2020.02.24
ハタチの経済学 vol.21後編NISAとつみたてNISAはどう違う?初心者が選ぶべき方法は?
お金のことって難しいし、知りたいと思っても周りの人に聞きづらい……。それならプロに聞くのが一番!
身近なお金の仕組みや疑問について、平成生まれのお金の専門家・楓先生に1から教えてもらう人気連載「ハタチの経済学」。国が設けた税金がかからない投資制度「NISA」と「つみたてNISA」。2つの違いと始めるときの注意点を、初心者でもわかるように解説します!
【投資“超”初心者は国の制度を活用!】後編
コツコツ、定期的に投資するなら
つみたてNISAがオススメ
前回はNISAの概要についてお話ししました。国が設けた投資制度で、投資のハードルを下げるために、通常かかるはずの税金が非課税になった初心者向けの仕組みのことです。同じような制度で「つみたてNISA」というものもあります。
つみたてNISAは、基本的に投資信託の積み立て投資に商品が限られます。1つの商品をドカッと買うというよりも、定期的に少しずつ投資商品を買っていくという感じですね。長期積み立てで投資していくのが前提なので、非課税の期間は20年間、そして年間40万円となっています。普通に投資信託を買おうとすると、膨大な商品の中から自分で商品を選ばなければなりませんが、金融庁が選んだつみたてNISAの商品は、数も限られており、初心者が選びやすくなっているのもポイント。定期的に積み立てていかなければなりませんが、銘柄の選び方がわからなかったり、売買を頻繁にするよりも長く持って利益を得たいという人は、証券口座に毎月貯金をするような感覚でできる&非課税の期間も長いつみたてNISAを選ぶのがおすすめ。
NISAもつみたてNISAも、楽天証券やSBI証券などのネット証券では100円から始めることができるのも初心者にはうれしいポイント! 毎月千円すらも出費が痛いな……でも投資には興味あるし……という人でも、ワンコインから投資ができて、税金もかからないというのはありがたいですよね。そして「国が作った制度」というだけでも、ちょっと安心感があるのではないでしょうか。
まずはお試し感覚で
投資に触れてみて!
注意点としては、NISAとつみてNISAはどちらか片方しか選べないということ。そして、1つの証券口座でNISAもしくはつみたてNISAの口座を作ったら、他の証券会社ではそれらの口座を作ることができません。投資を始めるには証券口座を作らなければならず、個人情報の登録などちょっと大変というお話はしましたが、さらにNISAとつみたてNISAを始めるには、証券口座とは別に専用の口座を作る手続きが必要。これの確認作業にも時間がかかるため、さくっと始められるわけではないので、とにかく早く始めたい人は証券口座を作った後、その流れでつ
いでにNISAもしくはつみたてNISAの口座の手続きも済ませておいてくださいね。
投資といっても、いきなり大金をつぎ込む必要はなくて、まずは少額投資でどんなものか体験してみて、勉強しながら徐々にステップアップすればいいのです。投資って商品が本当にたくさんあるし、税金のこともよくわからないし、いきなりフリーダムな状態から始めるのはちょっと……という人は、こういった国が整えている初心者向けの制度から始めてみましょう!
〈vol.22に続く〉
プロフィール/よこかわ・かえで。明治大学法学部卒業後、同大学院へ進学、24歳で経営学修士(MBA)を取得。 地下アイドルという異色の経験を持ち、現在はとくに若い世代やお金のことをあまり知らない世代へお金の知識の啓蒙を行い、唯一のミレニアル世代のお金の専門家/経済評論家として活動中。「お金のことを誰よりも等身大の目線でわかりやすく」がモットー。初の著書となる「ミレニアル世代のお金のリアル」(フォレスト出版)が好評発売中。
Instagram/@cae0813
Twitter/@yokokawakaede