2018.09.10
ハタチの経済学 vol.6前編"経済"を知って就活に立ち向かおう!
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それなら専門家に聞くのが一番! 身近なお金の仕組みや疑問について、ファイナンシャルプランナー・楓先生に1から教えてもらいましょう。今回は何となく知ったような気でいる、でも実態が正直よくわからない"経済"の話。
【就活に役立つ日本経済のお話】前編
経済は堅苦しいだけの
存在じゃないんです!
夏休み中にインターンシップに参加したり、自己分析を始めてみたり……。そろそろ何となく就活について考え始める時期ではないでしょうか。
面接やグループディスカッションでは、その企業の業界に関することはもちろん、日本の経済についての話題が出ることがあります。また企業分析や業界分析をする中で、見慣れない経済用語が出てくることもあるでしょう。大学で経済を学んでいる人でも、実際の経済については、じつはよくわかっていなかったりしませんか?
今回は就活生だけでなく、これから社会に出ていく皆さんにぜひ知っておいてほしい経済の基本と、知っていて損はない今の経済についてお話ししていきたいと思います!
当然ですが、買い物をするときにはお金を使うし、アルバイトをすればお金を稼ぐことができますよね。経済とは何か、を簡単に説明すると、このように私たちの行動によってお金を回していくこと。学校や本で習うような「経済学」はとても難しい感じがしますが、実際の経済は私たちの普段の生活そのものなのです。
私たちの経済、つまり日本の経済が良い状態かどうかを判断する目安のひとつが「GDP(国内総生産)」です。GDPとは、国内で日本人の出した利益の合計のこと。
「GDPが多い」=日本の利益が多い、「GDPが少ない」=日本の利益が少ない、ということになります。これが経済の成長を示すものさしになるんです。
日本経済を左右する
「アベノミクス」って?
今の日本経済を知るうえで絶対に押さえてほしい話題といえば、安倍首相が提案した「アベノミクス」です。
アベノミクスとは、「公共事業」「金融緩和」「成長戦略」の3つを柱とした経済政策。なにやら難しい言葉が並んでしまいましたが、さまざまな企業の利益を増やすために道路などの整備をたくさん行ったり、新しい企業を支援したり、お金を借りやすくしていろんな人がお金を使いやすいようにしたりと、より多くのお金を回すための目標として政府が決めたのがこの3つです。
このアベノミクスはそもそも、日本経済のデフレ状態からの脱出を目指すものでした。「インフレ」「デフレ」という言葉は、きっとなんとな~く聞いたことがありますよね。
次回はこの「インフレ」「デフレ」とは何か、そしてどういう状態が経済にとって"良い"とされているのか……そのあたりを詳しくお話ししていきます!
〈vol.6後編に続く〉
プロフィール/よこかわ・かえで。ファイナンシャルプランナー。明治大学法学部、同大学院出身。24歳で経営学修士(MBA)と取得。「お金のことを誰よりも等身大でわかりやすく」をモットーに、平成生まれの経済評論家として活動中。地下アイドル経験があり、アイドルが大好き。
Twitter/@yokokawakaede
撮影/榎本洋輔