2023.03.07
僕らのちょうどいい名品 12ループウィラーのLW01
来年も再来年もその先もずっと着られそうな、トレンド左右されにくい服こそ、名品と呼ばれる、イイものを手に入れておきたい。年間を通して出番の多いスウェットシャツなんてまさにその1つ。そこで、高品質であり続けるがために、世界でもレアな製法で作られているループウィラーのスウェットシャツ「LW01」をチェック!
スウェットシャツといえば、ロングシーズン使えるおなじみのお役立ちアイテム。暖かいのか、寒いのか、 気温がバラつく今みたいな季節でも、インナーで挟んだり、1枚でサラッと着たりと、とにかく便利。数あるトップスの中でもユーティリティプレイヤーとして、フル回転することは必至のアイテムだ。特にグレーカラーなんかはどんな服にも合わせられるから、クローゼットの中に絶対に1枚は入れておきたいもの。トレンドにそれほど左右されず、何年も使えるわけで、こういう服こそ「ちゃんとしたもの」を選びたいよね。そうとはいえ、スウェットシャツのブランドというと、アレとかソレとか……ベーシックなアイテムゆえに、名品と呼ばれるものがたくさんあるから迷ってしまう。そういう人には、他のものとはちょっと差がつくループウィラーのスウェットシャツを推したい。どうせなら、ブランドの立ち上がり当時からある定番の「LW01」。何が違うかといえば、その製法だ。今では貴重な吊り編み機を使っていることに注目してみよう!
ヴィンテージスウェット
そのままの製法で
吊り編み機を使うと何がいいのかっていうのが気になるところでしょう。たとえば、古着ブームでみんなが気になっている、1940〜60年代のアメリカで作られていたヴィンテージスウェット。あれって何十年もの間、散々洗い込んでいるはずなのに、意外と柔らかい着心地だよね。そのスウェットシャツこそ、吊り編み機で作られていたもの。簡単に言うと、糸に余分な力を加えないから、糸そのものの柔らかな風合いがそのまま生かされた生地になり、その状態を長く保っていられるということ。「でも、今のスウェットって洗ったらゴワゴワするやつ多いよね」と感じる人も多いはず。そう、今のスウェットのほとんどは吊り編み機では作られていない。実は現在、吊り編み機があるのは、世界中で日本の和歌山県だけ(もはやアメリカにもないし、稼働してるのは約200台のみ!)。それだけ高品質なものができるのに、使われなくなったわけは、1時間に1メートル程度しか生地を編めない非効率さ。60年代以降の大量生産でコストを追求されたシーンにはそぐわなかったんだよね。それでもループウィラーが吊り編み機にこだわっているのは、「世界一、正統なスウェットシャツを」というコンセプトでスタートしているから。ブランド創業の1999年から今に至るまで、効率よりも着心地重視で、オーセンティックなスウェットを僕らに届けてくれているわけだ
当然ながら、信頼の
メイド・イン・ジャパン!
フロント、バック両方にVガゼットをつけたヴィンテージスウェットによく見られるディテールを踏襲している。袖のブルータグもさりげないアクセント。カタカナロゴもジャパンメイド感が伝わる、ループウィラー「らしさ」全開といったところでしょ。
着心地のよさを追求した
ファーストモデル!
今世の中で販売されているほとんどのスウェットはシンカー編み機という、大量生産向けの高速編み機が使われている。「でもループウィラーはそうじゃないよ!」というのがまわりと差がつくポイントだというのは説明したとおり。そして、吊り編み機を使って、ループウィラーが1番初めに作ったスウェットシャツがこの「LW01」。ボディはサイドにつなぎのない筒状に作られた丸胴タイプだ。強い度目で編まれたしっかりとした質感ながら、ゆっくりと編まれていることで、糸が適度に空気を含んでいる。そのおかげで、厚みがありながらも、柔らかく仕上げることができるのだ。
ループウィラーのスウェットシャツ1万9800円(ループウィラー)
使い勝手で選ぶなら、
黒も選択肢の1つ!
万能感あるグレー以外の色を選ぶなら、やっぱり黒になるよね。ラフなアメカジ感をちょっと抑えて、上品な格好にもしっくりハマってくれそうなのが僕ら好み。スタンダードなシルエットだから、シュッとしたパンツなんかとも相性がよさそうで、アーバンライクに着こなせそう。グレー同様に、縫製ではフラットシーマを採用していて、縫い目が肌に当たるストレスも軽減。つまり、かっちりとしたキレイめなスタイルに似合うのに、リラックスウエアのような快適な着心地を実現しているってわけ。まあとにかく、こうなったら2色揃えておこう。そうしておけば死角ナシってことで!
ループウィラーのスウェットシャツ1万9800円(ループウィラー)
同じクオリティでフーディも
揃えておけばカンペキ!
こちらも1着は持っておきたいプルオーバーパーカ。紹介してきたクルーネックスウェットと同じく、吊り裏毛に丸胴、フラットシーマという、スウェットの王道をいくループウィラーらしい作り。1枚で着てもサマになるのはご存知のとおりだし、フードをアクセントにするレイヤードスタイルももちろんあり。ベージュチノパンを合わせた西海岸スケーターなスタイルもいいし、細みの黒パンなんかを合わせて、都会的に着こなすのもいい。ジャストなサイズ感を生かして、ヒネらず素直に着こなすのがオススメだ。そんなわけで、クルーとフーディ、とりあえず揃えておけば、しばらくはコーディネートに困らないはず。長く着られる「ちゃんとしたもの」。ここらで一つ手に入れておいてはいかが?
ループウィラーのパーカ2万3100円(ループウィラー)
ループウィラー
☎︎03-5414-2350
文/池上隆太 撮影/松尾 修(STUH)