2018.05.07
楓先生と考える、お金との付き合い方 vol.2 前編ハタチの経済学
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それなら専門家に聞くのが一番! 身近なお金の仕組みや疑問について、ファイナンシャルプランナー・楓先生に1から教えてもらいましょう。vol.2では知ってるようでよく知らない、税金についておさらい。
【税金を払うことに無意識にならないで!】前編
税金って大人にしか
関係ないこと?
突然ですが、みなさんは日本のお金の仕組みについて、どれくらい知っていますか? 昨年行われた選挙の話題の一つに消費税増税が挙げられていましたが、詳しくはよくわからない……という人も、多いんじゃないでしょうか。
みなさんも数年後には社会人として会社に勤めてお給料を貰います。中には企業をしたり、会社に所属せずフリーでいろいろな仕事をする人もいるかも! 経済的に自立をすると、もっと税金を意識するようになると思うけど、今だって税金は自分と関係ないものではないんですよ。
じつは、学校で日本のお金の仕組みを詳しく習う機会がなかっただけで、税金は、みんなくらいの年齢の人たちにもすごく身近で、きちんと知らないと将来的に損をしてしまうこともある、とても大事なことなんです。そんな税金の基本を、これから少しずつ一緒に考えていきましょう。
まず手始めに、税金って何なの? どういう種類があってどういう仕組み? というところを簡潔に説明したいと思います。
税金は日本を支える会費のようなもので、国民から集められた税金は、学校や医療など、日本に住む人みんなのために使われています。たとえば公立の学校が無料で通えるのも、救急車が無料なのも、病院で払うお金が全額負担じゃないのも、税金のおかげ。
税金=お金をとられる! と思いがちですが、ほとんどの人が一度は税金のお世話になっています。自分が払った税金も、どこかの誰かのためになっているんです。
あなたも支払っている
消費税について
なんだかんだ普段の生活で身近な税金といえば、やっぱり消費税かな?
安いと思った服がじつは税抜き価格で書かれていて、レジで税込みの金額が判明してちょっと高くなってがっかり……みたいな経験、誰もが一度はありますよね。ですが、もちろん消費税は安くしてもらえるわけでもなく、今の日本ではどんな人でも買い物をすれば決まった金額を支払わなければなりません。
消費税が変わるとしたら、選挙のときです。選挙ではよく消費税が増税されるかどうかが争点になりますが、今の制度で増税されると、稼ぎの低い人ほど日々の生活費の負担が大きくなってしまうのです。でも、日本の社会の充実のためには税金で集めたお金が必要だったりもする。
うーん、難しいですよね。大きな総選挙は昨年終わってしまいましたが、読者のみなさんも選挙権を持つ年齢の人が多いと思うので、ぜひ、自分の将来のために考えてもらいたいところです。
<vol.2 後編に続く>
撮影/榎本洋輔