2023.02.27
僕らのちょうどいい名品 11ブローバのアーカイブスシリーズ コンピュートロン
まわりから「浮かない」のは大切だけど、「無個性」なんて言われ方は不本意だ。そんなジレンマがあるなら、アクセサリーを工夫しよう。小さいけど目につく腕時計は、全体の雰囲気を壊さずに主張できる数少ないアイテム。ブローバの「アーカイブスシリーズ コンピュートロン」なら、あえて選んだ感もあって、センスよく見られそうじゃない?
いわゆる「シンプル三針」と呼ばれるモデル一辺倒の時代から、どうやら随分変化してきている様子の腕時計シーン。ショップでも色のあるモデルの売れ行きがよいらしく、僕ら世代でも、主張のあるものに手を伸ばす人が増えてきたなんて話を聞く。ベーシックな格好をしていても、腕元だけは個性を出す、みんなそんな気分なのかもしれない。まあ、変な目立ち方をすることなく、まわりと差をつけるなら、小物で個性を出すっていうのが、僕らのやり方でもあるからね。そこで、気になるのがレトロフューチャーなデジタル時計。ブローバの「アーカイブスシリーズ コンピュートロン」なんて、まさにうってつけ。売れ筋の金色に、エッジの効いたフォルムも、二度見必至といった趣。しかもこちら、「アーカイブスシリーズ」というだけに、オリジナルが発売されたのが約50年前まで遡る、歴史ある名品なのだ。
1970年代に想像した未来を
腕時計のデザインで表現
1875年にアメリカで誕生したブローバは、革新的な技術やデザインで名を馳せ、1976年にクオーツムーブメントに、LEDによるデジタル表示を搭載した「コンピュートロン」を発表。この年あたりから、急速にデジタルウオッチがトレンドになっていくんだけど、その先駆けモデルになったというわけ。台形のケースやエッジの利いた独特のフォルムなど、当時としては型破りなルックス。今見ても「個性派」という表現にふさわしい1本だよね。ケース側面で斜めにレイアウトされたディスプレイも目を引くところだけど、コレ実は、ただ奇をてらったわけじゃない。クルマのハンドルを握ったときに時間が見やすいように配慮されたものなのだ。車内のディスプレイなどが今ほど充実していなかった当時、時間を確認するのは腕時計の役目。その頃のドライバーたちにも重宝されていたという。名品と言われるアイテムに共通してあるのが、実用的で意味のあるデザイン。「コンピュートロン」もまさにそれに当てはまる一品だ
デジタルっぽさ極まる
LEDディスプレイ!
もちろんオリジナルと同様の台形ケースを採用! LEDで時刻を表示し、右上のボタンを 1 度押せば「時分」、 2 度押すと「秒」を表示する。さらにボタンを押すことで「月日」「曜日」「セカンドタイムゾーンの時分」を順番に表示するシンプルさが使いやすい。
ブローバの腕時計4万4000円(ブローバ相談室)
レトロ感あふれる
ゴールドが今の気分!
文字板の上とベルトに施されたギザギザのストライプが、発売当時にイメージされた「近未来」を表現している。それを今見てみると、トレンドの「レトロ」に変換されるのが面白いところ。特にゴールドはそのゴージャスな雰囲気で時代感がたっぷり。モノトーンコーデのアクセント使いでも映えるし、ストリートっぽい服にも合いそうといった具合に、コーディネートを想像しやすいのがいいところだ。チラリと見えただけでも目を引くだけに、いつもの自分に、ちょっと強めの個性を足すつもりなら、選ぶのはゴールドで決まりでしょ
メタルっぽい硬い質感も
デジタルウオッチならではの魅力!
ケースとベルトがシルバーになるだけで、一気にソリッドさが増す。ケースの色に対して、LED表示の色も変わるなど、細かなところにこだわりが感じられるのも魅力的だ。ゴールドよりは主張度がマイルドだから、目立ちめデジタルウオッチに初めてトライするなんて人は、シルバーからスタートするのがいいかもしれない。数色揃えておけば、コーディネートによってつけ替えられるし、こんな個性派時計を色違いでいくつも持っているなんて、なかなかのキャラ立ち!ってことで一目置かれることは間違いないよね?
ブローバの腕時計3万8500円(ブローバ相談室)
アーバンライクで
今っぽい黒も気になる!
金属らしい質感や重厚感が強調されている「アーカイブスシリーズ コンピュートロン」だけど、黒バージョンはゴールド、シルバーと一線を画す雰囲気。ベルトもラバーに変更されていて、「レトロ」よりも、装飾を削ぎ落とした「今っぽさ」が感じられる仕上がりだ。どんな服にもなじみがよく、「個性はほんのりと匂わす程度がいい!」ってことなら、黒をチョイスするのもアリだろう。3色それぞれ雰囲気が変わるから、正直、全部揃えたいところだけど……さて、どうする!?
ブローバの腕時計3万3000円(ブローバ相談室)
ブローバ相談室
☎︎0570-03-1390
文/池上隆太 撮影/松尾 修(STUH)