2023.04.30
僕らのちょうどいい名品 020カンゴールのベルハット
どうしてもコーディネートがシンプルになる季節柄、こなれた雰囲気を出すには小物が重要だ。その中でもインパクトが強いのはやはりヘッドウエア。80年代や90年代がフィーチャーされている今のシーンから考えると、その時代から定番とされているものがちょうどよさそう。というわけでカンゴールの名作、ベルハットをご紹介!
Tシャツとパンツだけで簡単にコーデするような季節はすぐそこ。でも、それだけだと物足りないし、まわりとも差がつかないから、ちょっとした小物で味付けしたいと思うのが本音のところ。バッグや腕まわりのアクセサリーなんかもあるけど、1アイテムで印象をがっつり変えてくれるのは、ヘッドウエアだ。選択肢としてはBBキャップやニットキャップなど、いろいろあるけど、存在感が強いのはやっぱりハット。中でもブランドが立っているのはカンゴールでしょう。「あれ、カンゴールといえば、ハンチングでしょ?」という人もいるかもしれない。確かに、1960年代にはザ・ビートルズのハンチングを被った広告が有名だったりするけど、注目してほしいのはその後の1980年代だ。80年代半ばから後期にかけて、Run-D.M.C.やLL・クール・Jといったたくさんのヒップホップスターが被っていたのがカンゴールのベルハット(もちろん90年代に入るとビギーとかハンチング派もいるけれど)。80年代や90年代の流れを汲んだスタイルがトレンドにある今こそ、このハットを選ぶべきでしょう。
ヒップホップスターに愛された
ベルハット「カジュアル」
さて、そのカンゴールのベルハットタイプの中でも、「カジュアル」というモデルがこちら。1985年にリリースされたLL・クール・Jのデビューアルバム「レディオ」のジャケット裏で本人が被っていたモデルだ(ちなみにセカンドアルバムでも被っている!)。LL・クール・Jは真っ赤なカラーをチョイスしていたけど、僕ら的にはちょっと攻めすぎ? 目立ちすぎないうえに、いろいろな服に合わせやすい黒のほうがいいだろう。80年代当時のような細身のトラックスーツに足元はプーマやエア・ジョーダンみたいな格好も、黒ハットなら、やりすぎた感じがしないかも。もちろん、スケートっぽいスタイルにはめるのもいい。バケットハットみたいな感じでルーズに合わせてみてもしっくりくるはず。そんなふうに、ただ被っただけなのに、なんかカルチャーを感じさせる力があるのがカンゴールのベルハット。シンプルコーディネートに深みを与えてくれるから、キャラ作りにもかなり役立つはず。
バリエーション豊富に
素材を選べるのが嬉しい!
1983年にリリースされてから、今も定番として人気を博すカンゴールを代表モデル「カジュアル」。トロピック素材で涼しげかつ、軽やかさを持ち合わせたタイプだ。これから訪れる暑い夏にもぴったりで、快適に過ごせそうな素材感!
カンゴールのハット8690円(カンゴール ヘッドウェア)
同素材の絶妙カラーを選んで
コーディネートに変化づけ!
こちらもトロピック素材の「カジュアル」。見てのとおり丸くて深く被れるシルエットが特長だ。「黒のハットはもう持ってる!」なんて人は、少しだけひねったチャコールカラーもありでしょう。ちなみに、アメリカのヒップホップアーティストに愛されているカンゴールだけど、実はイギリス生まれ。創業者のジャック・スプライルゲンが、1918年にカンゴールのの前身となる帽子店を開業したことに始まる。つまり100年以上も帽子に携わってきた名門なのだ。なんなら、1948年のロンドン五輪の開会式でイギリス代表全員がカンゴールの帽子を被っていたというくらい。1960年代に入ると、マリー・クワントをはじめとする著名デザイナーもデザインしたりして、世界規模の認知度を獲得し(例のザ・ビートルズの広告は1964年)アメリカにも浸透していったというわけだ。
カンゴールのハット8690円(カンゴール ヘッドウェア)
90年代ストリート感が薫る
パイル地素材も押さえたい!
90年代によく見かけたストリートブランドのパイル地ハット。ちょっとレトロ感も漂う80年代というよりは、思いっきりストリートな90年代のほうが好きかなという人には、カンゴールにもバミューダと呼ばれるパイル地で作られた「カジュアル」があるから、そちらがオススメ(実際、ストリートブランドとのコラボも多い!)。これはこれでトロピックとは違った夏っぽさがあるし、ニュアンスのある質感だから、着こなしに変化も加えてくれそう。特にネイビーなんかはでっかい白Tシャツにルーズなデニム、なんて格好にどハマりしそうで、手に入れておけば、スタイルの幅がグンと広がりそうだよね。
カンゴールのハット9790円(カンゴール ヘッドウェア)
気持ちをアゲるお目立ちカラーは
ちょっと特別なシーンで!
海やらBBQやら浮かれサマーなシーンでは、身につけるものから盛り上げていきたい。というわけで、こんな「麦わら」感あるハットも特別用に持っておきたいところ。実際には麦わらではなく、ペーパーブレードで作ったもので、職人の手によって丁寧に細いブレードを縫い合わせて形を作っている。グリーンミックスというカラー名だけに、色々混ざった楽しげな雰囲気も演出できて、場の空気もにぎやかになりそうな予感。カンゴールのベルハットは手に入れやすい価格というのもあって、いくつか素材違いで持っていても重宝しそうだ。
カンゴールのハット1万230円(カンゴール ヘッドウェア)
カンゴール ヘッドウェア
☎︎03-6805-1272