2023.09.03
僕らのちょうどいい名品 36グラミチのNNパンツ
コーディネートで意外と悩むことが多いのがパンツ。トレンドに合わせて揃えてみたら、クローゼットの中は、今シーズンにはハマらないようなものばかりになっていたり……。そんなときに備えて、いつでもどんな服にも似合う1本を押さえておきたいところ。グラミチの「NNパンツ」は、まさにその役を担うスタンダードと言えるはず!
手持ちの服を気にせず、何にでも合わせられる、いわゆるベーシックなパンツは、手に入れておいて損なし。日々のコーディネートの軸にもなるし、着こなしに迷ったときにも役に立つ。ワードローブに1本あれば、幅広く活躍してくれるというわけだ。となると、ヘビロテが想定されるから、はき心地がよく、タフさも備えているほうがいい。そこで、グラミチの「NNパンツ」。シルエットは太すぎず、スキニーほど細すぎずで、ほどよくテイパードが効いたまさにベーシック。トレンドを気にせず長くはける定番パンツだ。それだけに、主張は強すぎないから、シンプルなコーデになじみやすいというのも、僕ら好みといったところ。そもそもクライミング仕様のパンツだけに、ストレッチが効いていて、動きやすく、タフさも備えている。普段使いでもアウトドア使いなんかでもいける、まさに今どきの遊び方に対応する万能さだ。グラミチの代名詞とも言えるウェビングベルトとガセットクロッチももちろん、搭載している。
クライミング仕様の性能が
普段使いでも快適に!
グラミチが誕生したのは、アメリカ・カリフォルニアのヨセミテ国立公園。ロッククライマーの聖地として知られている場所だ。というわけで、創業者も1970年代にストーンマスターと称され、ヨセミテのロッククライミングシーンを牽引したマイク・グラハム。自身のクライミング経験から、無理なく180度開脚できるようにしたガセットクロッチや片手で簡単にウエストのフィッティングを調整できるウェビングベルトを開発した。「NNパンツ」にも備えられているそのディテールは、とにかく快適の一言。ウェビングベルトに至っては、一度はいたら病みつきになる人が続出。毎回ベルトを通す必要はないし、何といっても、自分の一番心地よいところでウエストを調整できるから(しかも片手で!)、よりラクに過ごせるわけ。きっちり絞ってジャストではくもよし、ちょっとゆるくして、少し落としてはくもよしと、着こなしに幅を作ることができるもいいよね。ガセットクロッチに関しても、「普段遊んでて、そんなに脚を開く機会そんなないよね」と思いきや、キャンプやフェスであぐらかいたり、立ちヒザでしゃがんだり、段差があるところを歩くときなどにも、ストレスがかかっていないことに気づくはず。動きの多彩なアウトドアシーンではかなり役立つというわけ。
長年愛される定番モデルを
よりはきやすくアップデート!
クライミングシーンをルーツに持つグラミチのスタンダードモデルだけに、クライマーが求める機能性を残しつつ、街着にも似合うシルエットに仕上げている。素材には、ほどよく張りがある、オーガニックコットンを使ったストレッチツイルを採用。伸縮性があって動きやすく、アクティブなシーンにも対応してくれるのが嬉しい。2022年から、ガセットクロッチの形状を微調整することで、股部分をすっきりとさせるなど、定番アイテムながら、よりよくするための進化を止めないスタンスも、長く愛され続けている理由の1つかもしれない。
グラミチのパンツ1万4300円(インス)
手持ち服に合わせて
自分にハマる色・素材を選ぼう!
カラーバリエーションや素材のバリエーションが豊富なのも「NNパンツ」のいいところ。いわゆるチノパンライクなものから、都会的なモノトーンコーデにも似合うブラック、アメカジのようなラフなスタイルにハマるデニム素材のものまで、ラインナップの幅は広い。紹介してきたように、シルエットはベーシックだから、似合わない服はほとんどないというのも、ワードローブの一角として優秀だ。そこで、シーズンムードに合わせた素材を選んだり、自分のワードローブに足りない色を選んだり、いくつか揃えておくのも得策。秋冬になったら、コーデュロイやウール系をチョイスするのもいいだろう。比較的手に入れやすい価格というのもあって、もう何本も持っているという人も多いはずだ。クローゼットの中を確認しながら、ロングシーズンはけるタイプのものを押さえてもいいし、季節変わりを見据えて、異素材ものをチェックしてみるのもいい。選ぶ楽しみがあるのも「NNパンツ」の魅力だろう。
グラミチのパンツ各1万4300円(すべてインス)
インス
☎︎0120-900-736
文/池上隆太 撮影/松尾 修(STUH)