2023.04.01
僕らのちょうどいい名品 16サロモンのXT-6
90年代ブームからリバイバルした「ハイテクスニーカー」。あれはあれで好きなんだけど、盛り上がりすぎて、ちょっと食傷気味……なんて人も多いはず。そこで、その雰囲気はさりげなくまといつつ、現代的にアップデートされたサロモンの「XT-6」に注目。今見逃せないブランドの名作モデルだけに、チェックしておいて損なし!
「お洒落は足元から」なんて言うけれど、たしかにシューズのチョイス次第では、同じウエアを着ているのに、まったく違う印象になったりする。たとえば、デニムに白スニーカー合わせる人と、ローファーを合わせる人じゃあ、全然キャラが変わるよね。特にこれからの季節、アウターを脱いでコーディネートのアイテムが少なくなると、履いているシューズに目がいくことも多くなる。だから、シューズの役割は重大。というわけで、求めているのは着こなしの決め手になるようなもの。「でも、もうスニーカーは飽和状態だし、どれを選べばいいのやら」と悩む人に推したいのが、サロモンの「XT-6」。ここ数年、街で見かけるお洒落コーデな面々がこぞって履いているサロモンの中でも、パフォーマンスとルックスを兼ね備えていることで、名品と名高いシリーズだ。ミニマルなデザインながら、ほどよいハイテク感を醸し出していて、最近のシーンにもぴったりハマる。ブランドテープ以外、オールブラックというこのモデルは、僕らが好むシンプルコーデにもなじむし、活躍の幅が広そうな予感。
ギア作りから始まった
ブランドならではの高機能性!今やスニーカーシーンを席巻しているサロモンだけど、人によっては、スノーギアのイメージのほうが強いかもしれない。1947年にフランスはアルプスの麓、アヌシーで創業して以来、ビンディングやスキーブーツを開発。90年代に入ると、スキー板やスノーボードも販売するようになった。冬はゲレンデで遊ぶという人たちにとっては、サロモンのギアは見慣れたものだよね。92年にハイキングシューズは作っていたものの、本格的にウエアやスノー以外のシューズを作り始めたのは2001年のこと。その後、2013年に「XT-6」のオリジナルモデルが発売される。ギアをメインに作ってきたからこそ、その機能性はお墨付きで、今では100kmを超える距離を走るウルトラディスタンスレースのアスリートたちにも支持されているほど。そのくらいのスペックがあれば、そりゃあ普段履きでの疲れにくさ、快適さは普通のスニーカーとは段違い。サロモン独自のレーシングシステム「Quicklace™」も備えていて、ワンアクションでギュッと締め上げたり、緩めたりできるのも楽ちんだ。
アスリートもファッショニスタも
虜にするスペック&ルックスミッドソールはEVAでクッション性抜群。耐久性にも優れているからアスリート人気も高い1足。ボディはメッシュ構造で軽く、ミッドソールからレーシングシステムまで包みこむ「SensiFit™」というテクノロジーにより、フィット感はバッチリ。履けば病みつきのコンフォートさだ。ゴツすぎないフォルムでコーディネートしやすく、近年、街履き愛用者も多数!
サロモンのシューズ2万7500円(サロモンコールセンター)
主張しすぎない
ハイテク感が今どき!
実際にハイテクノロジーを採用したスペックを持つだけに、いわゆる「ハイテクスニーカー」と呼ばれるシューズの趣も、もちろん薫る「XT-6」。そうとはいえ、90年代ブーム流れの「ハイテクスニーカー」や「ダッドシューズ」と呼ばれている「それ」とは一線を画した佇まいなのは見てのとおり。トレンドは押さえておきたいけど、その手のスニーカーはもう持っているし「お腹いっぱい」だという人には、「ハイテクスニーカー」を匂わせつつも、今っぽいソリッドな雰囲気を放つ「XT-6」がちょうどいい。こちらはブラックよりも存在感を増した、グリーンベースにオレンジを効かせたカラーバリエーション。ワイズがスマートで、細身のパンツとも相性がいいから、足元に強めのアクセントを作りたいときにぴったりかもね。
サロモンのシューズ2万7500円(サロモンコールセンター)
コンフォートさ極まる
ゴアテックス仕様!
過酷なレースにも耐えうる機能性なら、街履きして困ることはないってことは言ったけど、この「XT-6 GTX」は、さらにゴアテックスを加えたまさに全部乗せ(?)状態。雨の日も気兼ねなく履ける、ノーストレスさが魅力だ(通学や通勤があると「天気のいい日しか外に出ません!」なんてできないからね)。ちなみに採用したゴアテックスは、環境負荷の少ないPFCフリー&カーボンフットプリントを削減できるePEメンブレン。アウトドアスポーツを由来にするブランドらしいサステナビリティもしっかり押さえている。メッシュボディの軽やかな感じも春らしくていいけど、梅雨に備えるなら、こちらも選択肢に入れるべき?
サロモンのシューズ2万9700円(サロモンコールセンター)
サロモンコールセンター
☎︎03-6631-0837
文/池上隆太 撮影/松尾 修(STUH)