2023.11.04
僕らのちょうどいい名品 42メゾン キツネのワンポイントニット
秋冬のコーディネートというとアウターばかりに目がいきがちだけど、合わせるインナーだって大事。特にベーシックなニットは1枚持っておくと重宝するはず。「メゾン キツネ」のワンポイントニットは、合わせやすいうえに、カフェや音楽にも関わりが深いブランドの1枚とあって、自分のセンスを匂わせるのにも役立つ名品だ。
ワードローブには、合わせる服を選ばない万能なウエアが欠かせない。秋冬だったらベーシックカラーのニットなんて、まさに揃えておきたいものだけど、シンプルさや品の良さをキーワードにしている僕らのスタイルなら、無地のものはすでに押さえ済みだろう。ここはひとつ、主張のあるものにもトライしたい。とはいっても、「でっかいロゴばーん!」なんてものはちょっと気恥ずかしいわけで、選ぶならワンポイントくらいがちょうどいい。悪目立ちせずに、さりげなく主張できる1枚がベストだ。そこで、推したいのは「メゾン キツネ」のワンポイントニット。ご存知、フォックスアイコンがキャッチーなあのブランドだ。ブランドアイコンが映えるウエアは、そのブランドを選んだセンスも問われるとあって、慎重にチョイスしたいけど、「メゾン キツネ」なら安心だろう。確かなバックグラウンドがあるから、語りどころも十分。上品さとカルチャー感を兼ね備えているうえに、どんなコーディネートにもハマりやすい使い勝手のいい1枚なのだ。
トリコロールフォックスで
ほどよくアピール!
「メゾン キツネ」と聞けば、知らない人はそうそういないけど、じゃあその成り立ちまで語れるかといったら、意外と少ないかもしれない。あらためてどんなブランドなのか、紐解いてみよう。スタートは2001年のこと。ダフトパンクのマネージャーを務めていたジルダ・ロアエックとデザイナーの黒木理也がパリで立ち上げたアーティスト集団「キツネ」から。現在は名前を変えて「メゾン キツネ」となっているが、気になるのは、なぜ「キツネ」なのか。それは、あらゆるものに変身できる「狐」に由来している。たしかに、ファッションだけでなく、音楽レーベルやカフェなどを展開しているだけにまさに多様なイメージだ。ブランドネームを体現するフォックスロゴ自体もブランドの立ち上げからずいぶん変化していて、バリエーションが増えている。今回紹介している「トリコロールフォックス」は、その中でも長く続いているデザインの1つ。名前のとおり、トリコロールカラーでフランス生まれのブランドらしさを象徴しているのだ。
レイヤードでも、1枚でも
活躍する万能性が魅力!
ウール100%のニットは薄手に作られていて、かさばらないから、秋冬のレイヤードコーデにはぴったりだ。ジャストなシルエットもスタイルを選ばず、使いやすい。冬の寒い時期には、インナー使いで活躍するし、秋の始めや春先には1枚で着てもサマになる。「メゾン キツネ」はもともと、テーラリング技術に定評があり、ストリートウエアに基づく、快適性と実用性を備えるシルエットもいいところ。パリと東京をつなぐことから生まれているブランドだけあって、2都市の特長が反映され、僕らのスタイルに必要な「品」と「トレンド感」にうまくマッチしているというわけだ。スタンダードなアイテムだから、カラーバリエーションもしっかりラインナップ。レイヤードするなら淡いアウターにはネイビー、濃い色のアウターにはグレーなんてメリハリをつけた着こなし方がいいだろう。
メゾン キツネのニット各4万700円(メゾン キツネ カスタマーセンター)
薄手のジャストサイズだから
レイヤードしてももたつかない!
寒くなるとカフェやショップみたいな屋内で過ごすことも多くなるわけで、その体温調節も意識しながらコーディネートを考えたい。厚めのアウターに軽めのインナーを合わせたり、逆にインナーを厚くしてライトなアウターを羽織ったりと工夫はするけど、屋内になった途端、状況はまるで変わってしまうなんてことも多い。そんなときは、カーディガンを使って3枚レイヤードにするのが得策だ。間に挟んだカーディガンの抜き差しで体温調節は自由自在。クルーネックニット同様、カーディガンも薄手に作られているから、重ねても全体のシルエットに響かないというのも使いやすい。
メゾン キツネのカーディガン各4万6200円(メゾン キツネ カスタマーセンター)
そんなわけで「メゾン キツネ」のニットアイテムはユーティリティ性も抜群。1枚ワードローブに加えておけば、秋冬を乗り切るコーディネートに重宝することは間違いなし、というわけだ。音楽やカフェといった、僕らと密接なカルチャーを取り入れているブランド感も合わせて、ベストな選択と言えそうだよね。
メゾン キツネ カスタマーセンター
☎︎0120-667-588
文/池上隆太 撮影/松尾 修(STUH)