2022.10.19
僕らの最大の敵 ニキビについて考える。~7時間目~秋冬の乾燥に備えるべし!
僕らを悩ませる"ニキビ肌"の改善を目指す本連載。今回は今のうちから徹底対策しておきたい乾燥について専門家に徹底取材。乾燥対策が不十分だとニキビだけでなく、あらゆる肌トラブルを引き起こす危険性があるみたい。原因と対策方法をここで学んでおこう。
【目次】
・“乾燥”について覚えておきたいこと
・3つの対策で乾燥を未然に防ごう!
教えてくれたのは……
銀座アイグラッドクリニック
乾 雅人 院長
2010年、東京大学医学部卒。同大学で初期臨床研修、外科専門研修を経て、大学院では外科学(肺移植領域)を専攻。薬液による細胞の活性化に着目し、2020年に銀座アイグラッドクリニック(公式HP:https://ginza-iglad.com/)を開業、翌年に医療法人化。美容皮膚科クリニック経営の傍ら、薬液の研究・開発に注力している。同時に、大学病院や保険会社、製薬会社、システム会社、データ解析会社などの医療コンサルティングも行っている。
一貫して、医療の本質を追い求め、自身が運営するYoutube(https://www.youtube.com/channel/UC9i_7Uuf7cdNdtAFdZ6lZdQ)では、『医療・医学・医者の常識を揺さぶる』をコンセプトに情報発信をしている。
~“乾燥”について覚えておきたいこと~
乾燥しやすい部分を知っておく!
「秋冬は乾燥に伴う肌荒れが増えます。顔まわりで乾燥しやすいところは皮脂(毛穴内にある皮脂腺で作られている脂分)の分泌が少ない部分です。目元や頬、口まわり、首などが該当します。一方で、おでこや鼻は皮脂の分泌量が多いので乾燥しにくいです。また、年齢を重ねるたびに肌が乾燥しやすくなるのは、皮脂の分泌量と水分保持機能が低下するという根本的な原因があるからなんですよ!」
この4カ所が乾燥しやすい!
乾燥はニキビだけではなく、小じわやくすみの原因にも…
「空気が乾燥しやすい秋冬は肌を守る大事なバリア機能が低下しやすくなります。このバリア機能は、皮膚のもっとも外側にある角層(細胞の重なりのこと)と、角層表面の皮脂による膜(皮脂膜)によって保たれています。乾燥により肌表面から水分が失われると、水分と皮脂のバランスが乱れて乾燥肌に……。対策が不十分だと、ニキビ発生の原因になるだけでなく、乾燥小じわやくすみなどを招いてしまう可能性があります。乾燥小じわなどもカサつきやすい部分(目元、頬、口まわり、首)にできやすいので、注意してください」
冬に必須の暖房で、肌荒れのリスクが高まることも!
「暖房を使用すると"湿度"が下がるので肌が乾燥しやすい状態に。とはいえ暖房は冬の必須アイテムなので、使う際は加湿器の併用を推奨します。肌が乾燥しにくいオイルヒーターで暖をとるのもオススメかと。また、寒さによる血行不良で乾燥や肌荒れが悪化することも。血行が悪くなると肌に必要な栄養や酸素が不足してしまい肌コンディションが不安定になるのは当然です。ちなみに秋冬は洋服の接触面積が増えることから、その刺激で肌荒れする可能性が。敏感肌の人はできるだけ肌触りの良いトップスを選ぶのがベターです」
~3つの対策で乾燥を未然に防ごう!~
1.お湯の温度は40℃以下がベター
「熱いお湯で顔を洗ったり、長風呂をすると、肌表面の皮脂が落ちて乾燥肌に。冬はとくにお湯の温度を上げたくなりますが、40℃以下のほうが乾燥対策には効果的。また肌に近い弱酸性の低刺激製品を用いて入浴や手洗いなどをするのもオススメです」
2.洗顔は肌を擦らないよう!
「基本的なことですが洗顔は物理的刺激で肌に必要な角質を落とさないことが大切です。ゴシゴシ擦るのではなく、ゆっくり丁寧に汚れを洗い落としてください。洗顔後、水分を拭くときも吸水性に優れた肌に優しい清潔なタオルを使うようにしましょう」
3.保湿はできるだけが外出時にもしよう
「保湿はこまめにしてください。外出時であってもできるだけ肌をうるおすのが大切です。あとは日常化しましたがマスク着用も乾燥を防げます。ただしマスクによる物理的刺激で肌荒れすることもあるので、マスクも肌に優しいものを選びましょう」
~今月の復讐~
✓乾燥しやすい部分は"念入りに保湿"すれば
ニキビや小じわなどの発生リスクを軽減できる
以上、秋冬に備えるべき乾燥対策について紹介。日頃から対策ばかりだから、実践してみて!
【前回の内容を合わせてチェック】
「ヒゲ剃りとニキビの関係性」