2019.09.23
ハタチの経済学 vol.17前編「確定申告」って何だか知ってる?
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それならプロに聞くのが一番!
身近なお金の仕組みや疑問について、平成生まれのお金の専門家・楓先生に1から教えてもらう人気連載「ハタチの経済学」。何が何だかよくわからない税金を、自分で申告する"確定申告"……⁉
実際に手続きが必要になるのは年明けごろからですが、いざというときに手順も内容も「??」では困りますよね。今のうちに、自分が関係あるのかどうか、きちんとチェックしておきましょう!
【面倒な確定申告をスマホでやる方法!】前編
払いすぎた税金を
取り戻す「確定申告」
今年から、スマホがあれば確定申告ができることになりました。とはいえ「確定申告?ナニソレ?」という人、自分には関係ないわ~と思っている人がほとんどなはず。でも確定申告をすることで、普段の自分のバイト代から引かれていた税金が戻ってくる可能性があるとしたら……? それは戻ってきてほしい!! となりませんか? だって数千円でも戻ってきたら、お洋服が買えちゃいますよ!!
そんな「確定申告」は、みなさんがアルバイト収入から払いすぎた税金を戻してもらう手続きになっています。今回はスマホでできる確定申告のやり方についてお話ししていきます。
最初に、以前お話しした所得税について仕組みを軽くおさらいしましょう。まず、所得税がかからない年間のお給料のボーダーラインが103万円(2019年2月時点)。さらに学生の場合は、「勤労学生控除」というものがあり、これを利用することによって、そのボーダーラインを130万円に引き上げることが可能に。勤労学生控除は、学校で在学証明をもらった上で、必要な手続きをすれば利用することができます。
今までかけもちもせずバイト先に年末調整をしてもらえていた人は、多く引かれていた税金分が自動的に次のお給料に上乗せされているはずですが、短期バイトをしていた人やバイト先をコロコロ変えていたりバイトを2つ以上かけもちしていた人は、自分で確定申告の手続きをしないと、払いすぎた税金を取り戻すことができません。
必要書類があれば
スマホでサクサク!
スマホで確定申告を行うには、まず必要なものが2つあります。①バイト先の源泉徴収票(バイト先が複数あればすべて)、②「ID・PW届出完了通知」です。②はこのオンライン時代にとってもめんどくさいのですが、近所の税務署に紙で貰わないといけません。3月は確定申告をする人が多く、税務署もびっくりするぐらい混むはず。できるだけ2月中に近所の税務署へ貰いに行っておきましょう。
その後はスマホで『確定申告書等作成コーナー』と検索。出てきた画面から申告書を作ろうとすると、最初はスマホ対応画面なのですが、源泉徴収票が2枚以上あったり、バイト先で年末調整ができていなかったりすると、いきなり文字の小さいPC版へ飛ばされます(汗)。
でも安心してください! ちゃんと「e–Taxで提出する」を選択することでスマホ上で確定申告できるので大丈夫。そこから税務署で入手した利用者識別番号(ID)と暗証番号、自分の情報やバイト先の源泉徴収票の情報など必要事項を入力していきます。少しわかりづらいですがそれなりに丁寧に「こういうときはこうしてね」と書いてあるので、デジタルネイティブの皆さんであれば1度やってみればサクサクとできてしまうはず。
〈後編に続く〉
プロフィール/よこかわ・かえで。明治大学法学部卒業後、同大学院へ進学、24歳で経営学修士(MBA)を取得。 地下アイドルという異色の経験を持ち、現在はとくに若い世代やお金のことをあまり知らない世代へお金の知識の啓蒙を行い、唯一のミレニアル世代のお金の専門家/経済評論家として活動中。「お金のことを誰よりも等身大の目線でわかりやすく」がモットー。初の著書となる「ミレニアル世代のお金のリアル」(フォレスト出版)が好評発売中。
Instagram/@cae0813
Twitter/@yokokawakaede