2023.04.26
僕らのちょうどいい名品 019チャンピオンのスウェットパーカ
ワードローブに欠かせないど定番アイテムの中でも、スウェットのプルオーバーパーカは合わせる服を選ばない万能アイテム。1着も持っていれば、ローテーションの核になってくれることは間違いない。だからこそ、たくさんのブランドからリリースされているわけだけど、まず押さえておきたいのはやっぱり「キング・オブ・スウェット」チャンピオンだよね。
薄着になって、コーディネートに使うアイテムが少なくなってくる季節。ただかぶるだけでなんとなく着こなしが決まるプルオーバーパーカがあると重宝するのは請け合い。ワードローブに1着は加えておきたいマストアイテムだ。特に素材はスウェットがオススメ。ラフに着られて、リラックスもできるし、ストリートライクにもアメカジスタイルにもハマる万能性も持ち合わせている。しかも、いつの時代だって着られるど定番アイテムとあって、選ぶならやっぱり流行り廃りのない「いいもの」にしたい。というわけで、たどり着くのは、もはや知らない人はいないだろうチャンピオンのスウェットパーカ。1919年にニューヨークで創業し、100年以上の歴史を持つ名門の1着だ。チャンピオンはご存知とおり、同じアメリカブランドで言うと、リーバイスやディッキーズのようなザ・スタンダードなブランド。定番として長年愛され続けているということはもちろん、クオリティが伴っているということ。
スウェットの王様たる所以は
リバースウィーブ®️にあり!
チャンピオンが「キング・オブ・スウェット」なんて呼ばれている理由は、深い歴史があるのももちろんだけど、品質にこだわって、よりよいアイテムを作ろうとトライし続けていること。そんななかで生まれたハズせない仕様が、タグにも書かれている「リバースウィーブ®️」。大体の人がこのワードを聞いたことがあるだろうけど「じゃあ何がすごいか?」と聞かれると意外と説明できない人も少なくないはず。この機能の誕生は1934年。実は当時のスウェットは、洗濯や乾燥を繰り返すと縮んでしまうという問題があった。素材となる綿は伸びようとした方向と逆に縮む性質で、生地を縦に織るスウェットは、当然、縦に縮んでしまう。これを解決する工夫が、本来は縦方向に使われる生地を横方向に使用すること。通常の製法と逆に織るって意味で「リバースウィーブ®️」と名付けられたという。最近のトレンドを考えると、ゆったりとしたシルエットで着たいとか、サイズ感の妙は大事。だから、手に入れたときと大きくサイズが変わってしまうのは困りものだ。でも、「リバースウィーブ®️」搭載のプルオーバーパーカなら、そんな心配も少なくなりそう。
フェードカラーが
着込んだような味を出す!
フェードカラーでこなれた雰囲気に仕上げた1着。さりげなく主張するなら、ちょうどいい色味だ。「リバースウィーブ®️」はもちろん、両脇に「エクスパンションガゼット」を付けることで横の縮みも少なくなる仕様になっている。
チャンピオンのパーカ1万3750円(チャンピオン ブランドハウス シブヤ トウキョウ)
目を引くカラーを選んで
コーディネートの主役に!
ワンポイントの刺繍だけで主張は控えめ。だけど、フードがあるおかげで、首まわりに無理なくアクセントつけられて、着こなしに変化を出せるのがパーカの魅力の1つ。さらにまわりと差をつけるなら、ちょっと色を効かせたりするのもあり。加工を加えて生地に味を出したタイプもいいけど、こんなポップめカラーもおもしろいでしょ。存在感ある色だから、これを軸に着こなしを考えると、パーカはワンサイズ大きめをチョイスして、パンツは細身の黒パンなんて、メリハリの効いたわかりやすいコーデだよね。この時期は一枚で着て決まるし、寒い時期は上にアウター重ねれば差し色と使えるから、実質3シーズンくらい着られそうなのもスウェットパーカならではのメリット。
チャンピオンのパーカ1万3750円(チャンピオン ブランドハウス シブヤ トウキョウ)
ゆったりとしたシルエットで
さらなるリラックス感!
これまで紹介したタイプと同じ三者混(コットンとレーヨン、ポリエステルの混紡糸)を採用しながら、身幅をワイドにして、より今っぽいルーズシルエットに仕上げたのがこちら。左胸の刺繍ロゴもCマークだけじゃなく、ブランドネームも入れているタイプで、若干主張は強いものの、渋い色味で大人っぽさはキープ。生地は顔料染めで、縫製されている部分にアタリ感が出して、ヴィンテージ感を演出。裾のリブのサイドにスリットを入れていて、動きやすいあしらいも施されている。ど定番のタイプは手に入れておきたいけど、今のシーンに合わせたこんなタイプも魅力的だよね。どっちか迷ってしまうなら、いっそのこと、両タイプ買っておく!?
チャンピオンのパーカ1万5950円(チャンピオン ブランドハウス シブヤ トウキョウ)
チャンピオン ブランドハウス シブヤ トウキョウ
☎︎03-5962-760
文/池上隆太 撮影/松尾 修(STUH)