2024.06.08
ウチの大学のスゴい人。〜僕がココにいる理由〜東京理科大学の宮崎海光くん
今回紹介するウチの大学のスゴい人は、東京理科大学の宮崎海光くん。AIをテーマに学⽣団体「SpecTech」を⽴ち上げ法⼈化。今後のAI時代の働き方を考え、未来のビジネスシーンを支えるであろう宮崎くんに将来のことや大学のことを聞いてみた。
やってみるからこそわかる
だから大胆にチャレンジ
──つい最近起業したとか。どんな会社なの?
「企業向けのサービスで、AIを活用した課題解決策を提供する会社です。とあるニーズに対して、どんなサービスや設計などを導入すべきかといったことを提案します」
──もともとIT関連には詳しかったの?
「いえ、全然です。むしろ僕は高校生までずっと文系だったので」
──それがなぜ東京理科大学に?
「通っていた高校に、1年で行かなくなってしまったんです。決まりきったカリキュラムをこなすだけの授業内容に辟易してしまって。だからキッパリとやめて、通信制のN高等学校に入り直しました。もともと、文系でありながらも社会を変えるのはやっぱりエンジニアや起業家だと思っていたんです。だから高校卒業後は、IT系の専門学校に行こうとしました。せっかく学ぶなら専門性が高いところで学んだほうがいいと思ったので。でも願書を出し忘れてしまって(笑)。そこから1年間改めて勉強して、東京理科大学に入りました」
──入ってみてどうだった?
「1年生のときから、データサイエンティスト系の会社でインターンをしたり、またAIを研究する学生団体を立ち上げたりといろいろと取り組めたので、よかったと思っています。 それからスタートアップを支援する理科大の関連会社があり、同社を通して、多彩な経験が積めるのも魅力です。 同社が主催するビジネスコンテストで入賞したとき、1年間コワーキングスペースを無料で貸してもらえたりもしました。学生も優秀な人が多いと思います。僕以外にも学生起業家はたくさんいますからね。いい刺激を貰っています」
──そもそも学生起業する予定だったの?
「まったく考えていませんでした。いつかはと思ってはいましたが、学生の間は起業しないつもりでした。でも、研究するうちに、AIの技術はかなりのスピードで発展・普及してゆく技術だと実感しました。 おそらくあと数年したら、AI技術はごく一般的になっているでしょう。となると、早く起業しないと意味がないと考えたんです。まぁ、半ば勢いもありますが(笑)」
──実際に起業してみてどうだった?
「まだ手探り状態で、小さな課題が山積みという感じです。ただ、日々経験を重ねている実感はありますね。ゆくゆくは年商2億~30億円規模の企業になることを目指しています」
──自分はどんな性格だと思う?
「起業向きだとは思っています。 やりたいことを自由にやれないと気が済まないので(笑)。あと、どんなことでもやってみないとわからないと思う実践主義なので」
──じゃあ起業は必然だね。
「そうですね、かなり充実しています。 東京に来たことも、よかったと思っています。 いろいろな人と会ううちに、やっぱり東京にはヒト・モノ・コトが集まっているなと感じました。 いずれ世界に、まずはアジアに向けて事業展開するつもりですが、その際のアドバンテージにもなると思います」
──ファッションに興味は?
「ファッションは……ちょっと苦手ですね(笑)。人にあたえる印象において服装は大事な要素なので軽んじてはいないのですが、今はまだ内面を磨いている最中です」
──大学卒業まであと2年。勉強、そして事業と忙しいだろうけど、学生のうちにやっておきたいことはある?
「旅ですね。 経験ってすごく大事だと思うんです。 ネットで見られたとしても、実際に行くことで感じるものは違うでしょうから。昔、接客のバイトをしたことがあるのですが、そのときも独特な人間関係をリアルに体感できて、とてもおもしろかったです。そういう意味では、一度どこかの企業に就職する道もあるかもしれませんね。ただ、今は事業を考えていることが楽しいんです。だから、結局は事業に没頭していると思います」
◆東京理科大◆
私学随一の教育力、研究力、就職力を誇る理工系総合大学。実力主義を学びの根底とし、新しい未来へ向けて積極的に取り組む学生が集う。宮崎くんが通う葛飾キャンパスでは、5月26日にオープンキャンパスを開催予定
●文/安岡将文 撮影/MISUMI