下くんに大学のことや将来のことを聞いてみた!
自分に自信がないからこそ
一生懸命に取り組めた
──受賞した〝物流倉庫における分散配置された商品の保管場所割当問題における解の特性分析〞とは、いったいどんな内容?
「噛み砕いて言うと、倉庫内にどのように商品を配置すれば、効率的に注文に対応できるかという研究です。大学3年生のときに授業で物流会社の方々にお話を聞く機会があり、興味を持ちました。物流問題は現在既に起きていることであり、これからも早急に解決が求められることです。それだけに、リアリティを持って臨める研究課題だなと感じましたので」
──以前から社会問題に興味を持っていた?
「いえ、まったくです(笑)。大学2年生のときにコロナで授業がオンラインになり、ただ単位を取るだけの日々が続きました。そのまま大学3年生になり就活が目前に迫ったとき、漠然とこのまま就職するだけでいいのだろうかと思い始めました。自分に自信が持てることが一つでも欲しいと思い、研究に取り組みました」
──プログラミングは、得意だったの?
「それも、まったくです(笑)。研究室に入った当初は、チンプンカンプンでした。今回の賞もまさか自分に取れるなんて思いもしていなかったんです。じつは受賞が発表された瞬間も、会場でご飯を食べることに夢中で名前が呼ばれたことに気づかなかったぐらいですから」
──上智大学に入ってよかった?
「研究に対するバックアップが充実していて、国際学会などへの渡航費も足りない部分を補助してくれます。学生が国際色豊かなのも魅力で、上智大学内の仲間には海外から来た人が多く、みんなで飲みに行ったらいつの間にか会話が英語になるんです。それで随分と鍛えられました」
──賞金は何に使った?
「ゴルフクラブを買いました。ゴルフって、思い通りにならないところがおもしろいんです。それでも練習を重ねて、スコアが伸びたときはうれしいですね。とはいえ、いつも根をつめるタイプではありません。研究も、気分が乗らないときは一切パソコンを見ませんから」
──将来は何をしたい?
「今24歳ですが、友人は就職している人ばかり。これまで、正直取り残されているなと思うことが多々ありました。でも、賞をいただいたことで目標ができました。研究したことを、現場で生かせるような仕事につきたいです」
◆上智大学◆
都心でありながら自然豊かな四谷キャンパス。すべての学部が集い、世界中から集まった多様な仲間や教員との出会いのチャンスにあふれた上智大学は、まさに小さな国際社会。
オープンキャンパス 開催日程
■2024年8月2日(金)
神学部、文学部、外国語学部、総合グローバル学部、理工学部
■2024年8月3日(土)
総合人間科学部、法学部、経済学部、国際教養学部、理工学部、SPSF
※理工学部は2日間開催。
URL:adm.sophia.ac.jp/jpn/news/gakubu_ad/0416/
●文/安岡将文 撮影/MISUMI