2021.10.14
新作からレアものまで!スケートシューズを知るインフルエンサーFRICKS KICKS氏に突撃インタビュー!
世界中でムーブメントを巻き起こしているスニーカーシーン。めまぐるしい情報をキャッチするには、スニーカーを媒介として発信するインフルエンサーの動向も見逃せない。中でも、2021年の夏に東京で行われたスポーツの祭典により、スケートシューズの人気は一気に加速した。そこで注目したいのが、スケートシューズに特化したインフルエンサー、FRICKS KICKSだ。彼が普段どんなことを考え日々発信しているのか。今回はシューズではなく、そんなインフルエンサーにスポットライトをあてた。
"スケシュー"主軸のニッチな動画で仲間も急増!
FRICKS KICKSさん
PROFILE/東京都生まれの38歳。スケシューやスケートブランドに焦点を絞って紹介するYouTubeチャンネル『FRICKS KICKS』を運営する。1995年に発売された〝エア マックス 95〞より始まった第1次ハイテクスニーカーブームを経験したことで、スニーカー好きになったそう。ユーチューブでは、当時の話など、今でこそ貴重なトークも見逃せない。[ユーチューブ: FRICKS KICKS ツイッター&インスタグラム:@fricks_kicks]
スケートシューズは実用品でありコレクションでもある。
「そもそもの始まりは、1998年にスケボーと出会うところまで遡ります。当時はお金も全然無く、安いスケシューを見つけては買い集めて、履き潰しては捨ててを繰り返していました。そのうちにストックがドンドン溜まっていくんですが、なんとなく自分の中での感覚的には、スケートマガジンやスケートビデオが近いかもしれません。最初は読み込むし、観まくるけど、その後は実用するわけではなく、手元にあることがうれしくて手放せない。いわばコレクション的感覚というほうが的確。これまでに、いわゆるスケシューブランドはひととおり履いてきました。スケーターって、自分のフェイバリット以外は履かないという人も多いので、その点で言えば、自分のような人間は珍しいのかもしれません。特別なこだわりがない分、ちょっとでも気になったら試してみる。これが僕の基本スタンスとなっています」
2/5PAGE
反響がより大きいのはメジャーよりもマニアック。
「動画配信を始めた理由は、同好の士が欲しかったからです。僕らの若い頃は、コレクションといえば自己満足の世界だったと思います。それがSNSを使って共有するという新しいカルチャーが生まれていると知り、“いろんな人と情報や好きという気持ちを共有したい”と思うようになりました。ただ、割と人見知りする性格のため、自分が発信する立場になれば交流が持てるんじゃないか?と考えました。そして、どうせなら他の方と違うことをやったほうがいいだろうと、スケートシューズに焦点を当てて発信することを思い立ちました。ちなみに紹介するモデルによって、再生回数にはかなり違いが生じます。単純な再生回数でいえばナイキの"ダンク SB"が一番伸びるけど、コメントの数や高評価数など、反響の大きさでいえば、マニアックなモデルに軍配が上がります。むしろマニアックであればあるほど、他の人と語り合う機会もなかったりするので、なおさらなんでしょうね。今回用意した、エトニーズ×フックアップスの"マラナ"なんかはまさにそれで。この“ス”の文字の意味がわからず、独自の解釈で“スケボーかスニーカーの頭文字じゃないか?”と動画の中で話したら、視聴者の方からのコメントにて、謎に対する正解が判明したんですよ(笑)。YouTubeで繋がることのおもしろさや楽しさを再確認する出来事でした」
3/5PAGE
本音で語り、ダメ出しもする。
「正直、自分にとって、YouTubeを始めたことで得たメリットは大きいです。たとえば、スケートパークで僕みたいなオジさんが1人で滑っていても、なかなか仲間ができづらいのですが、動画をきっかけに声をかけてもらえるようになりましたしたからね。おかげさまでスケート仲間もだいぶ増えました。ちなみに動画製作に対するスタンスとして、編集作業には極力カロリーを使わないように心がけています。それよりも内容重視。あとは本音で語ることも大切だと思っています。だから、ダメなものはダメと、忖度なく正直に言うようにしています。そうでなければ、スケーターたちの参考になりませんからね」
4/5PAGE
ターニングポイントとなったシューズはコレ!
【1足目】
コンソリデーテッドの"ドランク BS ハイ"
「これはコンソリデーテッドの"ドランク BS ハイ"。既視感のあるハイカットのバッシュタイプですが、スケシューとスニーカーの両界隈にウケがいいです。ちなみに同じモデルをもう1足確保しています」
【2足目】
エトニーズ×フックアップスの"マラナ"
「ジェレミー・クラインのブランドとコラボした、エトニーズ×フックアップスの"マラナ"。’90年代に出たオリジナルを友人が持っていて、それが復刻されていたので即購入しました」
【3足目】
アシックス スポーツスタイルの"ゲルフレッキー"
「駒沢のローカルスケーターたちに受け入れてもらえるきっかけになったというアシックス スポーツスタイルの"ゲルフレッキー"。スケシューとしての完成度も高いサスガなデザインです」
5/5PAGE
FRICKS KICKSさんのYouTubeはこんな感じ!
彼が運営する『FRICKS KICKS』は、他に類を見ないスケートシューズ特化型チャンネル。スケーターならではのコメントも信頼が置ける!
実際にスケートするFRICKS KICKSさん
15歳でスケートボードに出会って以来、休日や時間があるときはスケートパークに出没しているそう。最近は駒沢公園までよく滑りに行っている模様。
以上、大人気となったスケートシューズ。詳しくなりたいなら、このFRICKS KICKSさんをぜひチェックするのが早い!彼の内面を知って動画を見れば、理解もより深められるハズ!
※この記事の内容は2021年3月26日に発売した「FINEBOYS+plus 靴 Vol.16」の内容を掲載しています
スニーカーインフルエンサーのほかの記事もチェック!
キックス動画界のパイオニア、SOSHIさんがスニーカーユーチューブを始めたワケ
靴好き必見!BB ライオンが語ったスニーカーインフルエンサーとしての魅力とは?
スニーカーインフルエンサー論をMFC ストアの近藤浩人氏に聞いた!
お宝シューズはどう見つけるのか!?スニーカーインフルエンサーmoriken氏に直撃!
雑誌『FINEBOYS+plus 靴』vol.17の購入はコチラから!
人気ブランドの最新作はもちろん、ランニングシューズからスケートシューズといった専門的なシューズまで網羅。どう履きこなせばいいか、トレンドとともにスニーカーとその履きこなしをご紹介します! そのほかにも、スニーカーインフルエンサーの今履きたい靴、アウトドアの達人に聞いたキャンプ靴など、私物の靴を交えたインタビューも読みごたえあり! この一冊で2021年秋冬の足元事情がまるわかりです!
Text/TOMMY Photograph/Yuta Kono、Toshiyuki Tanaka