2020.04.02
「知っておかないとマズイ、リアル就活事情」大手信用金庫に勤務する、社会人2年目の先輩に聞いた企業選びの答え合わせ!PART6
今回の「知っておかないとマズイ、リアル就活事情」では社会人2年目を迎える先輩たちが現在どのように働いているのか、学生時代の会社選びは正しかったのかどうかをインタビュー! 社会人を1年経験してわかることもあれば、まだまだわからないこともたくさんあるみたい。ここでは社会人経験2年の先輩が、今何を感じているのかリアルな本音を大公開! お堅いイメージの金融業界の実際の様子ってどんなものなのだろうか。これから就活を始める2021年卒、2022年卒の学生はもちろん、就職したばかりの社会人1年目の人も必見!
大手信用金庫 2年目
O・Kさん
まずは基本情報をチェック!
●業種
営業
●通勤時間
約30分
●帰宅時間
19時ごろ
●休日の過ごし方
飲み会・ショッピング
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O・Kさんの会社選びは正しかったのか!?
Q.入社してちょうど1年が経ちますが、会社選びは正しかったと思いますか?
A.間違っていたかなと感じることもあるけど、1年だけじゃその判断はできない
「正直、たった1年働いただけでこの会社が正解だったかという判断はできないです。仕事も半人前だし、経験も少ないので社会人としてまだまだ未熟だなと思うことばかり。今の職場は辛いことも多いけれど、会社選びが間違っていたというよりは就活のプロセスがよくなかったなと思うことが多いです。結果的に間違えたかなと考えることはありますが、ネガティブに考えては先に進めません。なので、今はこれからしっかりと会社に貢献できるよう努力していこうと思っています」
間違っていたかも……と感じるポイントはこの2つ!
・金融の仕事が現状、合わない
・資格の勉強が多すぎる
相手を疑うことから始まるのが辛い
「金融業界なので、融資をお願いしてくる人に対してその人に本当に返済能力があるのか?と疑うことから始まり、それがずっと続くのがちょっと辛いです。もちろん、それが仕事ではあるんですけど、どんなに人柄がよくても、その人の会社や経歴・収支など数字をみて判断するのがすごくシビア。どんなによくしてくれる人であっても、つねに疑いの目を持たなきゃいけないんです。私が信用金庫に就職を決めた理由の1つに、お客さんと近い距離で接することができるのが魅力的だなって思っていたんですが、距離が近い分、その人のことをしっかりと判断しなきゃいけない。結果として相手を疑うような姿勢になってしまうのが、人としてちょっと心が痛いですね。大きなお金を扱うから当然だと思うけど、そういうのが苦手っていう人には難しい業界かもしれないです」
週末の半分以上が座学に奪われる
「1年目だからというのもあるんですが、入社した当初の土日は講座を受けたり試験勉強ばかりでした。資格をとるための勉強もあるし、それ以外にも昇格試験などももあります。この業界は勉強→試験がずっと続くんです。しかも個人的にスキルアップのために学ぶという能動的なものではなく、試験に受からなきゃ会社にいられない(と感じる)から勉強をする、といった受動的に感じてしまっていました。本来ならば率先して勉強しなきゃいけないんですけど、1年目の私は余裕がなく、ストレスに感じていました。大学の同級生は休日遊んでいるけど、自分は勉強しなきゃいけないっていうのも辛かったですね」
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入社して1年が過ぎた今の思いを告白!
2年目を迎えた今、どのように思っているのか聞いてみた!
Q入社をする前と現在で会社のギャップはありますか?
A.「イメージのギャップは思っていたよりも超体育会系だったこと、仕事としてのギャップは信用金庫側からお客さんにお願いすることが多いということです。金融は体育会系って聞いていたんですけど、ここまでか!ってくらいの衝撃はありました。自分の仕事で手一杯で、上司から割り振られた仕事に対応できず「仕事舐めてるならやめていいよ」とサラッと言われたこともあります。あとは出社したら全員に挨拶してまわらなきゃいけないとか(笑)。仕事面では、当初はお客さんがお金を貸してくださいって懇願するイメージだったんですけど、実際はウチでお金を貸りてくださいって営業することが多いです。貸すことも大事ですけど、新規のお客さんを自ら獲得していかなければ、金融機関って成り立たないんだなと感じました。」
Q今の会社で”いいな”と思うことは?
A.「福利厚生がしっかりしていることですかね。家賃手当もしっかりともらえるし、とくに結婚している人たちに対しての福利厚生がいいという話は上司から聞きます。まだ私が実感することではないですが、育児休暇もしっかりとれるし、その期間の手当ても毎月充実しているという人が多いみたいです」
Q社会人になってつまづいたことってありますか?
A.「私の場合は資格の勉強と試験ですね(笑)。元々勉強が得意な方ではないし自分のやりたいことっていうわけでもないので、まわりに比べて後退しているなと感じることはあります。試験に合格できないっていう時期もありました。あとは、学生時代のバイト先で厳しくされていたので、社会人になってもなんだかんだでうまくやれるんじゃないかと入社当初は思っていたんですけど大間違いでした。できると思っていたこともできないし、いっぱいいっぱいになると誰でもできるようなことでミスをする。しかもその責任を取らなきゃいけないのが正社員。そんな自分にがっかりしたこともあります。社員とバイトの差ってすごくあるんだなと感じましたね」
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社会人になった”今”、就活を振り返って思うこととは?
今だから思う、正しい企業選びをするポイントって?
●業界研究は幅広く、企業研究は深くすること
「実際に就活をしてみて、第一志望の企業に入れるのって正直ごく一部なんです。だから、正直”すべり止め”みたいなイメージで第一志望以外の企業に入る人も多いと思うんですけど、そういうときのためにしっかりと業界研究をしておくべきだと思います。自分がやりたいことと、この業界、会社なら納得して入社できるという会社を幅広く見つけておくと就活中も、社会人になっても気持ちに余裕ができると思います。そしてここがいいなと思った企業の研究はとことんやること。説明会、OB訪問などでたくさんのことを聞いた方がいいです。知っていることが多いとギャップも少なく、後悔する要因が減りますよね。私は、第一志望の企業にいけず、転勤がないことや福利厚生がいいていうだけで今の業界、会社を選びました。なので実際に入社してからはギャップも多く、悩むことが多いです。それに、仕事柄いろんな業種の人と話していて、こんな業界、仕事があったんだと知ることが多く、業界研究不足だったなと感じました」
●その会社で働くたくさんの人に話を聞くこと
「実際に働いている先輩に会って話を聞くことがその会社のことを知る近道だと思います。可能であればたくさんの人から話を聞いた方がいいですね。人によって職場の環境や仕事をどう思っているかはさまざまなので、1人や2人に聞いただけでは本質まで見えてこないことがあると思うんですよね。それに内定をもらう前も大事ですけど、それよりも大切なのは内定したあと。内定後なら時間もあるし話しやすいですし、ギャップを埋めたり、本当にこの会社でいいのかという判断材料にもなります。私は今の会社に勤めている大学の先輩から社員の人を紹介してもらい、その人たちがすごくいい人で、この人たちと働きたいって思ったので入社をしました。ですが、いざ入社するとその先輩のような人たちは少数派で、びっくりしたのを覚えています。なので、恥ずかしがらずにいろんなことを聞くことが大切だと思いますよ」