2018.09.30
「10年後」も履きたい靴。 Vol.3アトモス店舗統括マネージャー 日野英敬さん
スニーカーシーンが刻一刻と変化する中で、この先のシーンはどうなっていくのだろうか。新作のリリースが絶え間なく続く今だからこそ、一つのタームとして10年後を想像してみたい。そんなシーンの未来像について、スニーカー界の重鎮たちが展望を各々に語ってくれた。珠玉の私物スニーカーも踏まえた内容は必見!
革新的シューズを期待する
未知なる10年先。
atmos店舗統括マネージャー
日野英敬さん
Profile/アトモスの統括ショップマネージャー。店舗開発から企画まで携わり、昨年は韓国にも出店。今後はアジア圏も強化していきたいとのこと。ショップの大きな躍進を担う同店のキーパーソンのひとり。
今回、履いているシューズはこちら!昨年にアトモスが手がけたエア マックス。”エレファント”の通称で注目を集めた
IF的シューズを想像する中で
マイヒストリーをひも解く靴
スニーカーを取り巻く情報戦は今後激化していくはずです。「アトモス」では、「アトモスコン」と題して、音楽アーティストなどを活かしたイベントを開催。新顧客にダイレクトにアプローチできるイベントとして注目を集めています。全体のマーケットで言えば、ナイキの支持率は10年後も揺るぎないはずです。それを追随するブランドがポイントで、2年後に開催される東京オリンピックで<アシックス>がバズる可能性もあるし、はたまた<プーマ>かもしれない。<ナイキ>が中心だけど、どこのブランドも切磋琢磨しているし、仕掛け方次第だと思うから楽しみです。もしもなIF的観点だとソールユニットの進化は期待しています。たとえば、エアのクッショニングを自分でシーンに合わせてチェンジできるシステムがあったらいいなって。スニーカーを履き替えるんじゃなくて、スニーカーが着用者の体調や気分に合わせてくれるっていう。未来に期待したい展開ですよね。でも実際に10年後にも履いていたいのは、原点回帰できるスニーカーだと思っていて。
今回選んだ3足は、言うなればマイメモリーコレクションで。「エア フォース1」や「キャンパス」なんかは、スニーカーヘッズだった10代に少ない小遣いで上野や原宿でスニーカーを探し求めていた青春時代を思い出します。「ナイキ エア マックス90ダックカモ」は、スポーツ ラボ バイ アトモス新宿店のオープン記念として発売したモデルです。新宿店が国内1号店で、その初店長を務めさせてもらったターニングポイントでした。もちろん、新しい機能やデザインに一喜一憂はするけど、10年先も履いていたいとなると、自分自身のヒストリーをひも解くきっかけとなるスニーカーを履きたいなって思う。10年後はおじさんだから、若いころから履き続けてきたスニーカーを次世代の子たちに繋げていきたいと思います
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日野さんが選んだ「10年後」も履きたい靴はこの3足!
1_adidas Originals/CAMPUS
度重なる復刻でスニーカーヘッズでなくとも足を通した人は多いはず。時代の変化にとらわれることのないオールドスクールスタイルなルックスは、誰もが敬愛してやまない逸品。こちらは本格的なピッグスキンヌバックをアッパーに採用した現行品モデル。
2__NIKE SPORTSWEAR/NIKE AIR FORCE 1 HIGH 07
アトモスエクスクルーシブの「ナイキ エア フォース 1 ハイ」。’82年にバッシュとして誕生。’90年代初頭のストリートシーンを牽引した。スニーカーカルチャーを語る上でなくてはならない1足。洗練したオールホワイトカラーは今もなお多くのファンを魅了する名作だ。
3_NIKE SPORTSWEAR/NIKE AIR MAX 90 DUCK CAMO
アトモスにとって新たな試みとなった<ナイキ>を中心に展開するスポーツ ラボ バイ アトモス新宿店のオープン記念モデル。発売当時、即完となり話題を呼び、人気を博したことで知られる。スニーカーの迷彩柄といえばアトモスだが、その印象を築く担い手となった。
※この記事の内容は2018年3月に発売した「FINEBOYS靴 Vol.10」の内容を再編集して掲載しています
今回スニーカーを熱く語ってくれた日野さんのお店はこちら!
アトモス ブルー表参道店
東京都渋谷区神宮前4-29-4
TEL:03-6438-9445
文/阿部省吾 撮影/道中貴弘