2018.08.06
ハタチの経済学 vol.5 前編脱・クレカ貧乏のための心得
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それなら専門家に聞くのが一番! 身近なお金の仕組みや疑問について、ファイナンシャルプランナー・楓先生に1から教えてもらいましょう。今回は身近だからこそ気を付けたい、クレジットカードの使い方について。
【クレジットカードとの健全な付き合い方】前編
ハマってしまいがちな
カード払いの落とし穴
ハタチになると、親の承諾なしに作れるクレジットカード。1枚持っておけば現金も持ち歩かなくて済むし、ネットでの買い物もスムーズにできてとても便利です。
でも、どんなものなのか仕組みをきちんと理解していないまま使っていると、将来大きい買い物ができなくなったりするようなリスクを負ってしまうことも。そうならないために、今回はクレジットカードとの上手な付き合い方について一緒に考えていきましょう。
クレジットカード払いでは、その場の支払いをカード会社が一旦立て替えてくれます。その分の金額は、1カ月など一定期間分を後でまとめてカード会社に支払うという仕組みになっています。その場では手持ちの現金が減らないので、お金を使っている実感があまりありませんよね。
カードにはひと月いくらまで、という限度額があります。限度額までなら基本的には使い放題なので、つい使いすぎてしまって翌月の支払いがギリギリ、もしくは残高不足で支払いがちょっと遅れてしまった……なんてことが起こる場合も。皆さんの中で、身に覚えのある人もいるんじゃないでしょうか。
この「支払いが遅れる」というのがとっても危険なのです。支払いが遅れるとカード会社に記録が残ります。さらにそれを何度も繰り返すとカード自体が解約されてしまうだけでなく、今後記録が残っている間は新しいカードを作ることができなかったり、家や車を買うときのローンが組めなくなってしまう可能性があります。「絶対に自分が後で支払うことができる額しか使わない」、これは鉄則にしておきましょう。
「リボ払いは危険」って
よく聞くけどなんで?
次に気をつけておきたいのがリボ払い。リボ払いとは、簡単に言うとクレジットカードの支払い額を、毎月定額にする方法です。
たとえば3万円の買い物を毎月5千円のリボ払いにするとします。普通なら3万円÷5千円=6回で払い終わるところですが、リボ払いの場合、元金に加えて高い手数料が発生してしまうのです。支払額は毎月5千円でも、その内の手数料の割合が高いので、元の3万円は少しずつしか減っていきません。何も考えずにリボ払いのまま買い物をし続けると、買い物した分の支払いは少しずつしかできず、いつまでたっても支払いが終わらないということになりかねないのです。
次回は、リボ払いがなぜ危険なのか、また既にリボ払いに手を出してしまっている人はどうすればいいのか……もう少しお話ししていきますね。
〈vol.5 後編に続く〉
プロフィール/よこかわ・かえで。ファイナンシャルプランナー。明治大学法学部、同大学院出身。24歳で経営学修士(MBA)と取得。「お金のことを誰よりも等身大でわかりやすく」をモットーに、平成生まれの経済評論家として活動中。地下アイドル経験があり、アイドルが大好き。
Twitter/@yokokawakaede
撮影/榎本洋輔