2019.04.22
ハタチの経済学 vol.12前編株式投資に手を出す前に、覚えておきたい基本のき
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それならプロに聞くのが一番!
身近なお金の仕組みや疑問について、平成生まれのお金の専門家・楓先生に1から教えてもらう人気連載「ハタチの経済学」。今回は、一番メジャーな投資方法といっても過言ではない"株式投資"について。株式投資を始めてみるにあたって、覚えておきたい用語と注意点を教えてもらいます。
【知っておくと便利な株式投資の考え方】前編
「投資家」は意外と簡単に
名乗れるかも……⁉
「投資家」って言葉はかっこいいけど、仕組みや言葉も難しいし、最初に必要なお金もかなり必要そうで自分には名乗れない……なんて思っている人、多いんじゃないでしょうか。
でもじつは、社会人より時間がある分、読者のみなさんくらいの年齢からのほうがはじめやすかったりもするんですよ。今回はよく出てくる用語の解説をしながら、株式投資の基本をお話ししていきます。
株式投資にまつわる
用語、あれこれ
これまで何度かお話ししていますが、基本の仕組みをおさらいしておきましょう。会社は会社を運営するためのチケット(=株)を発行し、私たちに買ってもらう。私たちはそれを使って利益を出す、というのが基本。
チケットを買った人がいわゆる「株主(かぶぬし)」です。株主は、買った株をいいタイミングで売って利益を得たり、将来もっと大きくなる会社の株を長く持ち続けることで利益を得たり、株主だけがもらえる商品やサービスなどの株主優待を目当てにしたりします。
「株を買う」ことには、資産を増やすだけでなく、いろいろな目的があるんです。「〇〇会社の株」という商品名のような意味で、株のことを「銘柄(めいがら )」と呼んだりもするのですが、いわゆる株式投資をするための株を買うには、株の専門店である「証券取引所(しょうけんとりひきじょ)」に上場している会社の銘柄である必要があります。上場とは、株を証券取引所で売買するための資格を得ること。
つまり、株式売買をしていいよ~という厳しい審査をクリアした商品しか、専門店には並べられていないということなのです。
さらに、株にも値段があります。この「株価(かぶか)」が自分の予算より高ければ、当然買うことはできません。
また、1株あたりの株価は安くても、最低十個や百個から買ってくださいという条件がついていたりもします。その場合、買うために必要な資金が見た目の株価の十倍、百倍になるということなので、1株の株価で単純に「安い! 買いだ!」と思わないよう、要注意です。
プロフィール/よこかわ・かえで。明治大学法学部卒業後、同大学院へ進学、24歳で経営学修士(MBA)を取得。 地下アイドルという異色の経験を持ち、現在はとくに若い世代やお金のことをあまり知らない世代へお金の知識の啓蒙を行い、唯一のミレニアル世代のお金の専門家/経済評論家として活動中。「お金のことを誰よりも等身大の目線でわかりやすく」がモットー。初の著書となる「ミレニアル世代のお金のリアル」(フォレスト出版)が好評発売中。
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撮影/田中利幸