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2020.04.01

世界的VANSコレクター、古着店スクロバの今泉氏が選んだ生涯最高の1足は当時ならではの個人別注品！

最新スニーカーの発売情報が世界中で日々配信されている昨今。そのリリースをネットで追いかけつつも、ちょっとスマホの手を休めてみよう。たとえば視点を変えて、スニーカーフリーカーが想いを馳せた靴を拝見するのもおもしろい。そこで今回はVANS（ヴァンズ）コレクターとして有名な高円寺の古着店スクロバのオーナー今泉さんの生涯最高の１足を聞いてみた！

SKROV（スクロバ）オーナー今泉陽介さん
プロフィール／原宿の古着屋勤務を経て、’17年に高円寺にスクロバをオープン。世界有数のヴァンズコレクターで、国外著名コレクターも一目置くほど。

今泉さんが選んだ生涯最高の１足はコレ！

VANS（ヴァンズ）の'80s GODDARD（ゴッダード）の個人オーダー品！
 

 
今はなき名作、ゴッダードがベースの個人別注の１足。おそらく’80年代製と推測される。アッパーは赤黒フラッグ、白黒フラッグベースの幾何学柄、サンゴと魚柄と、なんとも奇天烈な組み合わせだが、そのインパクトは絶大！

 

 
個人オーダーならではのユニークな“映え”がいい！
「これを見たことあるという人は、この靴を取引したことのあるヴァンズマニアしかいないと思いますよ。このカオスなデザイン、けっこうすごいと思うでしょ（笑）。このヴァンズ ゴッダードは、’90年代初頭まで受け付けていた個人別注、今で言うナイキ ＩＤシステムみたいなもので作られた個体。多分’80年代に作られたものですね。マルチパターンのアッパーに、サイドテープ入り。真っ青なソールは’80年代まで存在した工場ごとのパターンのひとつなんて言われていますね。正直、どこの誰がどういうコンセプトをもとに作ったか、なんて背景はひとつもわからない。たまたま知り合いが持っていたのを買った。それだけなんですよね。まぁ僕にとっては資料のひとつ。いろんなデザインがあって楽しいんですよ。僕のヴァンズ狂いは自他ともに認めているところがあって、正直“生涯最高”なんて選べたもんじゃない。でもこれは、今風にいうと“映える”デザインが好きで、僕のコレクションの中でもなかなかのインパクト。個人別注でないとこんなパターンで仕上げないでしょ（笑）。そこにおもしろさやユーモア、ユニークさを感じられるのが、カスタムオーダーものの魅力。もう集め出してから20年になりますか。それこそ某オークションサイトの運営が始まったばかりのころ、僕が全部落札したと思いますよ。それほどに当時からヴァンズに魅力を感じていて、飽きずにまだ見ぬ１足を求めている。僕が本当に１回も目にしてないデザインなら、平気で言い値を出しますよ。よく言えば探究心は尽きないけれど、悪く言えばもうキリがないですよね（笑）」

今泉さんのベストアングルはココ！

アッパーすべての柄とRADサイドテープ、ヒールカウンターのイエロー。この全部が見える絶妙な角度が一番いいと語る今泉さん。確かにもっとも個性が光る！

※この記事の内容は2019年９月に発売した「FINEBOYS靴Vol.13」の内容を再編集して掲載しています

ほかにも６人の重鎮たちが語る
生涯最高の１足はこちらから！
●soma(ソマ) 下北沢オーナー　徳永勝文さん

●SKIT(スキット) オーナー鎌本勝茂さん

●ATMOS(アトモス) ディレクターKOJIさん

●グラフィックデザイナー・アートディレクター 永井ミキジさん

●Always Out Of Stock ファンダー・クリエイティブディレクターKING-MASAさん

●MFC STOREプロデューサー 近藤浩人さん

●BEAMS（バイヤー）新井伸吾さん